KSLライブ行ってきました。いやあ、盛り上がっていたなあ。忘れていたKeyゲームをやっていた頃の熱い想いがよみがえってきそうに。つか、折戸さん、いつの間にかキャラ押し出した人になっていたのか(昔はカゲの存在な人だったのに……)。まあおもしろかったからいいけど。詳細なレポはまとまってないのでまた後ほど(というか、大阪でもあるみたいなので、それまでネタバレ防止に黙っていた方がよいかな)。
ちなみにその後、睡眠を取らずにM3にも行ってきました。いつのまにこんな混むイベントになってたんだろ。まあそっちの話題はするとしてもSIDE Bのほうで。
さて、前述の話題と全く関係なく、今日はいきなりゲームではないサントラのお話。といっても、アニメでもありません。それは、これ。
スタンリー・キューブリックの名作映画『時計じかけのオレンジ』 のサウンドトラック。映画の方はかなり好き嫌いが分かれるとは思いますが(なにしろ感情移入できる人がまるでいないし、というかしてはいけない)。
スタンリー・キューブリックは完璧主義者で、特に演出にも最新のこだわりを見せるので有名です。同じ監督の『2001年宇宙の旅』も名曲揃いです。
さて、これの曲構成ですが、半分はベートーベンなどのオーケストラから抜粋したもの、そして1曲は映画を見た人ならある意味一番印象深いかもしれない「雨に唄えば」の曲、そして残りはウォーター・カルロス(現ウェンディ・カルロス)のテクノ曲。その中にはさらにクラシックをテクノにアレンジした曲が混じっています。
このテクノ、1960年代のかなり初期なのですが、この音色がいいのですよ。この作品の妙雰囲気と合っていて。映画が30年経った今でも色あせないように、音楽も今でも十分聴ける名曲だと思います。
ちなみに「タイムステップス」「自殺スケルツォ」は、単体で聴くだけでもかなりトリップしますので、いきなり聴きたくなることがあります。
まあ何故いきなりこのサントラを紹介をしたかというと、これとあるゲームサントラに音楽本体以外での共通点があると思ったからです。そしてそのサントラの名前は『Gダライアス』。
そう書くと両方とも知っている人は「ちょいと待てい! あのマッドな映画とあのシューティングのどこが似ているんだ?!」と仰ると思います。しかし共通点は、このブログなので当然「音楽」です。それでも、初期のテクノ調、もしくはクラシック音楽(両方使われている)と、なんと形容して良いかよくわからないGダラの音楽は似ているとは思えないでしょう。では何が似ているのか。それは曲の強さとその使われているものの関係。
Gダライアスは、聞いた人はわかると思いますが、どの曲も単体での主張がかなり激しいです。以前、ゲームではわざと曲自体が強いものを使わないということを書きました(主にはアドベンチャーゲームですが)。それは、音楽の主張が激しすぎるとその場の演出を全部食ってしまうから。実際そういうゲームもよくあります(得てして、「音楽だけはよいゲーム」と言われるもの)。
しかし、Gダライアスの場合は、こちらもプレイした人はわかると思いますが、あれだけの強い曲が奇跡的なまでに作品と融合して、ゲームを殺すことなく、極上の演出となっているのですよね。それの原因のひとつは、視覚的演出も、音楽に負けないくらい様々な工夫が施されているからだと思います。曲が切り替わるところで、雷光により背景に鯨が浮かび上がる演出にしびれた人も多いでしょう。
それと同じように、「時計じかけのオレンジ」も、曲が非常に強いです。しかし、キューブリックの演出はそれをすべて飲み込み、極上のシーンとして視聴者にインパクトを与えています。
つまり、この二つは両方とも音楽の強さに負けない演出が施され、双方ともが極上のものとなっているように感じたのですね。故に、作品も音楽も名作と言われると。
ちなみに、ダライアス外伝やレイフォースシリーズなども同じことが言えると思います。ちなみに演出の方向性は違いますが、「パロディウス」シリーズも音楽をギャグのすごい演出によりお互いを高めていると思います。
前に語ったことがありますが、これは「陽」のゲーム音楽ですね。
静かに融合した「陰」のゲーム音楽ももちろんよいのですが、サントラで聞くとこういうのはうれしくなるなと。でも最近はものすごく主張するものは主題歌などを除いて減ってきているので、Gダラを越えるのはかなり難しいかもしれませんが、もっとこういうのが出てくればいいなと思ったりします。