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三菱電機の「D」シリーズが撤退に追いやられた理由は画面に対する心理?

 

ゲームの話題とはちょいと外れますが、過去に似たようなエントリーを書いたのでこちらで。ちなみにカテゴリは「ネタ」なのでそんな感じで。

先日、三菱電機が携帯電話事業から撤退するというニュースがありました。
■三菱電機が携帯電話事業から撤退、ドコモから「D」シリーズ消滅へ(GIGAZINE さん)
http://gigazine.net/index.php?/news/comments/20080303_mitsubishi_mobile/

 

Dシリーズといえば携帯普及期からドコモにあったブランド。最近の機種での特徴はスライド式の本体。他の携帯が折りたたみ式になってゆく昨今、Dシリーズだけは画面を表に出し続けたものにこだわり続けました。

■Docomo 製品
http://www.nttdocomo.co.jp/product/

 

撤退の理由は液晶(シャープが強い)や薄型(NECや松下)のような独自性が見いだせずに埋もれていったという分析があるようです。たしかに目立ちにくいですが、このスライドの快感はけっこういいものでした。これの訴求性が残念ながら他に比べて弱かったというのもあります。しかしもうひとつ、Dシリーズが売れなかった隠れた理由があると思うのです。それは画面の問題。

Dシリーズはスライド式ですが、画面が外側についているという特徴があります。これはワンセグなどを見るときには便利なのですが、欠点もあります。それは画面が外部に晒されるために傷つきやすいこと。

以前、このようなエントリーを書きました。

『画面が傷つく恐怖』は携帯ゲームの売り上げを左右するか – ゲームミュージックなブログ

 

ここでは、iPodの画面が傷つきやすい訴訟などの関連から、人間は心理的に画面に傷がつく恐怖を抱えていて、それがない製品(例えばDS)がわずかながらプラスになっているのではないかということを書きました。

そして今回のDシリーズ撤退、これもこの「液晶が傷つくのを嫌がる心理的作用」が、ユーザーが携帯を選定する際にわずかながら影響を与えてしまい、売り上げを下げてしまったのではないかと推測が出来ます。

もちろんシートもありますし、実際は簡単に画面に傷がつかないように設計されているでしょう。しかし現実より、「ユーザーがそう思ってしまったこと」が問題となった、言い換えれば「昔から画面が剥き出しになっていると傷がつくという心理を覆せなかった」ことが原因と言えるのではないかと。ましてや携帯の場合、他の機種との選定において大きな差ってのは見た目ではなかなか見いだせないですからね(ちなみに私がPシリーズにしているのは、左側のワンタッチオープンボタンを手放したくないというのとバッテリーの持ちが理由の80%くらいを占めていたりします)。果ては、折りたたみ式でもワンセグの普及に伴って、SHシリーズやPシリーズの一部の機種のように、画面を外側にすることも出来るという仕様のものが出てきました。となると、Dシリーズがこの形であるアドバンテージがなくなり、売れなくなったと考えることも出来ます。

 

もし、この理由が当たっていたら、これから先、ほとんどの携帯は画面が内側になるタイプが主流になるのかなとか思ってしまいます。実際ドコモではDシリーズの撤退でほとんど折りたたみ式になってますし。そう考えると、この撤退において「携帯電話の形の統一」がなされてきたと考えることも出来るかもしれません。それはまるでファミコンにより両手持ち、左手で方向キー、右手でボタンというインターフェイスが固定されたように。

 

でも、私は冒険や多様性が好きですので、いつの日かどこかの会社がWiiのコントローラみたいにかなり冒険してくれると嬉しいです。玉砕するかもしれませんが(というかその可能性の方が高い)。
とにかく、Dシリーズ、おつかれさまでした。

 

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