なんか今週は社会(事件)的にも政治的にも芸能的にもなんかニュース多いですな。しかもあまりよくないのが目立つ傾向で。(まあニュースは良くないことが「非常」として目立つうちが平和なのですが)
で、ゲーム業界のニュースといえばこれかなと。
・ガンホー元社員、不正アクセスで逮捕–ゲーム内通貨を不正操作し販売
http://japan.cnet.com/news/tech/story/0,2000056025,20176007,00.htm
要は、ガンホーが運営するオンラインゲーム『ラグナロクオンライン』の不正を取り締まるGMが、サーバに不正アクセスして通貨を作り出し、それを売却していたようです。(それで一千万越えの利益って…)
私はラグナロクどころかネットゲームをほとんどしない人なので、以前からユーザーに指摘されていたBOT(ボット、キャラをツールで自動で動かすことにより、自動的にアイテムやマネー、経験値を得る行為。不正)やRTM(リアルマネートレード。ゲーム上の通貨やアイテムを、実際の金銭でやりとりする行為。一応禁止されているはずだが、何故かそれを取り扱う会社があったりする)の問題くらいは聞いていたものの体感したことはありませんでした。(そういうのが出てくる前にやめてしまった)
一応週刊アスキーとかニュースサイトとかで、その手の噂はいろいろ聞いていましたが、まさか逮捕者が出るとは…ってな感じです。
ちなみにそのへんの問題についてはBOTNEWSさんが詳しいです。
で、この事件を見て思ったのですが、もしかしてこれ、ゲームの出し手(開発・販売側)の人間が、その開発したゲームに関わることではじめて逮捕された事件ではないでしょうか?
今までゲーム業界ではいくつも社会的な事件が起こっていますが(なんか強引にゲームと結びつけているようなのはほっといて)、だいたいは民事事件、たとえば『カプコン(ストII)VSデータイースト(ファイターズヒストリー)』や『コナミ(ビーマニ)VSジャレコ(VJ)』のような権利裁判であり、刑事事件というのは記憶にありません。たまに不正コピーやら不正販売やらで逮捕者も出ますが、それのだいたいは開発元に責任のあるものではなく(むしろ被害者のケース多い)、個別のゲームそのものに関することではありません。あと、最近多い不正アクセスも、ユーザーの犯罪ですし。もっともオフラインのゲームの場合、故意にウイルスを製造、混入したり、ゲーム内に故意に名誉毀損の内容を入れたりしない限りは普通逮捕される要因を作り出せないですしね。
しかし今回、開発者ではなかったにせよ、『ガンホー』という開発、販売、運営側で仕事をしていた人間が、その携わったゲームにより刑事事件として逮捕されたのです。
このような逮捕は、私の知る限り記憶にありません。(もし、海外も含めて過去ゲーム開発元に対して刑事的に事件が起こった例をご存じの方がいらっしゃいましたら、お知らせいただけるとありがたいです)しかしそうなると、こんなのもゲームのオンライン化における独特の(負の)現象なのかもと思えます。
もちろん「ネットが悪い」なんてどっかのわけわからんコメンテーターが言うような台詞は言いたくありませんが、何事においても、「利点」の裏面には必ず「欠点」が介在していると思います。結局ゲームをネットにするということも、「利点」と同時にこういった事件が起きる「欠点」を裏に抱えていたのでしょう。今回の事件はその「欠点」に対してあまりにも無策だったツケから来たのかもしれません。
次世代のゲーム機ではオンライン化が叫ばれているようですが(って、同じコトを6年前にも聞いた気がするけど、それはおいといて)、プラスの側面ばかり言うのは楽ですが、こういったマイナスの側面を十分ふまえないと、後で混乱が起きるような気がします。だけど、あれだけユーザーがいるのに『おいでよどうぶつの森』のWifFi通信において、RMTとか目立った混乱がないので、対策さえ練ればオンラインでも問題のないプレイが出来ると思うのですけどね。