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シミュレーションゲームの大原則

前回の話題(知育・実用ゲーム、売れるものと売れないものの違い)を書いていてちょいと思い出したことがありました。

私が昔、とあるゲーム開発者の人にシミュレーションゲームについてこんな話を聞いたことがあります。

シミュレーションゲームに対しての需要があるのは、プレイヤーが現実ではすることの出来ない(もしくは困難な)ことが出来るから。だからシミュレーションゲームを作る際は、その欲求をかなえるようにすればいい、というもの。

シミュレーションはシミュレート、つまり(実際の物を)真似るという意味ですし、すごく当たり前で単純なことのように聞こえますが、今ではかなり深いなと思います。というのは、シミュレーションゲームの人気があるものっていうのは、多くがこの法則、つまり「現実のしたいけど出来ない行為を疑似体験する」ってのが当てはまるのですよね。代表的なのは『電車でGO!』ですね。まさしくそれ。そのほかに、『サカつく』とか『シムシティー』『A列車で行こう』なんてのも、経営を疑似体験するためのものですよね。

まあもちろんどれも現実そっくりというのではなくて、ゲームっぽさを加味する必要がありますけどね。それこそがゲームの面白さなので。ちなみに『大戦略』みたいなタクティカルタイプのものは、最初はたしかに指揮官のシミュレートでしたが、進化の過程でだいぶ違ったものになってきていると思うので。

だけどそのへんをわかっておらずに困難な点までリアルに作りすぎて失敗したものや、「別にこんなのシミュレートしても……」という分野までつっこんでしまったって玉砕したものもありますね。ロッククライミングとか。特にPS1時代に。まあ精神自体は嫌いじゃないです。うっかりつかまされたユーザーはたまったものじゃなかったでしょうが。

ちなみにアドベンチャーゲームは小説を読むとか映画を見る感覚に近いものもあるので、アドベンチャーの例とは必ずしも一致しないと思います。

 

さて、これはシミュレーションゲームの場合ですが、今のゲームってこの視点、つまりプレイヤーが何をしたいのか、どんなものを見たいのか、どういう風に楽しみたいのかっていう最も基本的なところが抜けているゲームがあるかなって思ったわけです。そして最近一番その傾向が強いのが、知育・実用系の売れないソフトかなと。

とはいっても、市場でどんなものが望まれているかなんていうのがわかれば苦労はしないんですけどね。でもせめて、そのソフトが自分のしたいこと、やりたいことなのかって見直してみる視点は必要かなと思いました。

 

まあ、今日の文章は他人に対しての文句というよりは、自戒ですね。どうも最近いろいろひとりよがりになってないか気になることがあるので。ま、超天才ならひとりよがりでいろいろ作ってもいいでしょうが、私はそこまでの人間ではありませんので。

とはいえ、ブログではけっこう好き勝手書いてますが。まあそれは趣味ってことでご容赦を&読んでいただける皆さんに感謝を。

 

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