このようなニュースが。
■ゲーセンに逆風 大手、店舗閉鎖相次ぐ
なんか記事ではWiiが影響を与えたように書いてありますが、私は直接的にはWiiがゲーセンに影響を与えたとは思いません。それにはいくつも理由があります。
まずは、Wiiが発売される前、2005年以前からすでにゲーセンの店舗閉鎖は始まっていたこと。セガのハイテクランド、タイトーのタイトーイン、ナムコのキャロット、コナミのチルトポルコは数多く閉店しました。
それの原因に関してもまた会社の営業的な面、ゲーセンでのヒット作に恵まれなかった面などいろいろありますが、私はそれの主たる原因が家庭用ゲームだとは思いません。
確かに全く関係なかったとは言えません。家庭用の影響でゲーセンに来なくなった人はいるでしょうが、それが主たる原因でゲーセンの客が減ったのではないと思います。この理論だとレーシングコントローラやガンコン、ビーマニコントローラがあった時代に体感ゲームはなくなっていないといけないはずですし。
私もたしかにゲーセンに行っていない時期がありましたが、それは単純にゲーセンに興味のあるゲームがなかっただけですし。会えて言えばゲーム全体にちょっと飽きていたころであったので、それは断じて家庭用の影響ではないです。
それに近年は逆に行く機会がかなり増えています。それは『クイズマジックアカデミー』などゲーセンならではのゲームが面白くなってきたから。あと、シューティングが絶対にコンシューマ化するという前提がなくなってきたから、まだあるうちにやっておこうと思うようになったからですね(それでもクリアできないのはありますけど)。
じゃあ何で閉鎖が相次いでいるのかというと、単純に採算がとれなくなっているからだと思います。しかしこれは、ゲーセン全体に落ちる金がなくなっているのではなく、現在のゲーセンで人気のあるゲームへの投資額が上昇しているからだと考えます。
現在ガンダムや三國志大戦などがゲーセンで人気ですが、聞くところによるとあれを導入するには一千万以上かかるということ。ビデオゲームのアーケード基板が一枚20万~30万程度と考えると、かなりの投資になります。しかし当たれば大きいですが、必ずヒットする保障はありません(実際カードゲームでもハズし気味のはありますし)。
となると、採算が低い店舗(個人営業や、チェーンでも地方の店など)では導入するのは困難です。しかしそれはヒット作をも見逃すことになるので、そのまま導入できるヒット作がなくなり閉店、というのが主なところではないでしょうか。逆に言えば、収益が上がっている店舗もあると思います。まさしくゲーセンにも格差が生まれているという感じでしょうか。
仮に今、家庭用ゲームがなくなったところで、ゲーセンにその分人が戻るか、というとそれはないと思うのですよね。正直、2000年以降くらいからはすでにゲーセンと家庭用の棲み分けというのは始まっていたと思います(これはまたまとまった時に書きます)。まあ要はゲーセンの問題を家庭用に添加しちゃダメでしょという話で。
そんなわけで、大店舗ではしばらくアーケードゲームは安泰だと考えます。でも、やっぱりゲーセンが大店舗だけってのもちょっと寂しいですよね。出来れば今の大型筐体のようなゲーセンならではのものが、ビデオゲーム並みのコストで出来るようになれば、小さな店舗でも導入できて、業界の活性化につながるのではないかと思います。
難しいかもしれませんが、未知のものを生み出してきたアーケードゲーム業界なら可能性はゼロではないかと思っています。