スポンサーリンク

Nintendo3DSにおけるセールスポイントとしての3D画面の寿命はあまり長くはないと思う話

Nintendo 3DSの発売日と価格が発表されました。
4Gamer.net ― 任天堂カンファレンス2010開幕。ニンテンドー3DSは2011年2月26日発売。価格は2万5000円
ネット上ではDSを一万円近く上回る価格に対していろいろ言われたりしています。また任天堂の株価も下がっていますが、こちらは予測されていた今年末ではなく来年2月になっていたことが大きいと考えます。
まあソフトどころか本体の詳細情報さえほとんど出てきていない状態なので今の時点で発売後の全体を見るのは早計でしょう。これからそういった情報も出てくるようなので、そちらに注目してゆきたいと考えます。

さて、Nintendo 3DSでは、今一番の注目ポイントとされているのは、名前にもなっている3D画面でしょう。私はまだ生では見てはいませんが、興味深いものだと思います。
ただ、長期的に見るとNintendo 3DSにおける3Dというのは、もしかしたら早々にセールスポイントにはならなくなる可能性もあるのでは、と思っているのです。

 
この「セールスポイントにはならなくなる」というのには、厳密には二つの意味(可能性)があります。ひとつは飽きられて、売りにならなくなるということ
3Dは現在、ゲーム以外でもあらゆる方面で注目を集めています。テレビとか映画などですね。しかし実は、ユーザーの3Dに対する需要は目新しさを除けばそこまでは長くないと思ってはいます。
というのは、今までも3D的な映像を売りにしたものは出てきていたけど、それは長続きはしなかったからです。映画で言うと、昔から3D的なものとしてアイマックスシアターなんてものがありましたが、普及しているとは言えませんし。
■参考:IMAX – Wikipedia

 
また、ゲームにおいても昔、『とびだせ大作戦』という赤青の眼鏡を使うゲームがディスクシステムでありました。また、ファミコンの周辺機器として「ファミコン3Dシステム」というものもありましたが、お世辞にも広まったとは言えないでしょう。
■参考:ファミコン3Dシステム – Wikipedia
その後もそれらしきものは出てきましたが、すぐに消えてしまいました。それは技術的に未熟だったというよりは、そこまで3Dに対する需要がゲームにおいてなかったのではないか、と思われるのです。
故に、Nintendo 3DSも、その見た目はわりとすぐに飽きられるのではないかと考えられます。それはDSにおいてタッチパネルをさわるだけのインパクトはすぐに消えたように。
そういえば、DSiにおいては発売前にはカメラ機能について一番クローズアップされていましたけど、最近はあまりそっちの話題は聞かないなあと。

 
しかし、3DSにおいて飽きられたら絶対に意味をなさなくなる、ということではありません。それは3Dには「セールスポイントにはならなくなる」というのを肯定的に捉える方向性もあるからです。それは3Dというものがゲームにおいてフル活用され、気にならないレベルにまでなってしまうというもの。
もう20年近く前、ポリゴンを使ったゲームが出始めた時、非常に目新しい技術で、これを使ったゲームというだけで注目されていた時期もありました。それ故かPSやSS登場時は、猫も杓子もポリゴンゲームという感じでした。まあただ当時はスペックに追いついていないものを無理に使って、見た目が相当カクカクの上、処理も遅くてゲームとして不満だらけになっているものというのも多数あったのですが。
しかし現在、ポリゴンは当たり前のように使われ、そしていくつもの名作を生み出しています。ポリゴンという技術がセールスポイントとして目立つことはあまりなくなりましたが、それはたしかにゲームに生かされているのです。クラウド化とでも言うのでしょうか。
ポリゴン以外にも、たとえば『スペースハリヤー』などの奥行きがあるように見せる技術も昔はそれだけですごかったのですが、その後数々のゲームを生み出し、今ではすっかりゲームの技術として溶け込んでいます。
それと同じことが、今回の3Dにも起こる可能性はあると思われます。つまり、3Dがゲームを楽しむ上で当たり前の技術となり、売りにはならなくなる、しかし必要な技術となるという意味ですね。これもDSのタッチパネルが物珍しさではなく、それまでにはなかったものの『脳トレ』などにおいて必要な機能として生かされたように。
Nintendo 3DSの3Dは、今の時点ではどちらにもなる可能性があると思われます。つまり3Dの見た目に飽きられてユーザーが離れるか、それともそれをフルに生かしてどんどんユーザーを取り込むか。それを決めるのはハードではなく、これから出てくるソフトだと思われます。
余談ですが、『バーチャルボーイ』は前者の見た目ばかりが目立ちましたが、実は後者のようにそういったあの見た目に溶け込むソフトを作りたかったのではないかと思うのですよね。ただ、そこまで行ってくれなかったと。Nintendo 3DSはその見果てぬ夢を果たすのでしょうか。
ちなみにDSの時も当初はタッチパネルのなぞるだけのようなミニゲームが多かったですから、3DSも最初は見た目だけ、しかし1年くらいしたころに、そういった3Dが生かされたゲームが出てくるのではないかと思っています。つか出てこないとピンチ。

 
まあ第三の道として、3DSの3Dは捨てられるけど、ほかに実装された機能が生かされて人気が出るなんて可能性もありますが。それはゲームボーイの通信コネクタが意図していなかった、ポケモンのような使い方を生み出したように。
発売前はハード性能のほうに目がいきがちですが、本当に重要なのはソフトです。故に今から出てくるであろうそっちの情報に大いに注目したいと思います。

タイトルとURLをコピーしました