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ゲームハードに搭載されたのにあまり使われなかった部分

廉価版のニューファミコンなどでは外されてしまいましたが、初期のファミコンのIIコントローラーにはマイクがついていたというのは有名な話です。

ファミコンにマイクがつけられたことにより、「たけしの挑戦状」や「バンゲリングベイ」など(例えが微妙か?)マイクの使用が後世の記憶に残るものも出来ましたし、子供の遊び道具のひとつとして多様性を持たせられたと思います。何よりゲーム機における音声認識の先駆けなのかもしれません(まあただ当時のマイクは音量の大小しか感知できなかったみたいですが)。まあ、友達同士でやると、時々Iコンを持ったプレイヤーが負けそうになるとポーズをかけてケンカになるということがあった思い出はさておいて。

同じような話は同じく任天堂のゲームボーイでもあります。ゲームボーイ同士をケーブルで繋いで楽しむための通信コネクタも、明確な未来が予測されていたのではなく、開発者の横井軍平氏は『あまり深く考えず、つけてもそうコストは上がらないし、なにかそこで面白いゲームが出てくることが期待できる」という理由から 「通信機能」を付けた』とあります。しかし、発売後にテトリスなどの通信対戦で、そして後期には『ポケットモンスター』の大ヒットによって、その機能が主軸となります。

■参考:任天堂の歴史 ゲームボーイ

これらは、ハード開発時点ではあまり明確な使用予測がされていなかった(もしくはそう考えられる)のにハードに搭載され使われるようになったものです。しかし逆に、ある程度使うだろうなあと思われつつ、あまり使われなかった機能というのも数多くあります。何故ならゲームの発展(技術的な発展だけではなく、応用方法的な発展なども含む)はとても早く、ちょっとの期間ですぐ新しいものが生まれるため、ハード開発時にはある程度先読みで搭載されるものが多いからです。ソフト面も含めればかなりの数になるでしょうが、今日はハード面でのそれを見てみようと思います。

 

スーパーファミコン 拡張コネクタ

スーパーファミコンの裏には、実は小さなカバーに隠れて拡張コネクタがあるのはご存じでしょうか。これは外部機器と接続するためのもので、実際にサテラビューと接続するときに使われたということ。
あと、当初SFCのCD-ROM機器だったプレイステーションもここに接続する予定だったようです。

■参考:SHVC: スーパーファミコン

まあこれは目立ちはしませんでしたが、わりと使われたほうでしょうか。

 

Nintendo64 拡張コネクタ2つ

Memory Expansion / Ian Muttoo

これも64を持っている人でも使ったことがない人が多いかもしれませんが、正面のカセット差し込み口直下に、拡張コネクタがあります。ただ、私が使ったのは結局『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』を遊ぶときに必要なハイレゾパックくらいでしょうか。

あと、底面にも拡張コネクタがありますが、これは64DDを接続するときに使いました。まあ殆どの人にはなじみがないかも。
これも、ある程度の予測はされていたけど、結局使われなかった例でしょうか

 

セガサターン 背面の拡張スロット

サターンにはCDROMドライブの他に、カードリッジスロットがついていました。こちらはパワーメモリー(よくデータが消える)や格ゲー用のRAMのおかげで使用頻度は高かったと言えます。しかし背面にあるところは、ボタン電池の交換で開けてもそこにカードを挿したことがある人は少ないのではないでしょうか。
ここには、PSと違いサターンでは出来なかったMPEGムービーを再生するためのムービーカードを差し込むところで、専用ソフトとして『ルナ シルバースターストーリー』のMPEG版が発売されました。しかしコストがかかり、且つPSもあったために殆ど使われることはありませんでした。ここではフォトCDやビデオCDも再生できたのですが、折しもパソコンの普及期と重なったたのもあり、あまり使われませんでした。

 

ドリームキャスト シリアル端子

2014-07-05 14.25.22

ドリキャスのモデムはファンタシースターオンラインなどでわりと使われていましたが、背面にあるシリアル端子は結局あまり使われていなかったと思います。ネオジオポケット等の接続に使用されたらしいですが(未確認)、ネオジオポケット自体がそもそも……。

 

ゲームキューブ シリアルポート

ゲームキューブにもシリアルポートがついていたみたいですが、結局はモデムアダプタの接続程度しか使われなかった模様。まあWiiへの移行が早かったのもあるでしょうね。

 

プレイステーション S端子、拡張スロットなど

PSは型番による違いが目立ち、そのたびにあまり使われていない機能が削除されてゆきます(同じPSなのに型番の違いで周辺機器が使えなくなったり、ソフトが動かなくなるといった問題も生じますが)。初期に存在した「S端子」は3000番台で削除され、また5500番台からは「ビデオ端子(RCA規格)」が削除されて専用ケーブルとなります。
そして9000番台ではパラレル入出力端子が削除されますが、最後まで公式の周辺機器は全然発売されなかった模様。

 

プレイステーション2 PCカードスロット、拡張ベイ、i.LINK

PS2の初期型には、PCカードスロットがついていましたが、これも殆ど使われませんでした。ただ、PS2の外付けHDDが出たとき、ベイを持たない初期型用にここからHDDをつけるものが存在していました。
さて、そのHDDベイは30000番台からつけられていましたが、薄型になる折になくなりました。故に現在でもPSでHDDを使いたい人のために、量販店ではSCPH-55000(BB用)が売られていたりします。
あと、i.LINKなんてものも途中までありましたが、個人的には光接続のスピーカ以外で繋いだところを見たことがないです。

 

まとめ&追記

ちなみにほかにも機能が発揮される前に衰退していったハードも数多くあることもお忘れなく。さて、Wii、PS3、X360にもあまり使われていない機能っていうのはきっとあるでしょうね。

 

☆追記

……で、今2014年ですが、ざっと見たところ、i.LINKの存在自体がすっかりなくなってきましたね。なんつーか外部接続に関してはUSBとBluetoothがあれば十分的な。まあ規格の 標準化がなされていると考れば、よい傾向なのでしょう。つか、クラウド化が進めば、HDDでさえなくなりそうな勢いだしなあ(先にSSDになる可能性もなきにしもあらず)。

※2014年7月5日修正(若干写真追加)しました。

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