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ゲーム音楽CDは何故高価になったのか~2・新品における考察

前回の続きになります。

ゲーム音楽CDは何故高価になったのか~1・過去の思い出 | ゲームミュージックなブログ GMDISC.com

まず、新品と中古では性質が異なるので分けて考えることにします。

 

まず新品から。これは容易に想像がつきます。それは「今も昔も、収録時間に見合った価格で出されている」ということ。

昔のゲーム音楽CDは、1つのゲームだけではなく、いくつものゲームがオムニバス形式で入っていることが多いです。(例えばアルファレコードのVGMシリーズとか「ルナーク・ガンフロンティア」とか)

当時、ひとつのゲームに収録されている音楽は、全曲を2ループで収録してもあわせても30分程度というものが山ほどありました。しかしCD1枚の収録上限は74分。いくらなんでも余り過ぎてしまいます。

しかし、当時はマキシシングルというモデルは存在しませんでした。ですので、収録時間が短い代わりに価格を下げるということで収録と値段のバランスをとったのでしょう。このあたり、かなり良心的だったと思います。

それに(これは推測も入りますが)、ゲーム音楽の特性として、JASRACに加盟していないものが大半なので、そういう価格低下を柔軟に出来たというのもあるでしょう。(JASRAC登録をすると、自分のところで作曲したものでも、一度協会を通して著作権料を払う必要があるので)

そもそも、この時代にはゲーム音楽自体(ドラクエとか一部のものを除いて)価値が高くなく、ゲーム音楽自体で商売をする機運が少なかったと思われます。

 

しかしながら近年、ゲーム容量の上限が増したに伴い、ゲームで収録される曲数が多くなってきました。というわけで、収録される音楽も74分ギリギリ、もしくは2枚組になることも多くなってきました。また、ハードの性能向上に伴い、ゲーム音楽の音質も上昇し、機材にかける金もその分高くなったことが考えられます。

 

つまり、「制作コストと収録曲数が上昇した分、値段が上がった」ということです。おそらく、大きくは間違ってはいないと思います。

 

しかし、穿った見方をすれば、「注目が集まった分、高値で売ってしまえ」と考えられていることも否定は出来ません。(まあ、好意的に見れば、その収益が制作費に充てられていると考えることもできますが)

これはゲーム音楽CDの特殊な事情があるのです。すなわち買う人は絶対に買うが、買わない人は見向きもしないと中間層が見込めないジャンルで、しかもゲームの出来によってはマイナスもありうるとので、リスク回避のために高値にするのも仕方ないといえば仕方ないのですが。(まあ、アニメ音楽や映画サントラも同じ事が言えますね)

ただ、あまりにも高価すぎるものは、ゲーム音楽の認知度の上昇を利用して、高値をふっかけているのでは…と邪推してしまうのがユーザーの心情でしょう。

 

さて、明日は新品ではなく、「何故中古のゲーム音楽CDも高くなったのか」と、これらの高騰に付随する問題を書いてゆきたいと思います。

ゲーム音楽CDは何故高価になったのか~3・中古市場における考察~まとめ | ゲームミュージックなブログ GMDISC.com

 

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