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ゲーム音楽がゲーム以外の部分で有名になるのは必ずしも良いことではないのか

このようなエントリーが。

■TV番組でゲームBGMが使われることは良くあるけれどちゃんと使用許諾とってんの? ※リンク切れ

以前から、TVなどで使われるゲーム音楽についてはたまに書いてきました。たしかに、ゲーム音楽がテレビ番組などで使われるということはよくありますよね。問題となっているのは、それに著作権料が一般の著作権団体登録曲と同じように著作権料が支払われているか、ということです。まあただ、そのへんもかなり不透明なのもあって、JASRACに最近公正取引委員会の立ち入りがありましたね。それについては、以下の記事が、参考になります。

JASRAC、なぜ公取に立ち入られたのか?

話題が少しそれましたが、あくまで推定ですが、という前置きをした上で、支払われていることはないと思います。というのは、一応過去、知っている会社及び個人が権利を持っている曲の音楽がテレビで流れたことが何度かあるのですが、そこに対して著作権料が支払われた、というより、テレビ局から何らかのリアクションがあったという話を聞いたことがないのですよね。まあ、全部が全部とは言いませんが、おそらくこのようなケースは多いのではないでしょうか。

 

でも、たしかに著作権料は入らないとしても、流れること自体は作曲者にとってはそんなに悪いことでもないのかあ、有名になるしと漠然と思っていました。

しかし、最初のリンク先であったこの文章が目に入りました。

>あるゲーム作曲者の話では、「BGMとして背景に流れる分については、
聞かなかったことにするしかない」とした上で、
>「それでも番組のテーマ曲などになって、それで楽曲が有名になってしまうのは困る。
>ゲームのために作った曲が別の意味を持ってしまうから」と言います。

今までテレビでゲーム音楽が流れることに関しての話題は幾度となくありましたが、これは盲点だったと思います。つまり、作曲者がゲームの音楽を作るのは、そのゲームのためというのが第一の目的であります。それ故に、ゲームに合わせて、ゲーム上で聴かれることで一番の効果を生み出すことが重要となります。つまり、単体で聴くとたいしたことのない曲でも、ゲーム内でその演出にかなっていれば、それはゲーム音楽として「陰」の役目として成功しているわけですよね。

■参考:

「陽」のゲームミュージックと「陰」のゲームミュージック
私は頭を使う仕事の時、テレビやラジオどころか音楽でさえも流していないことが多いです。単純作業ならば音楽を聞きながら出来るのですが(それでもテレビはダメ)、ブログのように考えながら文章を書く場合、音楽があると意識がそっちにもってかれてしまって...

しかしながら、テレビではそれは全く別の場面の音楽として流れます。となると、上でのコメント通り、作曲者が想定しているイメージ以外のものが音楽にくっついてしまう場合というのもあるわけですよね。ましてや、テレビのほうが耳にする人の数が多いなんてことはざらですし。そうなると、ゲームのために曲を作った作曲者が、それを嫌がるというのもおかしくはないと考えることが出来るのではないかと。となると、テレビはおろか、ゲームでの他の場面で使われることや、サントラも嫌がるという人がいても不思議ではないかもしれません。これは、たとえ曲単体がどんなにすばらしいと我々ユーザーが思えても。

これはたとえば映画のサントラでも同じで、映画のために作られたものを他のところで使うのを嫌がる作曲者というのがいても不思議ではないでしょうね(たしか著作権団体登録時に、どこでの使用はOKとか設定できるところがあったような)。

 

もちろん上のような例ではなく、どこで使っても映えるようになっている「陽」のゲームミュージックもありますし、作曲者が(著作権料ぬきにして)どんどんテレビで使っていいと思っているものもあるかと思いますので、一概には言えないと思います。ただ、「テレビで流れれば、作曲差が嬉しい」的な大多数的決めつけの発想はいけないなと思ったわけです。

とはいえ、ファンとしてはやっぱりそれをふまえても、テレビはともかくとしてもサントラで聴きたいなあとか思うのはダメでしょうか? 特に『斑鳩』、あれ、たしかにゲームとの相乗効果が完璧であり、画面とシンクロすることで最大の効果を上げていると思うのですが、単体でもすばらしい曲だと思うので、しっかり聴きたいとか思ってしまったりするのですよね。ま、その心理が独善にならないように気をつけたいとは思います。

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