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アドベンチャーゲームを作る際、音楽について心得ておいた方がよさげなこと

急に思い立ったので、タイトル通り自分で吉里吉里なりNScripterを使うなりして、同人ソフトなどのアドベンチャーゲームを作る際にちょっと知っておくとよさげなことを書いておきます。

ただ、あんまり人様に胸を張って説明出来るような立派なものではない気がするので(まあ自分用のメモの意味合いが強いです)、追記モードでこっそりと。
それでも読んでもいいという方だけどうぞ。


想定はウインドウ+立ち絵&背景、たまにイベント絵タイプのもの。ただ、考え方はビジュアルノベルでも同じようなものだと思います。
また以下のことは作品によってケースが大幅に変わりますので、その都度発注者と相談する必要がありますが、ここでは平均的なことを書いてゆきます。

用意すべきは「欲しい曲」より「なかったら困る曲」

実際に組み始めると、「あ、この場面に合う曲ない!」ということが起こりえます。だけどその都度追加してゆくと、。数だけ増えて手間がかかります。なので、最初にある程度決めておく必要があります。
気持ち的にはお気に入りの出来のいい曲を入れたいところですが、そういうのばっかりを作る、もしくは作ってもらうと絶対に曲が不足しますので、「欲しい曲」より「なかったら困る曲」をリストアップした方がよいと思います。
まあ参考までに挙げてみると、やはり「時制」「感情(喜怒哀楽)」かと。時制は、朝=さわやか、昼=テンポ良い、夕方=スロー、夜=静か。
あと、喜=明るい、怒=怒り(シリアスかな?ギャグ怒りもあるけど、喜に含められるかも)、哀=文字通り暗め、楽=楽しそうな曲ですね。それにつづいては「場所」かな?
あと、18禁の場合は、そのシーンだけの曲を用意したほうがいいです。通常でそれを流すと、通常をエロのイメージが食ってしまうことがありますから。
それ以外に必要なものは、ゲームの雰囲気によって変わってくるかと。(ホラーならおどろおどろしいのを多くとか、ファンタジーならそれっぽいのとか)

 

ループ前提

ゲームミュージックのほとんどに言えますが、基本はループする音楽を想定してください。ただ、A(始め)-B-C(終わり)という曲の流れで、Aに戻らずBとCをループするという方法もよくとられます。
基本的には、ループできない曲は×。ただしOPやEDなどはゲーム中ではないのでOK。まあゲーム中でループできない曲を流すのは出来ないことはないですが、強くなるしタイミングを強制しなければいけないのでやっぱり禁止としておいたほうが無難です。

 

長すぎ厳禁

アドベンチャーゲームの場合、その曲が流される長さはユーザーのクリックの速さにゆだねられます。よって、あまり長い曲にしてしまうと、後半部分を永遠に聴いてもらえなくなることもあります。その曲全体で雰囲気を表すなら少なくとも1ループは聴いてもらいたいところですので、短さは適度に(個人的な理想は、2ループで次のシーン)。

 

1キャラに1曲を割り当てる必要は絶対ではない

ギャルゲーとかでは誰それのテーマみたいに、登場人物で曲が変わることがあります。たしかにそれだけの曲数があればいいですが、作れる(発注できる)曲がギリギリの場合、キャラ毎にはなくてもいいかもと思います。
もしその人のテーマが明るいものだったら、夕方に流すと違和感があったりとかしますし、逆に穏やかなものを明るいところで流しても同じく限定される可能性があるので。

 

基本はフェードアウト

基本はあまり長くないフェードアウトにしたほうがよいでしょう。というのは急に曲を止めると、逆に「えっ?」と読み手に思わせてしまうからです。おそらく既存の作品も多くがフェードアウトストップです。(吉里吉里やNScripterなどにもフェードアウトの命令がディフォルトであります)

まあ逆に言えば、急展開になる時とかは、音楽をいきなり止めて、そのあとシリアスっていう方法もあったりしますね。

■参考

99のフェードアウトと1のフェードイン
先日『斑鳩』の演出について書いたので、今日はその他の演出として『ダライアス外伝』について取り上げようと思ったのですが、これを説明するのにはまず「フェード」というものを説明する必要があるかなと思ったので、そこから書いてみようかなと。(知ってる...

 

一番「強い」曲を多用してはいけない

音楽が揃うと、多くの場合印象的な1曲というのがあるはずです。曲の種類にもよりますが、それがかなり印象的な曲の場合、多用は厳禁。何故かというと、その曲を多用した場合、一番盛り上がるシーンでそれを超える曲がなければ、盛り上がりがかつてその音楽を流したところのレベルと同等となってしまうからです。
ですので、そういった曲はとっておきのシーンだけにしておきましょう。
ちなみにボーカル曲など人間の声がある曲は一番強いと思ってください。次はオルゴールです(ですので回想シーンとかで多い)。

 

雰囲気を食ってしまう楽器がある

音の主張が激しい楽器というのがあります。代表的なのはエレキギター。これは注意しないとBGMとして合わないところが多々あります。ただ激しいシーンでは逆に効果的だったりもします。また、ピアノも感動的なシーンやしんみりでは効果的ですが、他では向かないことも。ともかく楽器の選別はわりと大切。

 

初心者にはおすすめできない技

とりあえず、「わざとその場に合わない音楽を流して、変なイメージを与える」なんてものもあります。いわゆる狂い系ですね。映画『時計じかけのオレンジ』でベートーベンやら「雨に唄えば」が流れますが、そんな感じ。あと、普通に近いシーンでシリアスな曲を流すと、逆にアンバランスさで笑いが取れたりします。

でも、一歩間違えると全体が崩れるので、よほど自信がなければやめておきましょう。

まだまだありそうだけど、思いついたのはこのくらいなのでこれまで。

 

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