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コンシューマギャルゲーは何故売れなくなったのか

こんなデータが。

歴代ギャルゲー売り上げBEST100を調べてみたよ – notable or ordinary

これらを見ると、コンシューマギャルゲーの最盛期は96~97年あたりの、PS、SS最盛期か、SSがやや下り坂になってきた時期ですね。それに対して最近の売り上げはMAXで10万代前半、そしてベスト5まで見ても、アニメのゲーム化や移植ものがほとんどという現状になっています。

一時期はコンシューマギャルゲーは非常に多くリリースされました。特に首位ハードとなれなかった据置機はギャルゲーが大量にリリースされ、「ギャルゲーハード」とも呼ばれました(というかギャルゲーだけが残っていたので目立っていたというのもありますが。ちなみにドリキャスはギャルゲーハードからさらに「シューティングハード」になったという希有な例)。

しかし、最近ではこういったギャルゲーがコンシューマでリリースされる本数も減り、売り上げも前述の様に10万がやっと、という感じです。様々な要件も重なり、おそらく現行のギャルゲーハードは生まれないとも思えます。

■参考

次のギャルゲーハードは存在しない可能性
ちょっと面白いエントリーがありました。 ■青葉エンタテインメント情報局の裏面:アンケート「2008年ギャルゲーハードとして期待するハードは?」結果 歴代、ギャルゲーハードと言えば、トップ争いに負けたハードの末、もしくは寿命を終えたハードの末...

では何故、ここまでギャルゲーの売り上げは下がってしまったのか。上のリンク先で書いたこととちょっと重複しますが、少し原因と思われるものを挙げてみようと思います。

 

ゲーム全体のシェアが下がっている

去年のギャルゲートップとされている『涼宮ハルヒの戸惑い』は約14万。しかし以下のデータだと、年間ベスト100には入っているのですよね。

■ゲームソフト年間売上ランキング2008(07/12/31~08/12/28) – Game Compass ※リンク切れ

これを見ると、10万本でベスト100にランクイン。ちなみに同じデータから、去年のソフトのリリース数は全ハードで863種。つまり、残りの760本くらいは10万本以下なのですよね。つまり、ゲームソフトの売りあげ自体が下がってきていると。
よく任天堂一人勝ちと言われますがその通りで、上位のソフトにはダブルミリオンとかもありますが、その後急激に下がり、勝ち負けが二極化してしまっているという感じ。故にギャルゲーだけ売れていないわけではないとも言えるでしょう。

 

PCギャルゲー(エロゲー)市場の一般化

そもそもコンシューマギャルゲーのリリース数自体が減っています。オリジナルは「アマガミ」「キミキス」などごくごく一部しかなく、多くは前述の様なアニメのゲーム化、もしくはPCギャルゲー(エロゲー)のコンシューマ化といった感じ。

ひとむかし前は、PCエロゲーで人気が出たものの多くは移植されるというパターンが鉄板となっており、人気有名ゲームならちょっとしたニュースにもなるくらいでした。そしてその移植が数を増やしていました。しかし最近では、その人気有名ゲームくらいしかリリースされていないという感じかなと。

これはおそらくは売れなくなってきたからでしょうが、その理由として一番考えられるのが、PCが家庭に普及してわざわざコンシューマゲームをしなくても、そのままPCゲーをやればよい、ということになってしまったのではないかと。エロあるし。

たしかにPCエロゲーの場合パソコンを持っていても18歳未満は出来ませんが、コアはやはり18歳以上だと思うので、その需要だけだとやはりソフトは売れなかったのかなと。もちろん一部の人気作においてはPC版を買って尚コンシューマ版を買う人も多いでしょうが。

 

類似娯楽商品の大量増加

昔、それこそ「萌え」という言葉もあるかないかって時代は、ギャルゲーに似たコンテンツ自体も殆どありませんでした。しかし現代ではゲームだけではなく、アニメ、マンガ、その他いろいろなところに萌え系の要素やストーリー性があります。となると、昔と違ってこういったものを相手に競争しなければいけなくなり、激化したため上のほうの一部しか残らなかったのではないかと。
あと、ゲームだとどうしても普通5800円くらいしてしまいますよね。しかしTVアニメだと見るだけならタダ、マンガも数百円と圧倒的に価格面で不利です。故にジャンルとしても厳しい戦いを強いられていると言えます。

 

マンネリ化

これはPCギャルゲーにも言えることですが、あまりにもギャルゲーのテンプレートが固定してしまったのではないかと。つまりウインドウに背景+立ち絵か一枚絵的なもので構成されるものが、ゲームとしてはマンネリとなってしまったのではないかと。それでもストーリーと絵で戦えばいいのですが、ゲームのアドバンテージであるゲーム性なくアニメやマンガと正面から戦わねばならず、不利な戦いを強いられているという感じかなと。

 

まとめ

ほかにも理由はありそうですが、こんなところが主でしょうか。

ただ、これは落ちぶれたというより、10年前がバブリーすぎたと言った方がよいかもしれません。そもそもギャルゲー自体、アドベンチャーの中の1ジャンルなわけですし。

これからですが、アイマスも大ヒットしたわけですし、まだ手法を変えればコンシューマのギャルゲーは伸びる余地があると思います。個人的には、そろそろ現状のアドベンチャータイプを打破して、コンシューマならではの新しいものが生まれたら嬉しいのですが。

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