このところ、ゲームミュージックのコンサートやライブが去年とかより比べて増加しているように思えます。9月に行われるPRESS START はもとより、先日のサンさんすくみとか桜庭統さんのライブとか。他にもFFのコンサートとか(これはわりと定期的に行われている感はありますが)。というか、どちらかというと2000年代前半のコンサート&ライブの量が少なすぎたのでしょうね。それに関してはゲームミュージックの問題というより、それを持っている各ゲームメーカーのほうがゲーム不況により大変なことになっていましたからね。まさか5年前にはエニックスとスクウェアがくっついたり、タイトーがその子会社になったりなんてことはギャグのネタくらいにしかならなかったわけですから。
さて、ご存じの方も多いと思いますが、それ以前には「GMライブブーム」とでもいうべき時期が存在していました。
1回目は1990年あたり。セガの「S.S.T. BAND」やコナミの「矩形波倶楽部」、タイトーの「ZUNTATA」、データイーストの「ゲーマデリック」、カプコンの「アルフライラ・ワ・ライラ」、SNKの「新世界楽曲雑技団」等が生まれ、活躍した時期ですね。
で、ライブも合同とかで行われていました。代表的なのは90年8月の日本青年館で行われたZUNTATAとS.S.T. BANDのライブや、92年の4バンド合同ライブとかですかね。
私はその時期はライブの存在自体を知らなかったのですが、後からCDが出され手その存在を知りました。
すでに廃盤になっていますが、サイトロンのこれらのCDですね。
あと、コンサートもすぎやまこういちさん主催とかで若干ですが行われていました。たとえばこういうのですね。
そして90年代中期にはこれらのバンドの多くが解散しGMライブはほとんどなくなってしまいますが、90年代後期に一部のバンドがライブを行っていました。
代表的なのが、自社レーベルを作った直後のZUNTATAですね。1997年はON AIR EAST、98年は六本木ヴェルファーレ、99年は新宿リキッドルーム(これはJ.A.M.と合同)で行われました。
実はこれのうち97年と98年のには私も行ってきました。(99年は就職して休日出勤だったので断念)かなり盛り上がって楽しかったです。ちなみに先日ちょっと書いたOGR氏の「おこと教室」も97年ライブでのMCより。
で、自社レーベルからライブ盤も出ています。
このライブの思い出は、長くなりそうなのでまたの機会にでも。
他にもこの時期にはS.S.T. BAND解散後のセガのユニットB-univもライブをやっていたような記憶がありますし、ゲーマデリックもゲームショウでミニライブをしていたことがあるのを聴いたことがあります。
しかし、「再び盛り上がるのか?」と思ったのもつかの間、今度はゲームバンドではなく、ゲーム業界自体が不況になり、その煽りかこの手のライブは全くといっていいほど行われなくなりました。あってもゲームショウでのステージイベントくらいで。
もしかして2000年代前半にPCギャルゲー系のゲームででI’ve等のライブが行われるようになったのも、ゲームとかそのバンド自体の音楽に属する需要の他に、そのあたりの潜在的需要があったのかもしれません。
しかし、最近の流れは再びコンサートなりバンドなりでゲームミュージックの生演奏を楽しむという流れになってきているのかもと思わせてくれます。
まあ、コンサートとライブは質が若干違いますが、それでもコンサートが盛り上がればライブ復活にとって悪い材料では無いと思います。