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ニンテンドー3DSのソフトから3D機能がなくなる可能性

先日、Nintendo3DSの値下げが発表されました。

速報:ニンテンドー3DS 値下げ、8月11日から1万5000円。現所有者には20タイトルを無料配信

任天堂株式会社|ニンテンドー3DSを価格改定前に購入されたみなさまへ

とりあえずN-styleさんが「アンバサダーってなんだ。日本語で言えや。」というのに納得。ちなみにアンバサダーというのは親善大使って意味らしいですが、覚えにくい人は昔、コカコーラから出していた「アンバサ」を発見したときのように「アンバサだー!プログラム」と覚えておくとよいかと。

さて冗談はさておくとして、この件については値下げの理由や目的から3DSの3Dのことやゲーム機能についてのこと、それとよく引き合いに出されているソーシャルゲームとの競争などについて色々なことを考えてみたのですが、あまりにも思いついたことが多すぎるので、順を追って書いていこうと思います。

Nintendo3DS ニンテンドーeショップ08

 

3D機能を活かしたソフトが出ていない現状

3DSの発表がなされた発売から4ヶ月ほど前の10月、このブログで以下の様なエントリーを書きました。

Nintendo3DSにおけるセールスポイントとしての3D画面の寿命はあまり長くはないと思う話
Nintendo 3DSの発売日と価格が発表されました。 ■4Gamer.net ― 任天堂カンファレンス2010開幕。ニンテンドー3DSは2011年2月26日発売。価格は2万5000円 ネット上ではDSを一万円近く上回る価格に対していろい...

要約すると、過去、いくつも「3D」と名のつくものは出てきましたが、見た目のインパクトのある時期が過ぎて長くセールスポイントとなるものは出てこなかったから、3DSも同じになるのではないか。ただ、3Dがセールスポイントとならなくても、技術がゲームの面白さを出すものとして溶け込めば、ゲームとしての面白さが出て人気が出る可能性もあるのではないかというものです。

ただ、現在のリリース状況から見るに、どうも3D画面の見た目以上のインパクトを与えるソフトはありません。全部の3DSソフトをプレイしているわけではないので断言は出来ませんが、少なくとも、売上げを大幅に伸ばすようなものはなかったと思えます。全機種のニンテンドーDSでは、発売半年くらいでNintendogsが登場してすれちがい通信の面白さで話題を集め、そして年末にかけて脳トレ、おいでよどうぶつの森などが出て、爆発的ブレイクをした時の流れのようにはいってません。

ここで思うのは、これから先3DSはこの3D機能をどうするのか、ということ。
前に書いたように、これから見た目のインパクトを抜けて、本当のゲームの面白さに3D活かしたゲームが投入されるか、それとも3Dは切り捨てられるのか、ということ。
3DSという名前の通り、3Dが大きなポイントとなっているニンテンドー3DSにおいて、3Dを外すのは信じられない、と思われる方も多いかもしれません。ただ、個人的には3Dを外す方がむしろメリットが大きいとも思うのです。

 

プレイヤーに厳しい3DSの3D

まず、任天堂の携帯機は比較的子供を重要なターゲットに位置づけているはずですが、この3D機能、子供に推奨されていません。

■参考:米任天堂社長: ニンテンドー3DSの3D映像は幼い子供には向かない – Game*Spark

この機能が子供の利用を妨げるようなものであるのだったら、子供をターゲットにしているようなソフトには最初からつけないというのも手だと思います。
それとこの3D、実際にプレイしてみると大人にとってもこの3D、見る角度などがわりと制限されるのですね(まあこれは私がゲームをプレイするとき、眼鏡をかけているせいもあるかもしれませんが)。これが何故このまま出したのか不思議でした。というのは、横井軍平氏のゲームボーイ開発時のエピソードを思い出したから。

ゲームボーイ開発時、当初は電卓用のTN液晶を採用していたのですが、これは電卓用なので斜め5度から見てちょうどよいのですが、正面から見ると画面がよく見えない。この試作品を当時社長の山内氏が見て「売るのやめや」と言ったことで、すでに40億をかけて液晶工場を作っていたシャープのことを考えて横井氏が自殺を考えるほど悩んだという話があります。ちなみにこれは、後にSTN液晶を採用することで解決したとのこと(参考文献:横井軍平・牧野武文『横井軍平ゲーム館』)。
横井軍平ゲーム館 RETURNS ─ゲームボーイを生んだ発想力
この話が頭にあったので、見方を制限(主に正面)する3Dを採用したのは、不思議だったのですね。ちなみにバーチャルボーイの場合、たしかにゲームをプレイする姿勢は「覗き込む」という形で制限されますが、それが故に視点を1カ所に定めるので、画像がブレることがなかったのだな、と今更ながら思ったりしました。

つまり、意外とゲームを楽しむ上では(現在のソフト及び技術では)欠点が多い3D機能は、いっそのこと切って、それがtけってんを補うくらいおもしろさがあるソフトが出るまで待つくらいのほうがよいのではないかと思うのです。実際、DSの時だってマイクの音声認識、それにタッチパネルも画面表示意外使わないソフトも出てましたし(せいぜいボタン代わりくらい)。

 

3DSの3D以外の特徴

では3DSの特徴がなくなるのでは、というと、そうでもないと考えます。それはニンテンドー3DSには、応用の可能性が非常にありそうな通信機能が存在しているので。たしかにスマートフォンを使っている人にとってはチャチなネット機能にも見えますが、子供向けとしては十分ですし、それにここからネットを利用したおもしろいゲームを生み出すことも可能じゃないかと思うのです。
最近、ブラウザゲームなどのソーシャルゲームの人気がありますが、あれもゲームシステムなら、3DSで似たようなものを作ることは「技術的には」十分可能だと思いますし(しかしどうも最近ソーシャルゲームって、金をむしり取るものみたいなイメージがついてる気がするなあ……)。

また、ゲーム内ではなくてもすれちがい通信、いつのまに通信といったものを利用した何かが出て来ることもあり得ます。少し深読みをすれば、アンバサダープログラムも、これからの3DSにおける通信を利用する体制にユーザーを引き込むための一つの戦略かも、と思ったりするのです。

また、自分が思いつかない機能の応用方法で、面白さが出て来る可能性も否定できません。それこそ昔、なにげなくつけられたというゲームボーイの通信コネクタが、テトリスの通信対戦、そしてポケットモンスターというとんでもない大ヒットを生み出したように。というかそれを期待しているのですが。
ともあれ、よくネットで流れているように、ソーシャルゲーム(携帯電話)に負けて3DS衰退とかいうのは、ちょっと読みが浅すぎる気がします。もちろん3DSや既存ゲーム機にとって楽な状況ではないのは確かですが、これからどうなるかは、もっと注目する必要があると思います。

昔山内氏も言ってましたが、結局ゲームというものはおもしろいソフトを遊ぶためにハードというものがあると思うので。

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