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次のギャルゲーハードは存在しない可能性

ちょっと面白いエントリーがありました。

青葉エンタテインメント情報局の裏面:アンケート「2008年ギャルゲーハードとして期待するハードは?」結果

歴代、ギャルゲーハードと言えば、トップ争いに負けたハードの末、もしくは寿命を終えたハードの末と言われていました。PCエンジン、セガサターン、DSなどがそうでした。ただ、この認識も最近ではそうではないんじゃないだろうかと感じています。

まず、まだまだ一般作ソフトもそれなりに出ている(ものによってはPS3から移植されてしまうくらいの)PS2が、現在の事実上のギャルゲーハードであること。それは単純に、ほかに出すハードがないのですよね。任天堂ハードは昔からこの手のものには向いていませんし、かといってXBOXはあまりに普及していません。ちなみにギャルゲーハードとなるには、最低限ハードが流通していないといけないので、必ずしも負け組というわけでもないということを附記しておきます。3DOとかピピンは、ギャルゲーハードにでさえなれなかったのですから。

となると、ギャルゲーハードはこれからはどうなるのか、PS2の次のギャルゲーハードは何になるのかが気になりますが、もしかしたら「ギャルゲーハードそのものがなくなる」という可能性もないわけではないのでは、と思います。その理由を以下に書きます。

 

コンシューマではもうギャルゲーは売れない

こちらに興味深い資料があります。

歴代ギャルゲー売り上げBEST100を調べてみたよ

これを見るに、2005年以降でランクインしたのは『Fate/Stay Night』(約18万本)と、『ひぐらしのなく頃に祭』(約11万本)、それと『うたわれるもの』(約10万)、『キミキス』(約6万)、以下廉価版や過去に出たもののリメイクが数本といった感じ。それでも15万売れればいいじゃないか、と数字を見て思う人もいるでしょうが、これらは例外と言っていいでしょう。この理由はあとで説明します。

 

メディアミックスが必要

『Fate/Stay Night』、『ひぐらしのなく頃に祭』、『うたわれるもの』、『キミキス』、これらはすべて共通点があります。それはアニメ化をはじめとして、かなりのメディアミックスが行われたこと。おそらくすべてのものが、かなりの回数雑誌の表紙になったりしているでしょう。そしてこれ以下のほとんどのゲームも同じく、かなりメディアミックスが行われたものです。つまり現代でコンシューマギャルゲーが売れるには、こういったメディアミックスが必要となっているのです。

 

ほとんどPC移植な件と、現在のPCの普及

そして 『Fate/Stay Night』、『ひぐらしのなく頃に祭』、『うたわれるもの』これらは一度PC18禁なり、同人なりで話題になってから移植されたものです。まあこれはサターンの時代からよくあったものですが、昔と今とで違うのは、パソコンの普及率。そう、別にコンシューマで改めてやらなくても、その前にやるものがあるのですよね。例外はPCがない家庭とか18禁ができない子供とかですが、熱烈なファンを加えたとしてもそれらの市場はかなり狭いのではないかと。となると、オリジナルの最高位は『キミキス』の6万本になります。メディアミックスをしてそれだけだと、ちょっと辛いかなあ……

余談ですが、昔の18禁移植はコンシューマ移植の売り上げ≧PC版の売り上げのことが大半だったのですが、今は完全に逆転していますね。

 

グッズビジネスモデルがそれほど力を持たない

『ときめも』から始まり、『センチメンタルグラフティ』では盛大に利益を上げたゲーム以外のグッズ展開。しかし、今ではギャルゲーの数自体が増え、それに加えて別の娯楽にかかる費用も増えました。となるとこの景気の中、必ずしもグッズを買い集めてくれるとは限りません。というか、そこまでグッズを集めるほど熱中できる作品なら、ゲームでもとが十分とれているような気がしますね。

つまり、こういった周辺で儲けるというモデルが縮小していると言えます。これはアニメの方が切実かもしれませんね。

 

開発費高騰

それに加え、ゲームの開発費はだいぶ跳ね上がってしまいました、PS3でギャルゲーなんてことになると、歴代1位の売り上げを出さないと赤字になりそうです。とはいえこれはX360でもWiiでも同じでしょう。だって、それよりはるかに安いPCがあるのですから。

 

まとめ

そんなわけで、PS2の次にギャルゲーハードになるどころか、ギャルゲー自体縮小している可能性というのも十分に考えられるのではないでしょうか。だって、週間ランキングではギャルゲーによっては1万いかないのもたくさんあるのですし。そうなると、末期のハードの衰退は意外と早くなるのかもしれません。

……いや、末期ハードを救うものがまだあるかも。それはシューティング。DSでは『斑鳩』から『トリガーハート エグゼリカ』『カラス』等々、シューティングがお見事にリリースされました。Wiiではないにせよ、X360はその次の世代が出ても、このように、シューティングだけひたすら出続けるなんてことがあるのかもしれません(まあ互換があれば別にいいのですが)。

 

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