Wii発売から1年半近くが経ち、最近PS3やX360も含め、改めていろいろなことを考えています。で、そのうちのひとつにWiiのリモコンのことがあるのですが、これのメリット、デメリットを考えている打ちに、ある意外な利点を発見しました。それはファミコンの頃から当たり前と呼ばれていたものを打破したけど、あまり語られてなかったなあというもの。それは「利き腕による違いの解消」。
ファミコン以来、コントローラーは細かい変化はあれどほとんど標準化されてきました。特に左手で方向キーを動かす、右手でボタンを操作するというインターフェイスは、家庭用においてどのハードでも標準だったと言えるでしょう。
ちなみにアーケードのビデオゲームでも現在こそほぼ左にレバー、右にボタンが標準となってしまいましたが、ものすごく古いゲームでは、真ん中にレバー、その両サイドにボタンというゲームもありましたね(テーブル筐体でコンパネが横に置かれているのではなく、やや垂直気味になっているのとか。あれ、立ち上がるときにレバーが引っかかるんだよね)。まあこういうタイプも今ではほぼ全滅ですが。
しかしこの現在の標準化されたコントローラって、すべての人にとって共通の感覚が味わえるわけではないのですよね。それは人間には「利き腕」があるから(動物にもあるらしいけど、それはおいておくとして)。
私は右利きですので利き腕でボタンを、そしてそうじゃない左腕で方向キー(アーケードならレバー)を操作するというのを長い間とやってきました。しかし、左腕の人は利き腕ではないほうでボタンを、利き腕で方向キーを操作してきたわけですよね。
左利きになったことはないし、なれないのでわかりませんが、やはり左利きの方は右利きの私とは若干ゲームをしている感触が異なるのではないでしょうか。それは、利き腕でボタンを押すのと、逆の腕でボタンを押すのでは、やはり操作感覚は微妙に異なると思うからです。例えば、今とは逆に方向キーが右、ボタンが左にあるコントローラで操作をする感じを、自分とは逆の利き手の人は味わっているのですね。 まあコントローラーがそれにしかなかったので、左腕の人は「そういうもの」として最初からそういうものとして慣れているのかもしれませんが(そのへん左利きの人の意見募集)。
しかし、Wiiのリモコンコントローラーは、左右どっちで持とうともかまいません。それはコントローラ自体も左右対称で、どちらで持ってもよいように出来ているので。それはぬんちゃくこんとローラでも同じで、ゲームに慣れた人はわかりませんが、はじめてWiiでゲームに触る左利きの人は、左手でリモコン、右手でぬんちゃくコントローラを持っている人もいるのではないでしょうか。これならば、右手の人も左手の人も「利き手でリモコンを操作」という共通の感覚が味わえますよね。
そしてこれはWiiばかりではありません。DSでも、最近でほとんどタッチパネルだけ使うというものも出てきましたが、これはペンを持つ手をどっちにしてもいいということですよね。あと、脳トレのように、最初にコンフィグで右利きか左利きかを聞いてくるものも多いです。
つまりは最近の任天堂ハードは、このように利き手による操作感覚の違いを解消したのではないかと思うのですね。それが意図してのものなのか偶然なのかはわかりませんが、右利きの人も左利きの人も、同じように「利き腕で主な操作をする」ことが出来るようになったのではないかと。
ちなみに携帯ゲーム機「ワンダースワン」は方向ボタンに相当するものがふたつあり、縦型にしたときにその格差を解消できる可能性があったのですが、残念ながらそれを生かすゲームは出なかったように思えます。横井軍平さんがもっと長生きされていたら、この時点で利き腕の問題を解消したものが出てきたのではないかと思えます。
で、利き腕の問題はいいとして、Wiiリモコンにおいて他のメリット、デメリットはどうなのか、というのは今まとめていますので、そのうち書いていこうと思います。