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ゲーム中古裁判のあとの中古ソフト市場の変化

2002年まで、コンシューマゲーム業界では「中古違法キャンペーン」なるものが張られていました。しかしながら、最高裁で「中古販売は合法」との判決が出て以来、事実上その運動は終焉を迎えました。

現在中古はそういったショップに行けば、新品同様普通に販売されています。しかし、個人的には最近中古を買っていないのですよね。それに思い返せば、なんだか中古を扱う店自体減っているような気がします。というか、ショップが減っているのですよね。

■参考:「カメレオンクラブ」の上昇が経営破たん

改めて考えてみると、中古問題が叫ばれていた2000年前後と今の状況はだいぶ変わっているような気がします。そのへんの中古周辺の事情について、ちょっと書いてみたいと思います。

 

販売形態の変化

店舗売りがほとんどだった2000年だ以前と比べ、現在ではネットでの通販、すなわちAmazonなどがかなり台頭してします。そして、そこでは中古も売られる、もしくは個人取引されるようになっています。Amazonマーケットプレイスや、ヤフオクなんかもそうですね。

そして、一部のプレミアモノを除いては、売り手と買い手が繋がるために、価格が店舗での中古販売よりも安い場合が多いです。もちろん安全を求めるなら店舗がよいですが、安さを求める場合、こちらを利用しているという人が増えたのではないでしょうか。

 

価格の変化

最近、新品しか買わない理由がこれ。最近のソフトって、中古との価格差があまりないのですよね。特に家電量販店を使うと、ポイントバックがあるので、それを含めて発売からそんなに経っていないものは、価格差が目立つほどは出ないと(まあスーファミ時代の1万円前後が異例だったのかも)。

3000円~4000円程度のソフトは、中古でもそんな価格差が出ないので、それならば新品ということで買ってしまうとなっているのでは。

もっとも、その少額が惜しい学生は、中古を利用していると考えられますが。

 

ポイントバック制度

任天堂系のソフトには、クラブニンテンドーのポイントがついてきます。それの商品目当てにためている人はそれなりにいるでしょう。

スクエニ製品でもおなじことをしていますね。しかし、中古ではそのポイントは当然使われている可能性もあると。なら、価格が大して違わないなら、ポイント分、新品を買おうと考えても不思議ではないですよね。

※2016/1/12追記

現在ではクラブニンテンドーのポイントシステムは終了しています。

 

ロールプレイングゲームの勢いが落ちた

2000年代周辺は、RPGが全盛でした。しかしRPG特徴として多くは一度クリアしたらそれまでという人が多く(ものによりますが)、クリアしたら速攻で売るという人もわりといたでしょう。しかしながら最近では、娯楽時間の都合もあり、じっくりRPGを遊ぶような状況ではなくなったせいもあるのか、それとも単純にマンネリになったのか、RPGが圧倒的ではなくなりました。そしてDSのように、ちょっとずつ毎日とか、またとっておいて暇なときにみたいなアクション、スポーツ系の人気が復活してきました。

ということで、ソフトを売ること自体が減ってきたのではないかと。言ってみれば、中古市場はRGなどの1回プレイ型のソフトが強いことが成長の前提としてあったのかもしれません。(だからファミコン時代は、たいして問題視されなかったのかも)。

 

ゲームの流通量が減っている

そもそも、売るほど多くの種類のゲームを買っていないのかもと。モロに市場の縮小ですね。

 

 

まとめ

そんなわけで裁判のあった2000年当時とはだいぶ市場も代わってきた感じがします。特にネットの普及は大きかったですね。これは売買だけではなく、ネット配信にもつながるかなと。

 

だけど、これらの形態の変化は時代の流れによる偶然もあるでしょうが、一部(ポイントなど)は、メーカーが考え出した中古対策もあるでしょうね。そう考えると、あの裁判の判決以来、ゲーム業界は静かながら、大きく動いていたのかもしれません。でも、こうなるなら最初からあんな裁判を起こさずに、成り立っていけたのになと思うのは、結果論だからでしょうか(つか、おそらく中古が違法判決が出ても、個人取引を規制することは事実上不可能なので、ネットによりザルになっていた可能性はありますけど)。

これからも需要に応じて中古はあり続け、共存してゆくのでしょう。

 

 

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