レトロゲームの再発売や配信に存在する壁

一昔前までは昔発売されたゲームを遊ぶのは難しく、多くの場合はそのゲームの再版を待つか、あるいは中古を探すかしかありませんでした。一時期中古ソフト問題というのがありましたが、あれも安く手に出来なくなるというよりは、そのような過去のゲームで遊ぶのが更に難しくなるという点で反対した人が多かったのではないかと思われます。

ですが現在ではそのような再販売(複数ゲームをまとめてのものも含む。ここでは完全に作り直したリメイクは別のものとします)は多くなり、そして何よりゲーム配信によってバーチャルコンソールなど過去ゲームの配信が盛んに行われるようになった為、中古を探さなくともそれらを遊ぶことが可能になりました。

しかしながら全部が配信、再販売されるわけではなく、中にはそれが全くないものも多数存在します。それはたとえユーザーの待望の声が多いものであっても。では、再発売や配信など復活がされない、されにくいゲームとはどのようなものなのか。それについて思いつく原因を挙げてゆきます。

ソウルブレイダー

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ゲーム自体の版権問題

2016年現在、ファミコン発売からは30年以上、スーファミ時代からも25年以上、そして初代PSやSS発売からも20年以上が経過しています。そうなるとその頃にゲームを発売した企業も倒産したケースが存在します。そうなると多くの場合ゲームの版権は債権者に移動します(かつてのSNKプレイモアとアルゼのようにこの時に揉めるケースも存在しますが、今日は割愛)。しかしその債権者が同業のゲーム会社で、且つその資産を生かすようなところであればよいのですが、必ずしもそうならずに塩漬け状態になってしまうケースも存在します。

だけど版権を持っているところがはっきりしているなら出すための交渉の余地があるのでまだいいのですが、場合によってはどこに版権があるのか行方不明状態というケースもあるようです。頑張って調べればどうにかなるかもしれませんが、そこまで労力やコスト費やして見返りがあるゲームというのはどうしても限られてしまうので。

最近、バーチャルコンソールやPSアーカイブで、潰れたメーカーの作品を別のメーカーが配信しているケースがわりと見られますが、それらは運がよかったほうと見てよいでしょう。

あと、過去作の配信という話では余談になりますが、かつてコンパイルが開発、販売していた『ぷよぷよ』の権利は今はセガグループにあり新作も出ていますが、コンパイル時代のぷよぷよシリーズでキャラクターが出ていた『魔道物語』の権利はD4エンタープライズが持っているという複雑な状態となっているようです。ただ『ぷよぷよ』というゲームとそこに出ていたキャラの権利自体はセガが持っているので、現在も普通にバーチャルコンソールなどで配信されていますし、魔道物語系列のものもD4から出ています。

著作権、肖像権の問題

仮にゲームの版権があったとしても、そのゲームに使われている各種の権利が再版や配信を阻むものが多く存在すると思われます。たとえばこの前『さんまの名探偵』について書きましたが、権利関係でかなりいろいろあったようですし、またそれを発売するというのはかなり難しいでしょう。

ファミコンことファミリーコンピュータが大ブームになっていた1980年代後半。ハードメーカーの任天堂をはじめとしてサードパーティーからも数々の面白いソフト(&そうでもないソフト)が次々と出されました。その中で大きな存在となっていたのが、アーケードの雄であるナムコ。しかしナムコはアーケードの移植だけではなく、数多くのファミ...

あと実名登場するスポーツもの。これも肖像権が絡み権利を取り直す必要が生じるものもあるでしょうが、どれだけ売れるかわからない過去のスポーツゲームにそれだけのコストを費やせないということで改めて出すところはないものが多いでしょう(そのスポーツ協会などとの契約内容にもよりますが)。ちなみに初代ファミスタの実在チームのモデルはあるけど、変名にしているのとかどうなのでしょうね。まあ燃えプロという前例はありますが(あれもデータ変わってるのかどうか見てないのですけど)。

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音楽版権の問題

こちらはゲームに使われている音楽の版権の問題で出せないもの。タイアップソングを言われるものなど、ゲームに収録されている音楽の使用契約が有期であったり、配信まで入っていない場合、それをそのまま出せないので契約し直す必要がありますが、それが難しかったり不可能なものや、もしくはコストがかかりすぎるものなど。

最近、PS2のBEMANIシリーズ音ゲーのソフトは人気のわりに再版も配信もされず、一部の中古ソフトに定価声のプレミアがついていたりしますが、あれも版権曲の収録されている権利関係の問題も理由のひとつとしてあるのではと思っています(あと退職した人の作成した音楽とか)。

前述の著作権なども含めて、レトロゲームは多くの場合将来配信や再発売することを前提にしていないので、契約もそれに即してなかった場合が多かったのではと思われます。とはいえ今のゲームもそこまで考えているものばかりではないと思いますが。

単純に採算が取れないと思われている

一番多そうなのがこれ。上で出たような問題は、売れるという確証があればそれなりにクリア出来るものはそれなりに多いです。そもそもそれだったら倒産した時などに権利毎買っているでしょうし。しかし、多くの場合はそれをする手間や費用をかけていたら採算が取れないというケースでしょう。さらに自社で版権を持っているなどで別に手間や費用はそこまでではないけど、出しても売れないだろう「と思われている」ソフトの場合も同じく。

結局のところ「過去の作品」なわけで、それを改めて売るのはよほど知名度や待望がなければ難しいでしょう。ましてや知名度が低いものなら尚更。「隠れた名作」として後世で評価されるようなものもありますが、それはごく一部でしょう。

時代の変化と表現の問題

過去作の配信といっても、もう20年以上経っているものも普通にあるわけで、その時代における状況と大きく異なっているものがあります。たとえば日常シーンひとつとっても、20年前のそれと今のそれは違うわけですし。今だったら明らかにネットと携帯(スマホ)でしょうね。そのズレが今発売するのに向かないというケースはあるでしょうが、まあこちらはその過去のものとしての発売を望んでいる場合も多いでしょうから、調整は必要かもしれませんがさほど大きな壁ではないでしょう。

ただ、問題は当時の意識と今の意識で違いがあり、今出すと何かしら問題になる、と発売元が判断しそうなケースは存在します。それは前述したように著作権など権利意識の高まりにおけるもの、そして差別や病気、倫理基準の変化など。これらは本当に問題になるケースもないとは言いませんが、それよりも実際には問題はなくとも発売元が問題を避けるというケースも多いかもしれません。個人的には『東方見聞録』(ファミコン・ナツメ)も『消えたプリンセス』(ディスクシステム・イマジニア)も見方によってはきわどいところはありますが、あれくらいは別に大丈夫だと思っています。『道 -TAO-』はある意味微妙だけど。

このへんについては一般的なコンシューマよりもその辺の表現に触れることの多いエロゲーとかZ指定のゲームのほうが多いかもしれません。

『天地創造』と『カオスシード』の配信を待つ

このように、配信という道筋は出来たとしてもやはり実際に全てがそう出来るというわけではなく、壁が存在します。ですから一部のソフトはやはり中古を探すしかないのかと。だけどそういうものに限って(むしろそこしかプレイするルートがないから)プレミアがついてしまう可能性があると。

しかしそれでも希望するなら、現状はやはり希望の声を出し続けて、メーカーにもそれを出すことで利益が入ると思ってもらうしかないのかなと。

自分はいまだに復刻販売も配信もないソフトで希望したいのは、主にスーパーファミコンの『天地創造』等のクインテット作品。制作ブランドは消滅しましたけど、当時からエニックス名義販売だったし、そのへんから権利があるのではと思って。実際同じクインテット開発エニックス販売の『アクトレイザー』が配信されているので、全く可能性がないわけじゃないと思っております。

あとスーファミもしくはサターンの『カオスシード』。こちらも開発元が消滅していますが、同じパターンの『エストポリス伝記』は『エストポリス』としてリメイクまでされていますし(こっちもSFC版の配信希望)可能性はゼロではないと思っているので。

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