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最近回収が多いゲームソフト、考えられる理由2つ

最近ゲームの回収が多いですな。

好調DSソフトの2本で致命的不具合〜回収へ - わぱのつれづれ日記
ゲーム業界で一人勝ちを続けるDS。一時期は任天堂の定番ソフトや知育ソフトばかりが売れていましたが、最近は幅広くサードタイトルも含めてスマッシュヒットが継続的に出ている感じです。最近では、実用ソフトとしてPS3の期待作「ぼくのなつやすみ3」を...

※『がんばる私の家計ダイアリー』『太鼓の達人DS タッチでドコドン!』

■任天堂、Wii用ゲームソフトを自主回収(リンク切れ)
■ニンテンドーDS用ゲームソフト『ぷよぷよ!』に関するお詫びとお知らせ (リンク切れ)

 

アダルトゲームなんかだったら表現的な問題で回収が起きることもわりとありますが、そういう要素が最初からカットされているコンシューマゲームでこういった回収が起きるってのは、だいたいが残バグによる不具合ですね。(まあ『格闘超人』みたいな例外もありますけど)
しかし、昔はこういった回収の事例はあまり多くなかったのに、最近はさっと調べただけでも上の4つ。さて、どうしてこうなったのかというのを考えてみると、2通りの原因が思い当たりました。

 

ひとつは良い方に考えてみたもの。それは『回収が多くなったのは、メーカーの対応が良くなったから』というもの。つまり、昔ならば例え発生しても黙殺(サポセンの「それは仕様です」みたいな)していたようなもの(せいぜい回避手段を雑誌かHPで告知するくらい)だったのに、最近ではそれに対してお詫び→対応、すなわち回収の流れを迅速にやっているということ。つまり回収が多くなったのはミスが増えたからというよりは、対応がよくなったから、と考えるべきですな。
もしかしたらこれは、例の松下ストーブや雪印、不二家事件あたりから、真摯に対応したほうが目先の利益は失っても、将来的に良いという意識が広まっているのかもしれません。まあ、必ずしもそうしないで、ネットで叩かれているソフトもありますけどね。

ふたつめはやはりミスが多くなっているという悪い方向に考えたもの。ただ、こっちにも説得力があるんですよね。というのは昔から比べてゲームは複雑化して、それ故にバグを取るのも難しくなってきているというのがあります。しかし、バグをきちんと取れるだけの品質管理が出来る人材がいなくなっているのかもしれません。

以前『デバッグ(デバッガー)を軽視することの危険』というエントリーでバグ取りは誰でもゲームをやっていれば出来るものじゃない、というのを書きました。

デバッグ(デバッガー)を軽視することの危険
ちょっと気になる記事がありました。 ■首都圏のキヨスク、3分の1が臨時休業…リストラ補充失敗 (※リンク切れ) 要は、店舗を運営するJR東日本の子会社が人員整理を進めた結果、販売員が十分に確保できなくなり、1/3が閉鎖状態という異常事態にあ...

もしゲーム業界の不況の際にそういうことをわからずにデバッグのノウハウを持っている日とを切り捨てていったとしたらそれのツケが回ってきている、ということも考えられます(大変さの割に評価されにくいので、長くやりたいって人あまりいたないでしょうし)。

 

だけどこれって製造品のメーカーで言えば、「品質管理を怠っている」のと同じなんですよね。ツケは来るというのに。

まあバグ取りに限らず、持っている技術が目立たない技術者が軽視された挙げ句に自業自得に陥っているのは、今の現状かと。

■参考

http://allabout.co.jp/career/corporateit/closeup/CU20051223A/

話を回収の原因に戻せば、どっちも原因としてあると思います。ただ、品質管理をちゃんとしていればバグも滅多に出ないわけですし。

 

そんなわけで、やはりメーカーには目先の金がなくなってもその先にある大量の金と信頼をなくさないために、人員と時間をかけてじっくりチェックをして欲しいなと思います。

金は取り戻すのに時間がかからないことはわりと多いですが、信頼はどんなに頑張っても取り戻すのには時間がかかるのですから。

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