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ゲーム音楽CDは何故高価になったのか~3・中古市場における考察~まとめ

前回は「なぜゲーム音楽CDが高くなったのか」を、新品の場合で考えてみましたが、今日は中古の市場が高くなった理由を考えてゆきたいと思います。

ゲーム音楽CDは何故高価になったのか~1・過去の思い出 | ゲームミュージックなブログ GMDISC.com

ゲーム音楽CDは何故高価になったのか~2・新品における考察 | ゲームミュージックなブログ GMDISC.com

 

価格というものは、原則として「需要と供給のバランス」で動いています。
つまり、ひとつの商品について、欲しい人>商品の数であれば、その商品の価格は上昇し、逆に欲しい人<商品の数であれば、なんとか欲しい人を増やそうと、値段が安くなります。
余談ですが、よくゲーム屋でやっている「ワゴンセール」と呼ばれる投げ売りがあり、その中にはくそゲーばかりがあるように言われますが、実はそうとはいえません。 たまたま人気作だからということで、多めに仕入れてしまったが、思った以上に売れたなった商品も入っている可能性が大きいのです。

 

したがって、実は面白い、けど目立たなかった作品や、大作だけど売り上げはそこそこだった(しかしつまらなくはない)作品があり、結構面白いゾーンなのです。

まあ悲しいことに、ワゴンに入った作品の次回作は、たいてい発注が抑えられますので、売り上げ的に振るわないことが多いのですが。
話をゲーム音楽CDの中古に戻すと、つまり欲しいと人が多いのに、その品物自体が少なければ、値段は上昇します。
ゲームというのは、CDやDVDよりも発売直後が重視される市場でして、たいていの場合発売直後の売り上げが頂点で、その後は急激に下がる傾向にあります。
(まあ、最近ではDSのソフトなどで、そうと言えないものも出てきてますが)

 

そんなわけで、人気の兆候≒売り上げは、だいたい最初で見えてしまいます。
それに伴うグッズ、すなわちゲーム音楽CDの発行枚数も、ここで左右されてしまいます。
ゲーム音楽の売り上げというのは、性質上、ほかの音楽CDとは違う点があります。
それはすなわち「ゲーム音楽を買う人間は、ほとんどがそのゲームのプレイヤー」だということ。

正確な数値を把握しているわけではないのですが、おそらく大きく間違ってはいないと思います。

まあ、私のようにゲームをやっていなくても作曲者やメーカーの名前で信用買いする人もいると思いますが、それはおそらく少数でしょう。

そんなわけで、少数しか出回らなかった音楽CDは、よほどリピートがない限り、すぐロットアップしてします。

しかし、ゲームというものは、新作の売り上げは止まっても、それからも中古を通してかなり長い間、プレイする人は増えていきます。
そして、後からゆっくりと口コミで「隠れた名作」として人気が広まることがあります。(ゲーム、音楽ともにそうなったものとして、スーファミとサターンの「カオスシード」が挙げられるでしょうか)

 

というわけで、供給が止まっても、ゲーム音楽CDの需要は増え続けるわけで、需要と供給のバランスにより値段が上昇するというわけです。
さらにつけ加えると、それ便乗して、誰かが高値をつけ、さらにその高値につられてプレミア度が増すという悪循環もあるのでしょうが。
さて、今日まで3回にわたっていろいろ書いてきましたが、この価格の上昇、ゲーム音楽の注目度が昔より上がったためというのが大きな要因のひとつとになっています。

 

さて、この状況、「ゲームミュージックが市民権を得た」と、歓迎すべきなのでしょうか?
個人的には、どちらかというと『NO』です。
これば別に、今までのコアな集まりで固定していたいという意味ではありません。
今の現状は明らかに、注目のされ方に対して周りがついていっていないからです。
中古のところで「プレミア」と書きましたが、これはぶっちゃけた話、価値が高まっているというよりは需要に対して供給が追いついていない、すなわち経済の流れ的には不健全な状態にあると思います。

もし、ゲーム音楽CD業界(あるのかどうか自体微妙ですが)が敏感なら、このへんのものを再販するのですから

(実際、音楽業界不況の今、頼んでないのに再販するものも多いですし)
もっとも、ゲーム音楽CDのユーザーがまだ少ないのも、販社が動きづらい原因だとは思いますが。

 

最近では、サイトロンとかたのみこむで、再販が多くかかるようになりました。 これは歓迎したいと思います。(それが「売る」ためのものだとしても、それは商売ですので、当然といえば当然でしょう)

販社さんにはがんばっていろいろなものを出して欲しいと思います。

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