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片方が敗者だからといって、もう片方が勝者とも限らないゲーム業界

しばらくお休みしていてすみませんでした。なんとか目処がついたので更新再開します。
でもって、更新停止中に気になったのはこのニュース。

■次世代DVD戦争 勝者なき結末の予感

http://www.toyokeizai.net/online/tk/headline/detail.php?kiji_no=251&page=(リンク切れ)

 

これは現在の次世代DVD規格戦争、すなわちHD DVDとブルーレイ・ディスクについて書かれたものですが、これにはどちらが普及したとしても、ハードメーカー的にどちらも特をしない可能性が出てきたということが書いてあります。
まあ、正直今の状態だと「DVDで十分」という人が主流だからではないかと。それに録画機以前に対応するテレビ買う方が先だろうし。
さて、これはDVD規格での争いですが、この「勝者なき結末」というものの可能性、ゲームハードでもあり得るのではないかと思ったのです。

 

現在、据置ハードでは、PS3、Wii、X360が争いを繰り広げ、Wiiが抜き出ている感じです。しかし、どうもここに来て失速しているようなニュースも聞かれます。

■独り勝ち続く任天堂 wii国内販売減速で一抹の不安

(リンク切れ)

まあ上のニュースは夏休みとクリスマス商戦の合間のことなので、売り上げが下がるのは当然とも言えますけど、まあたしかにハードが発売されて1年経ち、目新しさだけでは引っ張れなくなってきたのはあるでしょう(これはPS3もですが)。

 

さて、以前『年末に任天堂が最も恐れていたものが来る可能性 – ゲームミュージックなブログ』でちょっと語りましたが、この状況、ゲーム全体が売れなくなってくる兆候だったとしたら、最悪のシナリオを進んでしまう可能性もあります。それはゲーム市場の衰退。
そんなゲーム全体が売れなくなってしまい、ほとんどのメーカーが採算がとれなくなったとしたら、Wiiでさえ勝者と言えなくなるのではないでしょうか。もちろんそれを追う他のハードは言うまでもなく。
このように、たとえWiiがPS3に比べて数の上で勝者になっていたとしても、必ずしも広い意味での勝者と成り得ない可能性はあります。

しかし、全く逆のことも言えると思います。それはすなわち「片方が勝者だからといって、もう片方が敗者とも限らない」ということ。
現在、携帯ゲーム市場はDS本体の売り上げがPSPに比べて大幅にリードしています。だからといって、PSPがボロボロ、というとそうでもなく、最近出た薄型は売れていますし、モンスターハンターもしっかり売れているみたいですし。
これはPS、PS2時代の64、ゲームキューブでも言えますね。この時代、たしかに任天堂のシェアはそれまでに比べて落ちましたが、採算的には黒字だったという話です。まあたしかに、PS、PS2に比較すると売り上げが低かったですが、黒字になっている以上負けた、とも言えないのではないかなあと思うのですね。

 

今までゲーム業界には一強多弱、すなわちトップシェアのハードだけが特をして、他は負け、みたいな考えがあったと思います。それは実際PCエンジンなりセガサターンなりを見てもそうでした。ですがこのような一強多弱、勝ち負けの2項対立のような考え方は、現在のゲーム業界には必ずしも当てはまらなくなってきているのではないでしょうか。そこでは多数が勝ち、もしくは全員が負けもあり得ると。
逆に言えば、PS3もトップシェアを狙わなければ、頂点は無理だとしても負けることは避けられるかもと思うのですけどね。まあ現在のビジネスモデルをいくらか変える必要はあるとは思いますけど。
ま、要は、戦うところはもっと娯楽という大枠の外側にあるのではということですね。
出来ることなら、ゲーム業界内でもより多くのものが買って、幅が広がってゆけばいいなと思うのですけど。

 

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■余談
昔『アフター0』というSFマンガで、角の大きいオスの鹿は、仲間うちでの争いではとても効果を持つ。しかし他の動物との争いでは邪魔でしかないという話を思い出しました。この場合、ほかの動物とは他の娯楽でしょうか。
これからは内部対立用の武器も重要ですが、外部に勝つ武器の方が重要かもなんてことを思ったりします。

 

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