以前からコードネーム「レボリューション」で呼ばれていた任天堂の新ハード名がwii(ウィー)になるというリリースがなされました。
まあ、なんか酔っぱらいみたいな名前だとか言うのはあちこちで言われていますし、特に名前以外は新機能のリリースもなかったので、今日はちょっと既存のニュースからwiiを介して別のことを語ってみたいと思います。
先週、無料配布マガジン『R25』を読んでいたら、「ロングテール」についてのトピックがありました。
このロングテールというのは、ネットが普及するまで普遍的に使われていた「パレートの法則」とは異なるものとして注目を浴びているビジネスモデルを説明する用語です。
詳しいことは、一番下のリンク先を見ていただくこととして、簡単に説明すれば、
【今まで】
小売り(店)で扱っているものの商品数の2割がよく売れるもので、且つその2割の商品が売り上げ全体の8割を担っている。(パレードの法則)
→これは売り場に限度がある以上、そうならざるを得ない。
【最近】
ネットの普及により、売り場を確保しなくても大丈夫なビジネスモデルが生まれてきた。
そういったところでは、今までゴミ扱いされていた残りの8割の商品が、売れ筋といわれた商品よりも売り上げが高くなっている(その代表例がAmazon)
というものです。
Amazonだと、パレートの法則における2割は新譜のCDとかでしょうが、それよりも8割の旧版その他の方が売り上げが高いということです。
で、その8割の売上高をグラフにすると長いしっぽみたいになるので「ロングテール」と呼ばれているそうです。
さて、ここからが本題。
最近はゲームの売り場が昔に比べ縮小されているというのは結構実感されている方が多いと思います。で、そういうところで扱うのは、もちろん売れ筋の新製品のみ。「PSザ・ベスト」みたいな例外はありますが、それ以外のソフトは少し古くなるともう扱われなくなります。
(まあ、「サ・ベスト」自体、パレードの法則に従って、一度8割に入った商品を安威信製品とすることで、2割の売れ筋に持ってくるようにしているのですが)
だけどそれは仕方のないことで、実際ゲームの売り上げ推移を見てみると、ほとんどのソフトは初動、つまり発売日から1週間とか短期間が売り上げのほとんどを占めてしまっているという現状があるからです。
最近はその原則に反して『DSトレーニング』などがロングランを見せていますが、それでもまだまだ体勢は発売日初動重視型です。
つまり、その新作ソフトこそがパレードの法則における売れ筋の2割なわけで、旧作は残りの8割になってしまうので。
もちろん例外はあります。あと、新発売ソフトの中でもまたその中の2割が売れ筋で8割は…というパレードの法則が発動すると思うので。
しかし、前々から任天堂の新ハードには「旧作のソフトをダウンロードできるサービスをはじめる」という情報がリリースされています。
そういったDL販売には、もちろん店舗はありません。となると、今まで中古屋で買うしかなかったかのような廃盤ソフトに加え、どこに行っても見つからないようなソフトも、DLで販売が可能になるというわけです。
今でもAmazonとかネット通販はありますけど、それは補完的なものでした。しかしこれからは主体として「ロングテール」式な販売方法となるのではないかと。
昔から任天堂は発売日に一気に売ると言うよりは、前述の『DSトレーニング』のように、時間をかけて大量に売るパターンが多い気がします。
それに個人的なカンですが、おそらくWii専用のソフトもDL販売されるものが出てくると思います。
あと、PSPでもPSPでPSのゲームが出来るようなものをDL販売するという話があります。
それにPS3自体も、ネット対応の可能性は否定できません。
というわけで、もしかしたらこの「ロングテール」なビジネスモデル、これからのゲーム業界に深く浸透してくれかもしれませんね。