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ゲームの売上ランキングも今後意味をなさなくなるのか

前回は『音楽の売上ランキングはこれから先意味を持たなくなるのかもしれない』において、CD媒体だけではなく着うたやDLサイトが普及してきたことにより、音楽の売り上げランキングがばらつく&非公表が増えるため、これから先あまり意味をもたなくなるのでは、ということを書きました。

さて、ゲームではどうか、と思ってみた結果、これも音楽ほどではないにせよ、そうなる可能性が高いのではないでしょうか。

 

現在、ゲーム売上のランキングなどで、一応代表的なものとなっているのは、ファミ通をはじめとする雑誌社、調査会社のランキングでしょう代表的なところでは以下のものでしょうか。

ファミ通・ゲームソフト販売ランキング TOP30

電撃オンライン ソフトウェア 週間販売ランキング

メディアクリアエイト・週間ソフト&ハードセルスルーランキング

見てわかるように、どれも順位も数値もばらけています。週によって違うでしょうが、全く同じと言うことは滅多にありえないでしょう。

ただ、だいたいの傾向は同じなので、そこからだいたいの数を割り出すしかないでしょう。ただ、一番掲載数値の多いファミ通ランキングをあてにする傾向はあると思います。

 

しかし、これらの調査はあくまで全数調査ではなく、一定の協力店からデータをもらって、それをもとに類推するというものです。しかしこれは別に否定しません。というのはゲームソフトの販売形態から全店の調査など不可能ですし、統計をとる一般的な的な方法なら、これが普通だと思われるからです。そしてファミコンショップや家電量販店が主なソフトの販売元だった少し前までだったのでしたら、それなりに正確な数値を出せたでしょう(それでも任天堂が強い各種デパートやトイザらスはないけど)。

しかし、現在は販売形態がこれらの調査店のみではなく、Amazonなど通販サイトの存在が販売経路として非常に強力になってきています。それに各メーカーの直販サイトもありますよね(これもなんだか最近はAmazonが飛び抜けて強い気はしますが、それの話はまた別の機会に)。にもかかわらず、それら通販サイトの数値は統計には加算されていません。これもおそらく、音楽DLサイトや着うたサイトと同じ理由、すなわち「自分のとこでの売り上げを発表すると、他のライバルサイトとの規模比較ができてしまう」ということで、発表してもらえないのではないでしょうか。よってこれら通販サイトでのデータを手に入れ、それを考慮にいれていなければ、データは昔より正確さに欠けるとも言える気がします。

それにこれから「DLソフト」つまりWiiやPS3、XBOX360でダウンロードできるソフトの存在も大きくなってくる可能性があります。しかしそれらの数値はハードメーカーのみぞ知るものですよね(まあソフト会社は自社のDL本数は教えてもらえるでしょうが)。となると、もしここの市場が大きくなってきたとしても、売り上げ数を知ることは出来ないわけです。これもハードメーカーが発表してくれればいいのですが、おそらくハード間の売り上げ比較につながってしまうので、難しいと思われます。

 

以上のように、ゲームでも売り上げ本数におけるランキングというのは、オリコンCDランキング同様、全体を見るものとしてはこれから先どんどん正確さを欠いてゆく可能性があるのではないでしょうか。

幸いリリース本数が音楽市場と比べて圧倒的に少ないので、その週に発売された順位のある程度の把握はできると思いますが、売り上げで歴代のソフトを並べるというのはすでに出来なくなっているのかもしれません。

でも、音楽市場のようにそれでいいと思うのです。市場で売れたか売れなかったかにかかわらず、好きなものは好きでいいじゃないと。余り売れなかったから周りはほとんど知らないけど、自分は大好きなソフト、売れたが故にその分だけ欠点も多く言われるけど自分には名作な大作ソフト、両方自分が好きならいいじゃないと。そう思います。

 

◆追記

あと、必ずしも売り上げが1本でも高いのが、低い場合と比べて良い、とも限らないという話を会計学的な話で思いつきましたが、いちいち書くまでもない気がしたので今回は割愛します(簡単に言うと、数が出ても在庫過多なら泣いちゃうという話)。

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