AI(人工知能)で思い出す『レイフォース』の設定

ここ最近、人工知能が話題になっています。主にその可能性とか、その危険性について。すると本日、こんなニュースが流れていました。

マイクロソフトが、公開したばかりの学習型人工知能会話ボット「Tay」を緊急停止させました。理由はTwitterでの会話を通じて人種差別や性差別、陰謀論を学習してしまい、極めて不適切な発言を連発するようになったため。 発言は直接引用するのも憚られますが、たとえば特定の人物について問われれば放送禁止レベルの差別語で罵.....

一瞬虚構新聞的かと思いましたが、こういうことも可能性として十分あり得るのですよね。だって人間の思想を目指しているわけですから。しかし、こういったことが起こると、ディストピア感がして、それらを描いたSF作品を連想させますね。

その中で、私が一番最初に思い出したのは、実はゲーム。それもシューティングの名作『レイフォース』。その中におけるラスボスである「Con-Human」というものについての存在。

Rayforce

スポンサーリンク

縦シューティングゲームの金字塔『レイフォース』

一応簡単に説明すると、『レイフォース』はタイトーから1994年に出たアーケードの2D縦シューティングゲーム。その美麗なドット絵、ロックオンシステムによる深いゲーム性、ZUNTATAのTAMAYOさん作曲の美しく且つゲームを盛り上げるBGMといったもので、格闘ゲーム全盛期のゲーセンにおいて衰退気味だったシューティングの存在を光らせました。その後『レイヤーセクション』という名前でセガサターンに移植。さらに『レイストーム』『レイクライシス』といった続編も発表され、タイトーシューティングのみならす、縦シューティングゲームの名作として語り継がれます。


ちなみにこの年は格ゲー全盛期にありながらシューティングが大激戦の年代でした。ちなみにゲーム音楽で後に語り継がれるような名作も多く生まれた大激戦の年でありました。

以前『1997年時点でのアーケードゲーム歴代人気投票』において、『ザ・ベストゲーム2』のランキングを引用しました。 これにはそれとは別に歴代ゲーメスト大賞の受賞作も載っております。一応説明すると『ゲーメスト大賞』というのは、その年に出たアーケードゲームのランキングを読者投票で決めるもので、ゲーメスト大賞の...

タイトーシューティング名物の世界観設定

さて、タイトーシューティングではゲームに深い世界観やストーリーがついてくることが多いです。それは『ダライアス』シリーズ、そして『メタルブラック』が顕著でしょう。でもって地球などの惑星が壊れたりすることも。そして『レイフォース』にも、その世界設定があるのです。

この『レイフォース』の設定が書かれているのは、初代サウンドトラックにブックレットとしてついてきた「RAYFORCE MISSON DATA FILE」というもの。ここに『レイフォース』の世界観が描かれています。そして実はこのゲームのラスボスとなる「Con-Human」が人工知能的なもの(正確には「A.T.B.S.(原子配列操作による物質生成システム)のシステム管理用ニューロネットワーク」)であることも記されています。

スポンサーリンク

『レイフォース』における人工知能「Con-Human」

そのバックストーリーを全部書くと長くなるので要約して記します。

地球ではA.T.B.S.による永遠の資源を手に入れられるシステムを手に入れて、それと制御システムの「Con-Human」に依存していたのですが、ある時突然「Con-Human」が人類の大量虐殺を開始。しかし軍事システムまでも「Con-Human」に依存していたため人類は抵抗出来ず、地球の気温や酸素までも人類が生きるのに厳しい状況にされ、宇宙に脱出。

しかし、「Con-Human」は近隣惑星に移住するなどした人類にまでも殲滅戦を仕掛け、そのため地球そのものとなっていた(ただしその時にはマグマや地殻は存在せず、金属フレームと動力炉で出来た存在となっている)「Con-Human」の完全破壊を決断。それが「OPERATION RAYFORCE」を発動、そしてゲームへ……という流れです。

つまるところ、地球、そして人類がそのシステムを完全に依存していた人工知能が反乱を起こし、人類に大量虐殺を仕掛ける、その最後の抵抗というのが『レイストーム』の世界なのです。さらに言うと、パイロットは極限までサイボーグ化、つまり機械化された人間というところもそのストーリーに深みを与えています。

あと象徴的なのは、この4面のボスG.P.M.S.-2。カニみたいなボスなのですが、このゲームの世界において走行性は意味もない、「足なんて飾りですよ」状態なのに何故か脚がついている(それでもってゲームでも本体破壊以外に脚を破壊されて落下して爆破することが可能)というところで、「Con-Human」が何を目指していたのか、などいろいろと推測してしまったりします。

出来れば実際にゲームをプレイして味わってほしいのですが、今はサターンのレイヤーセクションでのプレイが難しいでしょうし、今プレイするならiOS版になるでしょうか(『レイストーム』『レイクライシス』はPSアーカイブなどにあり)。

後からの設定がゲームを盛り上げる

でもこの設定、どうもサントラの設定資料に合わせてまとめられたということで、もともとこれを元にして作られた設定というわけではないようなのですよね(開発された方の頭の中にはあったかもしれませんが)。いわゆる後づけのようなのです。故にオープニングデモで見られる操縦桿を握るパイロットなど一部違禹所も存在します。にもかかわらずゲームと違和感のない、より盛り上げる設定となっています。

おそらくこの設定が後の『レイストーム』『レイクライシス』にもフィードバックされて、ゲームを盛り上げる世界観を作り出したのではないでしょうか(70億人……)。

ちなみにゲームの場合、後付けで設定が加わることは珍しくなく、発売後の雑誌掲載や関連書籍への記述の際に作られることもわりとあるようです。

ゲームの中での人工知能は予言となるか

『レイフォース』に限らず人工知能というものは多くのゲームのストーリーに使われています。それはユートピアだったりディストピアだったり。そのうち、実現してしまうものは出てくるのでしょうか。

ま、先のニュースなどから考えると、実現するにしてもSFでよく見るような人工知能の自我が暴走ってよりも、人間に沿った悪意が顕在化する方が先のような気がしますが。となると人工知能が人間に危害を与えるのではなく、人間が人工知能を通して人間に危害を与えるのではということを考えつつ。今日はこれまで。