このブログをごらんの方ならご存じの方も多いでしょうが、かつてアーケードゲーム専門誌『ゲーメスト』という雑誌がありました。
さてこの雑誌、当時唯一のアーケードゲーム専門誌として、様々な伝説を残してきましたが(個人的には、真サムスピの新キャラ予想イラストのインパクトが大)、その中でも有名なのが「誤植伝説」。
この雑誌は、ライターが手書きで膨大な文字情報のある攻略記事を作成するのですが、電算写植で版下を作成していたらしく、汚い文字が間違って認識されてしまうことが多発しました(まあそれが味になっていたのですが)。ちなみに誤植の責任から、小鉄コスプレ事件なんてのもありましたな(わかる人にだけわかれ)。
有名なものなので、ご存じの方も多いでしょうが、ちょっと例を。
『レバー入れ大ピンチ』
正:レバー入れ大パンチ
この「パンチ」の誤植は多かったようです。まあ誤植より誤字の方が多そうですが。
『確かみてみろ!』
正:確かめてみろ!
コミック『RYU FINAL』最終回最後の台詞なのですが、かっこよさ半減。もっとも作者の中平氏は、これを後でネタにしていたようです。
『ザンギュラのスーパーウリアッ上』
正:ザンギエフのスーパーラリアット
もうわけわからない。
『インド人を右に』
さて、その中でも有名なのが『インド人を右に』、正確には「くお〜!! ぶつかる〜!! ここでアクセル全開、インド人を右に!」という『スカッドレース』の記事。これは「ハンドル」の「ハ」と「ル」の文字が汚かったせいか「ハ」→「イ」、「ル」が「人」にご認識されてしまったようです。
今でもネタに
しかし、この偶然のおもしろ誤植は、当時のゲーメストアイランド(投稿コーナー)でもネタにされました。
いや、当時だけではありません、現在でもこれはネタになることが多いです。
先日買った『兄妹はじめました』というマンガの2巻にあったもの。レースゲームをしている時に……
そのほか、小ネタとして、あちこちで見かけます(余談ですが、最近『ベホイミちゃん』の2巻で「墓ギース」があった。というかこの氷川へきるさんは、ゲーメスト系出身だから不思議ではないけど)。
ただ、別に怒ったりする人はそんなになく、みんな「まあゲーメストの味だし」みたいに思っていたような感じです。まあこういったネタが生まれたのだったら、それはそれで誤植にも価値があったのではないかと。