『スーパーマリオギャラクシー』、今スターをコンプしたので、例のモード（ネタバレするので隠しておきます）でもう一度最初からやっています。うん、やっぱり気分転換に数ステージやるといい感じ。
で、売り上げですがファミ通ランキングによると約33万本。現在の市場では売れているのですが、歴代のスーパーマリオシリーズの売り上げにしてはやや大人しいかなという気はします。ただまた年末商戦の前であり、この手のソフトが大売れするクリスマス前にはまだ時間がありますので、どう伸びるかはわかりませんが。おそらくＮｅｗマリオ同様かなりのロングテールになると思いますし。
ただ、Newマリオがあれだけ売れたのに、爆発的には売れていないことに理由があったのだとすると、思いつくものもひとつあるのですね。
それは『スーパーマリオギャラクシー』が、あまりゲーム情報を仕入れようとしないユーザー（ライトユーザー）に対して、正当派アクションというマリオシリーズ、とりわけ『スーパーマリオ64』の流れである作品と思われていないのではないかと。
さて、この『スーパーマリオギャラクシー』のちょっと前に売り出されたソフトに『スーパーマリオストライカーズ』というサッカー（もどき）ソフトがあります。見ての通りこれは本流マリオのようなアクションではありませんね。しかし、名前にはどっちも『スーパーマリオ』がついています。もしかしたら、これと同じように、『スーパーマリオギャラクシー』もマリオ本流以外の作品と思われている可能性があって、それで本来マリオを遊んでもいいと思っているライトユーザーを購入にまで導けていないのではないでしょうか。
正直に申しますと、GC時代にコンシューマゲームから一時期離れていた時期があったのですが、その時出た『スーパーマリオサンシャイン』は、名前を聞いただけではスーマリ６４アクションと思いませんでした。それは前述のストライカーズなどのように、マリオがアクション以外のことをするゲームだと思っていたのです。もしこれが『スーパーマリオGC』だったりしたら、一発で気づいたのでしょうけど。
しかしマリオシリーズの場合は、『スーパーマリオサンシャイン』以降、ナンバリングではなくて、名前をつけるようになってしましました。さらにこの『スーパーマリオ』というブランドを使ったものは『スーパーマリオカート』『スーパーマリオRPG』『マリオパーティ』など多岐に渡っています。ということは、もう『スーパーマリオ』という名前だけでは、正当派アクションだということを分からせることは出来なくなってしまったのではないでしょうか。
逆に、DSの『Newスーパーマリオブラザーズ』は、そのまま昔の名前にNewをつけただけだったので、情報を仕入れていなかった人にも「ああ、これはスーパーマリオなんだ」とわかったのかもしれません。
ですので、これは『スーパーマリオWii』だということをアピールすると、多少売り上げに差が出てくるような気がするのですが。
さて、現在のゲーム業界においてこのマリオのように昔は絶大な力を持っていたタイトルが、あまりに多岐に使いすぎてしまったために摩耗してしまっているという現象は他のゲームでもあります。というか、他のゲームのほうが深刻かもしれません。それはおなじみ『FF』『ドラクエ』をはじめとするスクエニの作品。
昔はそれこそナンバリングのものしかなかった２つですが、最近『ドラゴンクエスト』『ファイナルファンタジー』を冠したソフトが大量に出ています。たしかにわりと面白いのが多いのですが（『ファイナルファンタジークリスタルクロニクルAC』とか）、でも、昔は発表されたら大騒ぎになっていたこの２つも、なんだか昔ほどの衝撃はなくなったような気がします。新作予定表でもこの２つや『聖剣』といった名前を見ることも多いですし。
あと、これらに限らず最近は一度大売れしたソフトの名前をバシバシ使うのが多いですね。まあ、売るためには名前を使うのが効果的なので仕方ないのですが、ユーザーに対しては確実に「見飽きた」という現象を起こしているような気がしてならないのです。
ただ、FFDQなど多くはナンバリングを「本流」、それ以外を「支流」みたいにわけているところもあるので、本流へのダメージはそれほどでもないかもしれません。ただそれでも、支流はだんだん名前の魔力を摩耗していくような気がします。
だけど『ゼルダの伝説』みたいに、徹底してその本流（アクションRPG）以外に使わないで、ブランド力を保っているソフトというのも存在しますね。
ま、本当なら過去のこういった作品名ではなくて、はじめて見た名前のソフトでも、面白ければ売れるのが一番いいのですけど。
ちなみにこの現象、ゲームタイトルだけに限らずなんでもありそうですな。
