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ゲームミュージックにおける派生曲の技法

 ゲーム音楽では、よく「派生曲」が使われることがあります。これはつまり「メインテーマなどをアレンジしたものをもう一回使うもの」で、よくタイトルや初期の盛りあがりの場面で流れた音楽が、ラスボス戦闘の際に使われたりしますよね。例をあげれば『レイディアントシルバーガン』(1面のテーマのサビ部分がその後別の曲中に度々使われる)、『斑鳩』(1面の曲アレンジがラスボス第2形態で流れる)、『天地創造』(ラスボス曲がメインテーマを含む組曲となっている)等。
 他にもギャルゲーならば』『CROSS†CHANNEL』(エンディング曲のサビがアレンジされたものがあちこちに使用)などがあります。さらにメインテーマのオルゴールorピアノアレンジというのは、かなり多くのゲームであたりまえのように使われていますね。
 「ゲームミュージック - Wikipedia」にも書いてありますが、『サガ フロンティア2』『英雄伝説シリーズ』でも同じようなのがありますね。
 しかしこれ、上のWikipediaにも書いてありますが、何もゲームに限ったことではなくて、映画やドラマでは昔から使われるものです。この前書いた『時計じかけのオレンジ』でも、ベートーベンのクラシック曲と、そのテクノアレンジが両方使われたりしてますし(こっちは使われ方が特殊ですが)。
 これは、一度聞いているのもあり、その派生する曲(サビ)が強くなるため、ほとんどの場合盛り上げたいような場面で使われます。その結果ラスボスとか一番盛り上がるシーンで使われるのですよね。
 で、今まで一番この派生曲のタイプで大胆だと思ったのがPC18禁ゲー『アトラク=ナクア』の「Atlach_nacha」という曲。
 これ、10年前くらいの曲ですが、ネット及び同人においてLeaf・Key系列と並んで多くアレンジされることがあったので、ネット歴が古いユーザーは聞いたことのある方も多いでしょう。この曲は終盤に流れる「Atlach_nacha~Going on」という名曲があります。それで面白いものがあったので、ついでに貼っておきます。
 
 で、これに、「Atlach_nacha~Huge battle」というアップテンポアレンジと、「Atlach_nacha~Huge battle・Adoption」というピアノアレンジがあります。ちなみにこの3曲は「アトラク=ナクア3部作」と言われています。これの特徴的なところは、この順番で3曲が順番に流れるところ。ネタバレになるのであまり詳しいことは言えないのですが、それぞれの場面に合うように曲が作られているのですよね。ゲーム中での切り替えのタイミングもかなり絶妙なものでした。そして今思うと、使われ方としても(映画で同じようなのがあるのかわかりませんが)ゲームとしてかなり斬新だったなあと思います。
 そういうわけで、アレンジがよく使われるのは別に音楽の人が手を抜いているわけじゃないということですね。まあ、派生曲は力が強い分、使い方を間違えるとゲーム自体をダメにする可能性があると思いますが。
 最後にもうひとつ。ゲームだと過去のシリーズの名曲がいきなり流れるコトってのもありますよね。Gダライアスのエンディングで「BOSS7」が流れたのには感動したプレイヤーも多かったのではないでしょうか。

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