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RMTの持つジレンマ

私はネットゲームをやりません。というのはどうも時間がないのと、ヒキコモリ体質のためにコミュニケーションが苦手なこと(それでもブログとかTwitterだとなんともないのがまた不思議)、あとは仕事関係で、ネトゲにはまりこんでしまって回りに迷惑をかけまくっている人の噂をいくつも聞いているからです(それまではネタだとばかり思っていたのですが、本当にあるとは……)。実際、ラグナロクの無料時代はたまにやっていたのですが、そこで止まってしまいました。
だけど、趣味をどう感じるかはそれぞれですから、ネットゲームを楽しんでいる人を非難することは全くなく、むしろ楽しめるところを変な意味ではなくて羨ましく思ったりします。ちなみに『パンヤ!』はやってみたいと思ったこともあります。
で、そんなネトゲ素人からネトゲのニュースを見ていても、度々あまりよろしくない方向で話題に上がるものがあります。それが所謂RMT(リアルマネートレード)というもの。


実際に非難されることが多いRMTですが、心情論を抜かしたそれの存在の可否についてはプレイヤーではない私にはよくわかりません。
しかしここで思ったのは『RMTは実はジレンマを抱えているのではないか』ということです。

 

何故RMTで売る人がいるのか。それは簡単で、「お金が手にはいるから」でしょう。ではなぜRMTで何かを買うのか、それは本来なら苦労しないと得られないものを、金銭で得るためというのが一番強いと思います。

さて、それはもちろん自己満足のためというのもあるでしょうが、多くは他者との比較においての優位性を保つためのものだと思います。実際、人がほとんどいないゲームでRMTを行う人はあまりいないのではないでしょうか。

しかし、そこにRMTが存在すると全プレイヤーが知ったとき、その「難しいものを手に入れる」ということの結果として得られた優位性は、「お金で手に入れることも出来る」優位性となるでしょう。となると、それは「お金さえあればたとえゲームで努力するorうまくなくても手に入る」ものとなります。となると、優位度はかなり下がってしまい、結果的にそれを得てもあまり羨望を浴びることはないのではないかと思ってしまうのです。

 

さらに、お金で得られるとそのゲームに対する一般プレイヤーの努力意欲が失われてゆきます。さらにRMTに付随するルール違反、マナー違反行為によってやめる人も多く出てくることでしょう(実際そうなったものもありますし)。

ここでさっきのRMTをやる理由、「他者との比較における優位性」という理由を出してきます。つまり、他の人よりも高くなりたい、すなわち高く見られたいために行うRMTなんですよね。しかし実はその行為を行うことがその地位自体を下げる要素になっているということです。進捗の遅れをどうにかするために会議を何回も開いていたら、その会議のせいでよけい遅れるみたいなものでしょうか(ちょっと違うか?)。

ともあれ行き着けば、そのゲーム内でかなりのものを得ても、残っているのはRMTの人のみということになりかねないでしょうか。そこに優位性は存在するか、というと、イエスマンで囲まれた中で討論勝負を行うようなものではないかと。

 

つまり、RMTはこういったジレンマを抱えていると思うのです。

私は基本的に、ゲームの遊び方は「人に迷惑がかからない限り」自由だと思います(まあ厳密に言えばこの「迷惑」って感じる範囲が非常に難しいのですけど。極論ゲームをやっているだけで不快に思う人もいるみたいですし。ここにおける迷惑の基準を語り出すと長くなるのでやめておきましょう(まあ、RMT時代じゃなくてもそれに付随していろいろ迷惑行為が起きてくるから問題視されているのでしょうが)。

ただ、RMTをやることはこういったジレンマの中にいる、ということだけは知っておいてもいいかもしれません。

 

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