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時代による中古ゲームサントラ収集方法の変遷

このブログに来ていただいている方は、やはりゲーム音楽のファンが多いと思われますが、その中には私のようにゲームサントラのコレクションをしている方もいらっしゃるかと思われます。

しかし、ゲームサントラというものは比較的生産数が少なく(まあ近年は一般的なCDも売上げ枚数が下がってきたので、相対的にそこまででもなくなってきたかもしれませんが)、新品市場で長い間売っているわけではありませんし、多くの場合長期にわたる再生産もされません。しかし後でそのゲーム音楽の魅力に気付いて入手したいと思うことがあるでしょう。

私もゲーム音楽の熱が再燃した頃そうでした。新品で入手できるものは可能な限り入手しましたが(それでも当時はネットもないし売っている場所は限られるし、何より学生なので金がないので苦労しましたが)、やはり中にはその時点でもすでに入手困難になっているものというのが存在しました。そこで中古を探すということをはじめ、それは長い間続いてきました。

ただ、その探し始めた昔と今とは、中古サントラの探し方がまるで変わっているのですよね。というわけで、今日はその辺りの話を思い出を交えつつ。

一般的な古本屋や中古CDショップで探す(1990年代中頃)

私がサントラを熱心に探し始めたのは、だいたい1990年代中頃でした。主に探したのはZUNTATAなどのサイトロンレーベル。新品は当時まだ神田で狭い店舗だったゲーメスト直営店マルゲ屋等に行って買いましたが、ないものは探すしかない。しかしこの頃、ネットは全然普及していません。かといってゲームサントラを多く扱っているCDショップも皆無に等しい状態でした。せいぜい秋葉原のソフマップや、中野まんだらけで、アニメのCDと混ぜられて売っているという感じ。よって、主な探し場所は前述の場所のほか、ブックオフなどの一般的な中古屋のCDコーナーでした。
ほとんどの場合ゲームサントラの棚なんぞ存在しませんので、アニメの棚やその他(オムニバスなど)の棚から探すのがパターン。これが面倒なのですが、当時ゲームサントラの注目度も非常に低かったので、今考えるとわりと貴重なものが安値で売っていたりもしました。サイトロンのシューティングものとか100円で売ってたし。

思い返すと、探すのが一番楽しかったのもこの時代でした。なんというか宝探しをしている感じで、見つけた瞬間はゼルダの伝説の宝箱を開けたときのような音が頭に鳴り響いたものです。
あと、フリーマーケットで探したこともあります。こちらはさすがに持っていた人が少なかったのでサントラはあまり見つけられませんでしたが、ゲームはそこそこ見つけたような。ディスクシステム本体+ソフトで500円とかね(自力で中のゴムを秋葉原で買ってきて修理する必要があったけど)。

ヤフオクで探す(2000年前後)

上のサントラ探しと並行して、2000年近くになるとネットが普及し、「ヤフーオークション」が誕生します。当時のヤフオクは無料の時代でわりとフリーダムであり、「ザク売ります(アーカイブ)」などのネタ出品も存在しました。詐欺も多かったようですが、自分は運良く引っかかりませんでした。
ここでゲームサントラが出品されていたのですが、それをチェックして落札するのが日課になっていました。

この頃、ゲームサントラの値段というものが多くの人にとっていくらをつけていいかわからず、とりあえずいらないから安値スタートというパターンが多かったみたいですね。私とかそれを狙って落札というパターンが多かったです。こちらも今ではレアなものが、わりと低価格で手に入ることが多かったですし、そこそこの価値だけど自分は持ってないから聴きたいものが100円でまとめて数枚購入ということも出来ました。
でもだいたい自分と同じ事を考えているゲーム音楽ファンらしき対抗落札者もいて、ちょっと同志意識を感じつつも落札合戦をしていたものです。

ショップのゲームサントラ売場で探す(2000年中頃)

2000年代も中頃になってくると、ゲームサントラの棚があるショップが存在するようになります。まんだらけ等もアニメとは別に専門の棚が出来るようになりました。
さて、この頃になると前記のような実はヤフオクを利用することやブックオフなどの一般的な中古ショップを探すことが減ってきました。というのはこの頃になるとだんだんとゲームサントラの「相場」が固まってしまったのですね。今まではいいサントラが安値で手に入ったり大量に買って1000円くらいとかもあったのですが、それがほとんどなくなってしまいました。
しかもAmazonのマーケットプレイス(異常に高い中古価格)や店のショーウインドウ価格(店の価値として展示しているので、実勢価格より高めに付けていることがある)をさそのままのっけているせいか、高値のまま回転寿司(出品→落札なし→再出品を延々と繰り返している状態)も多く見受けられました。故にヤフオクに面白みを感じなくなって、しなくなってしまったのですね
それと同時にブックオフでも価値が判明したのか、昔のように低価格で売らなくなってしまったのです。というかせどりに使われてしまい、なくなってしまった感じもありますが(ヤフオクはこういう転売から買うのが嫌でやめたのもあるかな)。

この頃になると熱烈に欲しかったはわりと揃ってきたので、そこまでガツガツせず、見つけやすいショップで買うのが一番、という状態になっていました。
あと、ショップってショーウインドウの価格だけ見るとボッているように見えますが、普通の棚を探すとよほど貴重なもの以外はわりと適価だったりするのですね。これはマイナーなものだったりするので、いくらをつけていいか店もよくわからないだけかもしれませんが(そもそも価値なんて相対的なものですし)。

昔に比べ中古探しをしなくなった今

そして最近ですが、中古サントラを探しに行くためにどこかに出かけるということがめっきり少なくなりました。ヤフオクなんて数年間使っていません。中古の専門ショップには秋葉原などに出た時は行ってますし、ブックオフなどに寄ったときは棚を見ますが、そこにサントラのために足を向けることは滅多になくなりました。
これは忙しいのもありますが、一番の理由としては、何を差し置いても欲しい、というものがたいてい手に入ってしまったことが大きいでしょう。それは今までの中古探しで入手したのももちろんですが、ここ近年再プレスや復刻版、新規編集によってそれまで入手困難だったゲーム音楽を収録したサントラがわりと手に入るようになっているからです。『カオスシード』とか『エストポリス伝記』、『ソウルキャリバー』、『蒼穹紅蓮隊』などは絶対に復刻は無理だと思っていたのですが、復刻されたのですし。いくらかはすでに旧盤を持っていたもありますがそれは些細なことで、これはゲーム音楽ファンとしては喜ぶところです。

あと、iTunesでの配信も最近増えてますしね(CDのほうがもちろんいいのだけど、万単位の金を出して買うよりはこっちのほうを選びます)。
ま、こういう探す楽しみもいいのですが、やはり手に入りやすく多くの人が楽しめ、権利者の利益にもなるほうがいいかなと。
とはいえ、油断していると新品市場からまだすぐなくなるのがゲームサントラ。あとで気付いて中古で高値を出すより、ほしいものがあったらすぐにでも買っておくことをおすすめします。
 

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