スポンサーリンク

2000年前後の音楽同人即売会『M3』の思い出

M3というものをご存じでしょうか。これはいろいろなものの略称になっていると思いますが(M3 GTR」とかね)、このブログは一応同人音楽系の扱いも目的に含んでますのでその系統です。つまり同人音楽即売会のM3。

わからない人のために説明しておきますと、かなり昔からある同人音楽系即売会で、1998年に始まり、現在まで年2、3回のペースで行われています。

M3 HOMEPAGE

M3 (同人) – Wikipedia

現在はニコニコ動画の影響か、かなりメジャーになってしまったイベントですが、昔はかなりまったりとしたイベントでした。

別ブログで『昔のコミケの体験談をネット上で語るという価値』を書いた関係もあって、自分も忘れないうちにその頃から今までの思い出をちょっと書いてゆこうと思います。ちなみにサークル側の参加者としては、私より詳しい方がブログ界隈にたくさんいらっしゃいますので、私の方では一般参加者の立場として書いてゆきます。

 

私が最初に行ったのは、たしか2000年くらい。当時は同人音楽というものの存在自体がかなりマイナーでしたが、当時流行りはじめていたLeaf,Key系の音楽のアレンジが発展期のネットで行われ、その流れがこっちにも来ているかな? という時代でした。で、私もネットでmidiとかBMSとかで提供されていたアレンジを聞いて、その制作者さんがでられるということでしたので、行ってみたのです。

今は大田区産業プラザPioの2フロアを使って行われているイベントですが、当時は総武線浅草橋駅から歩いて数分のところにある東京卸商センターというところでやっていました(他の場所でも遣っていたような気がするけど、一番印象に残っているのはここ)。

当時ははっきり言って空いていました。カタログを当日に買ってまったりと入場。んで、あちこち歩いて見て回れるという感じ。

このイベントの特徴は、とにかく「聴いていって下さい」というサークルさんが多かったこと。ブースの前にポータブルCDプレイヤーを置いて、そこで自分の制作した曲を試聴するという感じ。まあこれは今でもあるでしょうが、混んでいなかったので必然的にかなりそこで聴き(1曲でもたいてい3分はあるしね)曲についてサークルさんと語ることが多かったこと。だけどそんな数もないので、そうやっていてもすぐに一回り出来てしまう感じでした。

前述のように目的はLeaf、Key系だったのですが、全部見ているといろいろなものがあるのですよね。特にコンシューマ系のものはそれなりに多く、気付くと目的のジャンルよりこっち系の、とりわけナムコ系のアレンジを買っていたりしました。今でもその時買ったナムコのアレンジなどは、棚の奥の方に入っていると思います。

 

あと驚いたのは、プロの人も参加していたことですね。トルバドールレコードの細江さん達を中心に(つか、氏の同人はM3よりさらに昔)、エロゲー系の作曲者さんたちなど聞いたことのある名前がカタログに載っていましたし。今では普通ですが、当時は本当に驚きだったのですよ。

ちなみに当時、プレスCDで販売しているところは少数派でした。いや、CD-Rでさえ一般的にはまだまだ普及していなかった時代でした。何せ焼けるドライブが4万近くした時代でしたし(しかも8倍速程度で)。さらに1枚あたりの値段も効果だったですし(しかも焼く時はマウスを動かしただけでもエラーが出る恐れがあった)。多くのサークルさんは一枚一枚焼いたCD-Rにカラーコピーのジャケットをつけて売っていた感じです。フロッピーにmidiを入れて販売していたようなサークルさんもあったと思います。

 

そのうちLeaf、Keyジャンルが音楽同人において勢いをなくしてきた2002年前後は、それまで前述のアレンジをしていたサークルさんが、オリジナルで曲を提供するようになります。そしてこの頃から歌い手(特に女性シンガー)が増えてゆき、さらにプレスのCDも増え始め時代の流れを感じました。

その後、1~2年あまり仕事で行けなかったのですが、去年あたり久しぶりに行ったら「え……ここM3だよね?」って混みっぷりでびっくりしました。おそらくニコニコ動画(初音ミク)と東方アレンジの隆盛のためでしょうが、変わったなあと思いました。それにプロも増えて、オリジナルの歌い手さんがゲーム主題歌デビューしていたりもしますし。ま、それでも昔からゲームアレンジしている人はいくらでもいますし、変わっていない部分も多いのですけどね。

 

かなり雑ですが、思い出を語ってみました。おそらく葉鍵があったりオリジナルが起こったりしたように、これからもいろいろ変わってゆくのでしょうね。

でも、今流行りの分野以外にも全体を見渡せば、私のように自分にとっておもしろいものが見つかるかもしれません。東方やニコニコ系目当て出来た人も、もうちょっとだけ回るなり視聴コーナーに行くなりして、ほかのところを聴いて回ってみませんか?

■参考:同人音楽族の歴史 – そこには何も残ってなかった

タイトルとURLをコピーしました