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ゲームにおけるオープニングの役目の変化

 さて、ニコニコでこんなのがあったので(FC2で貼れるようになったので、テストも兼ねて)。
 
 名作『イースII』のオープニング。88時代の作品に弱い私でも、これだけは絶対覚えておかなければと思うくらいの名オープニングです。古代祐三さんのFM音源が奏でる音楽は、今でも色あせない魅力があります。
 さて、音楽ももちろんですが、これ、演出も最高クラスですよね。特に有名なのは「振り向きリリア」ですが、そのほかにも随所に演出が施されています。しかし、それらの演出は多くの部分においてただ見せるだけでものではなく、ゲーム本編にとって意味のあるものなのですよね。例えば、ダームの塔の発光~草スクロールまでは、アドルがIの最後から飛ばされて、倒れたのを動画として示してします。たしかにこれを本編で台詞として言ってもいいのですが、それよりもこっちのほうが説得力がありますよね。さらに、その飛ばされた先が空中に浮かんでいることもビジュアルとしてしっかりとわかります(最後のほうでこれがわかっていることが重要になってくる)。
 昔からゲームにはオープニングというものが存在しましたが、それって多くの場合、このようにゲームに入る前の世界観を説明するという、情報伝達の役割を果たすという意味で重要だったように思います。
 最たるものは、これかな。
 
 これも98時代ラストの名作『YU-NO』より。ネタバレばりばりですのであまり詳しくは語りませんが、ここの一連の画像に、本編で必要となる情報がいくつも隠されています。ラストで見直すと「ああ、こういうことだったのか」というのがよくわかります。
 昔のオープニングって、こういう意味合いをもったものが多かったですよね。『天地創造』や『エスとポリス伝記II』のような、スーファミのRPGでもよく見られました。
 ちなみにギャルゲーにあるヒロインがどんどん出てくるのも、ある意味「このヒロインは重要ですよ(攻略対象ですよ)」ということをユーザーに教える役割もあったと思います。
 しかしながら、現代ではどちらかというとその意味合いは薄れていますね。そして出来るだけそれ自体が際だつように(衝撃を与える、派手等)、という感じになっていると思います。それは、オープニングが作品の顔になり、それをサイトで先行配信したり、店用のデモで流したりする、イコール宣伝の材料となってしまったからではないかと。まあ、前述のイースのOPを店頭で流すなんてこともあったみたいですし、意図してかせずか、作品の顔としての格好の宣伝材料ではあったでしょうね。そのへん、フュージョン系とか派手めなゲーム音楽が多く使われているのと関係があるのかも。
 まあ、それの手法ですばらしいオープニングも多々ありますし、それにあわせることによって生まれた、ゲーム音楽の名曲もありますから、それはそれでいいと思います。ただ、役割は昔と若干変わったかなと思ったわけです。
 でも、派手さを全面に押し出したものがインフレとなってしまったかもしれない今なら、かえって前述のYU-NOみたいに、いろいろ謎を入れてみるOPとかあっても、それはそれで面白いかもしれませんけどね。

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