ファミコン時代、ファミコン通信(現ファミ通)と並んで有名だったゲーム雑誌がいくつかあります。例えばマル勝ファミコン必勝本、ファミコン必勝本、後にドラクエII攻略掲載問題で訴えられたハイスコア、そして徳間書店の『ファミリーコンピュータマガジン』、通称ファミマガ。さて、当時のゲーム雑誌のメインは、なんといっても裏技ページで、ここに投稿して採用されれば、賞金がもらえるというものでした。今ではゲーム雑誌のおまけ程度しかありませんが、当時はここで何ページも割いていたのですよね。
で、ファミマガだけはちょっとそれが特殊で、その裏技紹介、「ウルテク」の中にひとつだけウソの裏技「ウソテク」を混ぜておき、それを当てて応募するとプレゼントが当たるという企画があったのですね。これには、他誌による情報の盗用を避けるため掲載された嘘の裏技という意味もあったらしいです。
で、当時のゲーム雑誌の読者は小学生だったせいもあり、それのウソテクに気づかずに信じてしまうケースがあったのですね(もちろん答えは次々号で否定されるのですが)。そのうち、有名なものを今日は紹介しましょう。
『スペランカー』無敵技
当時からあの伝説の虚弱ぶりでプレイヤーを悩ませたスペランカー先生。それが無敵になると言う技が掲載されました。「タイトル画面で2コンの十字キーの右と上を押さえながら1コンのAボタンをメロディに合わせて押す。そしてメロディ終了後すぐにスタート」というもの。しかしそれはウソでした。
『スーパーマリオブラザーズ』で1up
「36個連続でフラワーを取る その後フラワーを取るたびに1up」
これに限らず、スーパーマリオは大ブームだけあっていろいろな噂が飛び交いましたね(旗飛び越しとか)。
『水晶の龍』で野球拳
「パッケージの裏にある、シンシアの登場するシーンまで行き、話を聞いた後でシンシアの手を「見る」。すると、野球拳が始まる」というもの。
嘘か誠か、これのせいでソフトの売り上げが急に伸びたという伝説まであります。
ちなみに近年、FLASHでこれを本当に再現してしまった人が現れました。まあでぐぐればすぐに出てくるので。しかし「水晶の龍」でぐぐると、関連キーワードに「水晶の龍 野球拳」と出てくるのは笑えます。
ちなみに当時の他誌(非ゲーム雑誌)の付録で、このウソテクを本当に信じてそのまま掲載するということをやってしまったところもありました。どうなったんだろうなあ。
さすがに今は、ゲーム会社からもユーザーからもクレームが来るのでこういったことはできないでしょうが、この時代はこういった遊び心がゲーム雑誌にも会社にもあったのですね、なんてことを思います。