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マイクロソフトがすべてのゲーム音楽の著作権を管理する日が来る?

こんなニュースがありました。

マイクロソフト、ゲーム楽曲をライセンス提供へ – CNET Japan

主要なところを引用すると

Microsoftは米国時間2月28日、「Halo」や「Age of Empires」などのテレビゲームで利用されている楽曲をライセンス提供する意向であることを明らかにした。同社はWarner Music Groupの一部門と提携し、ライセンス管理業務を委託する。「Halo 3」など、Microsoftが今後の発売を予定しているタイトルの楽曲も、提携の対象になる。

ということで、どうやらマイクロソフトが過去に出したソフトに対して、それのライセンスをワーナーに管理業務を委託することで、おそらくは他メディアに提供するということみたいです。

一見地味なニュースに見えますが、今までのゲーム音楽の多くが、このような版権委託をせずに事実上自社管理になっていましたから、これは注目すべきことような気がしました。

 

 

今までは自社管理とはいっても、実際は音楽版権管理はとても手間がかかり(少なくとも契約関係に詳しくない人がいないとダメ)、規模の小さいゲーム会社が厳密に管理するには手に余るため、せいぜいサントラなど他の商品で出すときに契約を結ぶくらいが関の山だったでしょう。

たまにテレビでJASRAC管理下でないはずのゲーム音楽がBGMとして流れますが、法律上は(権利放棄していない限り)これの使用許可も個別に求めなくてはいけないので、かなり面倒なことになっていると考えられます。

放送局はJASRACと包括的契約をしているので、原則登録曲ならどの楽曲でも比較的自由に流すことが出来るはずです。でも個別に許諾が必要なはずの未登録ゲーム音楽を流しているのは、前記のように個別に契約しているか、もしかしたらゲーム音楽をJASRAC許諾曲と勘違いして無断で流しているのかもとたまに思います。まあ別に問題は起きていないみたいなのでいいのですが。

そんなリスクを負ってでも一般曲と同じように著作権管理団体に管理を委託しないのは、(『アニメ化の際、何故ゲーム音楽はアニメで使われないのか』のエントリーでも書きましたが)やはり主なところでは現行の制度上ではいろいろ面倒になるからと考えられます。

アニメ化の際、何故ゲーム音楽はアニメで使われないのか
今日は昔聞いた話をもとにして書いてみようと思います。但し、あくまで聞きかじりの話と私の予測で書かれており、ウラをとっていないために信憑性の保証は出来ませんので、あくまで話半分に読んでいただければと思います。 最近、かな...

 

最近思うのですが、JASRACの契約内容は、歴史の浅いゲーム音楽を想定していないんじゃないかあと思います。

しかし、世界最大企業のひとつであり、ゲーム会社としては最大であるマイクロソフトの資金力があれば、それをするのは全然不可能ではありません。そしてワーナーと提携したのは、そのへんのノウハウを手に入れるためかもしれません。

そのMSのライセンス内容は全然わかりませんが、おそらくは現在の欠点である著作権管理することによる柔軟性の喪失をクリアしているか(たとえばMS社内では申告せずとも自由に使えるとか)どうかが注目です。

 

で、ここで思い浮かんできた疑問は、「もしかしたらマイクロソフトは自社ソフトだけではなく、自ハードサードパーティー、はてはゲーム業界全体の音楽まで統括しようとしているのか?」ということです。

先に書いたように、ゲーム音楽の多くはその楽曲管理が管理団体に預けられることはなく、その各会社での管理となっていました。

しかし、管理してくれてなおかつそれがゲーム作成にとって柔軟なものでしたら(もしくはゲーム開発会社にとって都合の良いものでしたら)、MSがライセンス業務をゲーム業界全体に広げたとき、それに参加したいと思うメーカーも現れるのではないでしょうか。それらのメーカー及び作曲者が望むことは、自分たちの作った音楽が自社ゲーム以外にも使われ、そして使用料金が手元に入ってくるということです。

海外のゲーム音楽状況はよくわかりませんが、もし日本と同じジレンマを抱えているとしたら、条件次第(自分たちは自由に使える、他メディアでのゲーム音楽使用による料金が入る等)では、この団体に著作権管理を任せたいと思うゲーム会社も出てくるでしょう。
そして、ゲーム音楽を専門に扱うライセンス付与機構を、マイクロソフトを中心として作る……というのが私の予想(というか妄想)です。

 

もしそうなった時、それがよい方向に向かうのか悪い方向に向かうのかはわかりません。というかそれ以前にワーナーが管理下なので、現行の著作権システムの枠を出てそういった管理が出来るかどうかは不明ですが。

そもそもこのニュース自体、日本で言えばJASRACにゲーム音楽の著作権管理を付託するのと大差ないのかもしれませんし。

まあ、たとえこのニュースが革新的な動きの第一歩だったとしても、日本とアメリカとではこれらの法的しくみが異なりますし、その流れが日本に来るには少し時間がかかりそうですけどね。

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