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古いCDの裏に記載されているアルファベットの意味は?

近年、時間を見つけては、手持ちのゲームサントラをエンコードし直したり、データ表に打ち込んで管理をしています。
データ表にはタイトルのほか、ゲームタイトル名やコンポーザー名等わかる項目を入力しているのですが、発売日も同時に入力をしています。たいていのCDの裏面や帯には、発売日が記載されています。

写真のように□に囲まれた部分で、西暦の下2桁・月・日となっています(ただ、販売元記載の発売日なので、諸般の事情で実際の発売日とズレているケースもあります)。
しかし、この中に西暦の部分がRやCなどアルファベットになっているものが存在しています。

CD黎明期の発売日西暦表示

大方の予想通り、こちらも西暦を示しています。ただし、ABC……というように順列になっているわけではなく、見かけるのは大抵C、E、Rといった法則性がわからないもの。サントラ収集している人や昔の業界の人なら知っている人は多いでしょうが、おそらく今となっては普通の人でこれを知っている人もそう多くはないように思えるので、もし発売年を確認したいときは戸惑うでしょう。
ただ、こちらは法則性があり、見分け方もあります。
CDが発売された当時、年数を示す方法としての表記にアルファベットが使われていた時代がありましたが、示す年数は以下の通り。

N=1984年発売
I=1985年発売
H=1986年発売
O=1987年発売

R=1988年発売
E=1989年発売
C=1990年発売

このような並びとなっています。
勘のいい人は「NIHO」「REC」の間に「N」と入る並びとなっているのに気づいたと思います。こちらは「NIHO RECORD KYOKAI」のアルファベット順から重複を除いたものを当てはめて使用していた、という歴史があるようです。
それ故にこの当時発売されていたものの西暦はこのような、今となってはわかりにくいものになっています。ちなみにD=1991年、K=1992年のようですが、この頃になるともう西暦も数字表記になっていて、とりわけKのものはかなりレアです(J-POPの一部CDであるくらい)。
ただ今思えば、どうせ後年から数字表記になるのだし、素直に数字で表記していた方が便利だったのにと思いますが、もしかしたらCDの黎明期はこの媒体がレコードと入れ替わるくらいに普及するとは予想されていなかったが故かもしれないと思ってしまいます。

ゲームサントラにおける西暦アルファベット表示

さて、ゲームサントラではどのようなものがこれを利用していたのかというと、最初期のレーベルであるアルファレコードのG.M.O.レーベル、それの流れを汲む(旧)サイトロンレーベルの初期、ナムコビデオゲームグラフィティの初期など。あとファミコンやPCエンジンなどのサントラでも存在しました。
手持ちのサントラから、G.M.O.レーベルの『カプコン・ゲーム・ミュージック VOL.2』より。

 

「R・3・25」とあることから、1988年3月25日の発売であることがわかります。

次にサイトロンレーベルから出ていた『サイバリオン G.S.M.TAITO 3』。

 

こちらには「E・1・11」とあり、1989年1月11日の発売となります。

そして同じくサイトロンレーベルの『アール・タイプII  G.S.M.アイレム 2』。

 

「C・1・21」で、1990年1月21日発売のものです。

他にもレトロのアーケードゲームサントラではよく見かけるので、データベースでも作る方がいらっしゃる場合には頭に入れておいたほうがいいでしょう。

発売日表示はありがたい

あと、この表記は今見ると、相当古い、約30年前のものというのがわかります。最近は古いCDが劣化(剥離)するという話をよく聞きますが、もしバックアップしたいのだったら、こちらのアルファベットになっているものが、優先すべき一つの目安となるでしょう。この時期にCD保護のためにケースの中に入っているウレタンマットが熱で溶け出す可能性があるという話も聞きますので。

でもCD発売日の記載、おそらくは再販制度の対象物が故に本の奥付同様必要だったと思われますが、今データベースなどにまとめる時に非常に便利なのですよね。パッケージソフト全体が少なくなってきた中遅いかもしれませんけど、ゲームのパッケージでもこういう発売日表示を主としたデータの統一表記の規格があると、いろいろ便利なのですけどね。

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