『ワンダーボーイ』をご存じですか? それはゲームボーイとワンダースワンの機能を一緒に持った、海外製の怪しいハード……ではありません。れっきとしたアクションゲームです。知名度はそれなりだとは思いますが、このゲームが形を変えたものは、多くの人がプレイしていると思われます。そこ形を変えたものとは『高橋名人の冒険島』。
そう、このゲーム、もともとはエスケープという会社が制作したアーケードゲーム『ワンダーボーイ』を、ファミコンにキャラを変え、アレンジして移植したのが『高橋名人の冒険島』なのですよね。
■高橋名人の冒険島 – Wikipedia
■ワンダーボーイ – Wikipedia
『ワンダーボーイ』はアーケードの他、セガ・マークIIIやゲームギアにも移植されました。言うまでもなく、『高橋名人の冒険島』はファミコンですね。しかし、ここである意味この時代らしい争いがありました。これはきちんとエスケープが両者にライセンスを与えていたのですが、ハドソンがこの『高橋名人の冒険島』を「オリジナル作品」と宣伝したことで、セガから訴えられたということなのですよね。これはハドソンの勝ちになるようですが。ちなみに高橋名人の冒険島のほうは有野課長もギブアップしたように、難易度もアップしてかなりの難しさになっています。
■参考:ワンダーボーイ -エスケープ(現ウエストン) 1986 (RETRO GAME GENERATION さん)
さて、この『ワンダーボーイ』ですが、同じくセガのアーケードとして2も出ます。その名も『ワンダーボーイ モンスターランド』。こちらは同じくアクションゲームではありますが、アーケードとしては珍しく、RPG形式の買い物が出来たりと、かなり斬新なものでした(これが後に『ワルキューレの伝説』につながるかな?)。そしてこれも家庭用に移植されました。しかし今回もオリジナルの『ワンダーボーイ』ではなく、『ビックリマンワールド』として。
■ビックリマンワールド (ゲーム) – Wikipedia
こちらはPCエンジンで、先のハドソンから出た、当時大人気だったビックリマンのキャラに差し替えられたゲーム。私はビックリマンワードルのほうは数回したしたことはなかったのですが、なんかキャラの世界観的には相当無理な移植だったようで。
でも、本家はゲーセンで何回か遊びましたけど、楽しかったですよ。ただ、時間がけっこうかかりますが。
■参考:ワンダーボーイ モンスターランド -ウエストン 1987 (RETRO GAME GENERATION さん)
ちなみにその後、同シリーズは『モンスターワールド』シリーズとなり、セガハードで制作されます。ただ、『モンスターワールド II ドラゴンの罠 』(ゲームギア) →『アドベンチャーアイランド』(PCエンジン)、『ワンダーボーイV モンスターワールドIII 』(メガドライブ)→ 『超英雄伝説ダイナスティックヒーロー』(PCエンジン)というように、PCエンジンへの移植もお約束のように行われています。
このように、セガハード持ちの人(アーケードの人)と、ファミコンorPCエンジン持ちの人では違うようで、似ているゲームをやっているということがあったのですね。まあ今では平気で複数機種に移植されるので、こういったことはもうないでしょうが、ある意味おもしろい時代だったと思います。
ちなみに、個人的にはアーケードですごく燃えた『ファンタジーゾーン』が、ファミコンでサン電子から出た時の期待して購入→がっかりは忘れません(それでも今思えばファミコンにしては頑張ってましたが)。