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アーケード&コンシューマゲーム音楽圏とPCギャルゲー音楽圏の文化の違いについて考えてみる

 私はこのブログを3年以上やってきてますが、当初思っていたよりもゲーム音楽のファンというのは多いのだなということを実感しました。それでも全ゲームファンに比べれば少ないですが、設立当初のゲーム音楽系ブログの数からしたらもっと少ないと思っていたので。
 そして同時に、ひとくちにゲーム音楽ファンと言っても、そのジャンルがかなり多様なことも知りました。
 たとえば私は80年代後半以降(特に90年代)のアーケードとファミコン、スーファミ中心で、それ以降のコンシューマ一通りとPCギャルゲー系もよく聞くという感じですが、人によってはPC88などFM音源系中心だったり、はたまたPS以降中心だったりと、その好みのジャンルが違うのですよね。これはゲームミュージックというジャンルが狭いようで実はかなり広いということでしょうね。考えてみれば当然です、殆どのゲームには音楽があり、いわばゲームと同じだけの種類があるのですから。
 ただ、ゲーム音楽が好きということはそのジャンルでも共通していますが、その文化は微妙に違うということもなんとなくわかってきました。たとえばレトロ系ならば音源へのこだわりが強い人が、他のジャンルと比べて多いような気がします。
 その中でもわりと違うなあと思ったのは、アーケード&コンシューマ系とPCギャルゲー系。現在ではこれらはどちらともファンが多いジャンルですが、いろいろ違うところがあるように思えます。
 ふたつで大きく違うのは、主に着目される点がボーカル曲(主題歌)かBGMかという点。PCギャルゲー系の場合、主にはその主題歌のファンというのが多い気がします。それはI’veやエレメンツガーデンンといったような曲の作成者に向くこともあれば、KOTOKOなどといった歌い手に向くこともありますが、どちらにしても主題歌中心という感じ。たしかにBGMについて語られることも多いですが、少数派かなと。
 しかしアーケードやコンシューマゲームの場合、比較的主題歌よりもそのBGMが着目されることが多いように感じます。注目されるのも主題歌の歌い手よりもその作曲者のほうが多いかなと。なんというか主題歌だけ目立っているのではなく、並列的な感じ。ただしコンシューマゲームはPCギャルゲーの移植もあるし、主題歌の方が注目されるゲームもあるので、全部が全部その限りではありませんが。
 この差異はおそらくですが、それぞれのゲームの成立過程とも関係あるのかなあという気がします。というのは、アーケードや昔のコンシューマゲームの音楽が注目されたのは80年代からですが、そのころから音源はハード依存であり、主題歌もほどんどなく、BGM中心の文化として成立してきたからそっちを注目する文化だったのかなと。
 それに対してPCギャルゲー系はどっちかというと主題歌がついたころ(2000年前後)からI’veの出現などで盛り上がり、その側面が強くなった感じ。どっちかというとアニソンに近い方面なのではないかと。
 そういえば、ゲーム音楽のライブでも、アーケード系はBGMのライブ(昔のZUNTATAなどメーカーバンドがやっていたみたいなの)が多そうですが、PCギャルゲー系は主題歌コンサートが多い感じ(まあ、OTSUなど、BGM系の絡むイベントもあったりするけど)。
 ただ、これは大ざっぱな傾向であり、アーケードやコンシューマでも主題歌を中心に好む人、それにPCギャルゲーでもPC-98時代の音源が好きなゲーマーも多いと思いますし、何より1990年代末の葉鍵時代はBGM中心文化でした。
 ま、何を況んやとすると、ひとくちにゲーム音楽ファンと言っても、その中にはいろいろな傾向、要素が内包されているのだなと。
 もちろん、どっちがいい、どっちが悪いというものではありません。ただ、これだけ広いなら、どれかに偏るのはもったいないとおもうのですよね。つまり主題歌が好きな人はBGMももっと聴くべきだし、BGM中心の人も主題歌に偏見を持たず聴くと、新たな発見があるかもということで。

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