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iPhoneの市場と既存携帯ゲーム機の市場は重ならないと思う話

最近「iPhoneが携帯ゲーム機の市場を脅かす」的な話題が出てくることがわりとあります。しかし、これらを見る度に違和感を覚えるのですよね。というのは私は「携帯ゲーム機(PSPやDS)とiPhoneはほとんど重ならないもの」と思っているので。

たしかにiPhoneではゲームが出来ます。しかも様々な注目すべきアプリが開発され、かなり注目すべきハードとなっているのは全く否定できないでしょう。しかしそれでもそれが「携帯ゲーム機を脅かす」の論調は何か違うだろと思うわけです。

たしかに現在、PSPもDSも前より勢いを落としていると言えるでしょう。でももう発売からもうすぐ5年が経とうとしているので、ある意味勢いが衰えるのは当然ではないでしょうか。だからたとえiPhoneがなくても勢いはこんな状態だったと思います。だからてこ入れはするにしても、別にiPhoneを強く意識してのものではないと思うのです。

 

だいぶ前、それこそiPhoneが日本に上陸する前に以下のようなエントリーを書きました。

iPhoneが誕生してもゲーム業界の常識はそんなに変わらない
なんか最近、iPhoneの日本発売の話題がよく出てきます。で、それに関連してこんな話題もありました。 ■新しいゲーム機「iPhone」の誕生でゲーム業界の常識が変わる ※リンク切れ これによると、iPhoneはゲームの配信も始め...

この考えは、iPhoneが普及し、ネットで話題になっている今も基本的には代わってはいません(一部代わっていますが、それは後述)。その理由としては、携帯ゲーム機とiPhoneに対する市場はあまり重なっておらず、そしてそれぞれに対するゲームの需要も全く違うと思うので。

上では「携帯電話ならではのバッテリー問題(携帯電話なのでバッテリーに気を遣わなければいけない)」を挙げましたが、その他にもあります。以下にそれを羅列してみましょう。

 

携帯電話という性質上iPhone所有者は限られる

まずこれ。iPhoneは基本携帯電話です。これはまずハードとしてそれなりに金がかかる上、月額もそれなりにかかります。たしかにセカンド携帯として利用できる人もいるでしょうが、多くはこれひとつのみになってしまうのではないかと。となると前に語ったバッテリー問題とからめて、一代しか持っていない人がゲームをするのにはつらいのではないかと。

さらに、小中学生はiPhoneを持つこと自体かなり辛いのではないかと。となると、子供にはiPhoneのゲームもあまり向けられなくなるのではないでしょうか。

 

iPhoneの魅力は既存型のゲームじゃない

さて、以前は「iPhoneのゲームは携帯ゲームと似通いそうだ」とも書きましたが、現状出ているものを見る限り、一部は当たっているように思えます。すなわち携帯ゲーム機(特にタッチパネルのあるDS)で再現できてしまいそうだというもの。携帯ゲームでは他にはない傾きのゲームってのもありますが、それだけではインターフェイスが代わっただけでそんな大きな特徴とはならないでしょう。

ただ、それはiPhoneにおいてゲームが発展する可能性がない、というのではありません。むしろ今の活用方法を見るに、かなりおもしろいものが生まれそうだ、という予兆はあります。ただ、iPhoneの発展方面は、既存のゲームを辿るものではないと思うのですよね。

私はiPhoneで大ブームとなるゲームが生まれるのだったら、タッチパネルとか傾斜センサーを使った、ある意味ちょっと頑張れば今の携帯ゲーム機でも出来そうなものではなく、iPoneにしか出来ない、今まで携帯ゲーム機が手の届きにくかったようなものだと思うのですよね。例えば『セカイカメラ』みたいな技術の応用方法をしたものとかでしょうか。

ちなみに最近ネットで見た中で、一番iPhone的ゲームの方向性を示しそうだと思ったものは、AR(拡張現実)鬼ごっこでした。これは見て「この発想でゲームができたらおもしろいな」と思いました。

第一回秋葉原AR(拡張現実)鬼ごっこ 開催レポート – Keep Crazy;shi3zの日記

たしかに鬼ごっこは実際に製品にすると現実の障害にあたることもありそうですが(道路交通法とか)。、考えの方向さえ合えば、それをクリアするようなゲームは大勢のクリエイターが考えるうちのなかには面白いものが生まれると思います。

 

まとめ

ただ、これら新しい遊び方が普及したからといって、既存のゲーム機の遊び方が否定されるとは思いません。『テトリス』だって何十年も遊び続けられていましたし、これからもそうなるでしょう。

ですので、PSPやDSのような携帯ゲーム機と、iPhoneは完全に別のルートであり、棲み分けされていると思うのです。故にそれぞれを敵と思うってのは違うでしょう。まあ仮に将来、携帯ゲームにWiMAX常備とかなったら話が変わるかもしれませんが。

これも前から何度か語っていますが、iモードが出始めの頃、「携帯アプリ幻想」みたいなものがたしかにあったと思うのですよね。それは「携帯が普及したことにより、携帯アプリゲームがすべての携帯ゲーム機のゲーム、そして据え置き機までも食い尽くす」「だからこれからは携帯アプリに力を入れる」みたいな発想。でも現実はDSの爆発的普及、それに続いてPSPも大人気となり、両方とも所有している人も珍しくありません。対して携帯アプリのゲームと言えば、未だに一番遊ばれているのは『テトリス』や『ぷよぷよ』ではないかと思われます(プリインストールされているってのもあるでしょうが)。あとはGREEやモバゲーなどの携帯サイトのコンテンツの中に、簡易ゲームとして取り込まれている感じかなと。少なくともiアプリ出始めのころに出ていたRPG(の移植)とかは全然出ていないのではと思います。

■参考

携帯電話ゲーム市場の幻想
携帯電話が急速な普及をし始めた2000年前半、ゲーム業界内で「これからは携帯電話のゲーム(iアプリなど)が、既存ソフトのシェアを脅かす」みたいな話が出ていたことがありました。まあ、そのころの携帯の伸び率は不況で下降線を辿ってゆくゲーム市場ど...

今見てると、この当時から対象がiモード(などの携帯アプリ)からiPhoneに代わっただけで、同じ轍を踏んでいるのではないかとも思えるのですよね。これから多くもメーカーが、今までのゲームのインターフェイスをアレンジしただけのものをiPhoneに出して来ないかがちょっと心配です。それ、ごく一部のソフトを除いて多分売れないと思うので。だって家で携帯ゲーム機でやったほうがおもしろそうだし。

ただ、iPhoneに既存メーカーが今までと似た感じのゲームを出すな、というのではありません。中にはうまくアレンジして、私も予想のつかないようなおもしろいものが出るかもしれませんし。そういったものにも期待していいのかなと。

ただ粗製濫造になって、iアプリが一段落ついた後のように、ベンチャーがどさっと潰れたり撤退したりするような状況にならなければよいのですが。

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