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特許・実用新案権を受けたゲームの技術いろいろ

以前横井軍平さん関連のことを書いて十字キーについていろいろ調べていたのですが(→十字キーの権利はそれからどうなったのか : Timesteps)、そこで面白いものを見つけました。それは、特許関連のもの。

 

「十字キー」は実用新案としてかつて登録されていたというのを書きましたが、それ以外にもゲームではいろいろなものが特許、実用新案として登録されていた、もしくは現在でも登録されているのです。その資料が以下のもの。

■特許検索ガイドブック ∼電子ゲーム∼ 平成17年3月  特許庁 ※リンク切れ

特許庁が出しているデータです。これ全体も技術の歴史としてなかなか興味深いデータがいろいろ載っているのですが、15~16ページあたりで今まで電子ゲームが受けた特許、実用新案がまとまっています。見て見ると、こんなのがあります(抜粋引用)。

 

 ★特許第1528813号 ハイスコアラー表示(タイトー)
「テレビゲーム機械」
「スペースインベーダーパート2」
★特許第1338415号 ゲーム&ウオッチ(任天堂)
「移動体可変表示ゲーム装置」
ゲーム&ウォッチ「ボール」1980

★実用新案登録第1889504号 十字キー(任天堂)
「方向性スイッチ」
ゲーム&ウォッチ「ドンキーコング」1982
★実用新案登録第1920821号 バイク型筐体(セガ)
「ゲーム装置」
「ハングオン」1985
★特許第2005725号 ファミコンのセキュリティシステム(任天堂)
「外部記憶装置のソフトウェア管理システム」
「ファミリーコンピューター」1983
★実用新案登録第1862862号 横G体感ゲーム(セガ)
「動画表示遊戯機」
「アウトラン」1986
★実用新案登録第2056623号 遊戯機用筐体(セガ)
「動画表示揺動遊戯機」
「アフターバーナー」1987
★特許第1675159号 通信対戦ゲーム(ナムコ)
「業務用ゲーム装置」
「ファイナルラップ」1987
★特許第1676795 復活の呪文(パスワード)(ナムコ)
「業務用ビデオゲーム機」
「リターンオブイシター(イシターの復活?)」1988
★特許第2794230号 ATB(アクティブ・タイム・バトル)(スクウェア)
「ビデオ・ゲーム装置、その制御方法および制御ディバイス」
「ファイナルファンタジーIV」1992
★特許第2742394号 おまけゲーム(ナムコ)
「ゲームプログラムおよびデータの読み込み方法、ならびにこれを用いたゲーム装置」
「リッジレーサー(PS版)」1994
★特許第3058051号 音楽ゲーム(ヤマハ)
「音楽的アミューズメントシステム」

 

あと、これに異議申し立てがあったのが

 

 ★特許第2687989号 三次元視点切替(セガ)【異議申立】→【特許取消】
「電子遊戯機器」
「バーチャレーシング」1992
★特許第2922509号 ビートマニア(コナミ)【異議申立中】  ※平成17年現在
「音楽演出ゲーム機、音楽演出ゲーム用の演出操作指示及びゲーム用のプログラムが記憶されたコンピュータ読み取り可能な記憶媒体」
「ビートマニア」1997

 

さらにこれ以外でも特許や実用新案を受けたものはまだまだあります。「召喚魔法特許」「落ちものゲーム特許」「早押しクイズ実用新案」など。それについては以下のサイトさんに詳しくあります。

ゲーム特許趣味の研究室・知的財産権篇さん)

 

こうしてみると、権利を受けていることがあまり知られていなかったものってのもありますね。
ちなみに現行法上では特許の有効期限は出願から20年、実用新案は出願から10年ですので、すでにその効力が切れているものも、まだ続いているものも存在します。

■参考:知的財産についてまとめてみた – チョコっとラブ的なにか

 

とはいえ、ゲームの技術というのはかなり進歩が早く、ちょっと前のものでももう使われなくなってしまったものはいくつもありますよね。さすがに今PSの読み込み時間にゲームをさせるのはあまりないでしょうし(あってもそれは本当に読み込みを待たせるためじゃないし)。そう考えると、今まで続いていた十字キーはすごいと改めて思います。

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