ファミ通が1000号を達成したということで、『読者が選ぶ未来に伝えたいゲームTOP100』というものが発表されています。
このようなゲームの歴代ランキングというのは定期的に行われますね。しかし『バーチャルコンソールの人気ソフトから見えるより正確な歴代順位』でも語りましたが、これは一部強力なソフト(スーパーマリオやポケモンなど)やはり今の時点から見て最近のものが強いと思われます。つまり上記リンク先みたいにこれらのソフトに移植が多いというのは、それが人気作で売れると判断されたから移植されたというのと同時に、逆に考えると最近移植されたから、ユーザーの印象に残っているが故にランクインしているというものもあるのではないでしょうか。
そういった要素も含めて2008年時点での歴代投票ランキングとして見れば、ひとつの参考にはなると思われます。
さて、ファミ通が今回や以前行った『心のベストゲーム100』ではコンシューマゲームが対象になっていましたが、実は今までアーケードゲームでも歴代人気投票というのが行われたことがあります。それはかつて存在したアーケードゲーム専門誌『ゲーメスト』のムック『ザ・ベストゲーム2』の企画として。
このムックは、1997年、まだアーケードのビデオゲームに勢いが残っていたころに出されたものです。この本は歴代ゲーメスト大賞から今までリリースされたアーケードゲームのデータまでいろいろなものが載っており、資料としてなかなか価値のあるものです。
その中で「読者が選ぶベストゲーム」というもので、その時点で投票された歴代ベストゲームのランキングが載っております。それによると以下のような感じ。
1位・ストリートファイターII(カプコン)
2位・ザ・キング・オブ・ファイターズ’97(SNK)
3位・ヴァンパイアセイヴァー(カプコン)
4位・ダライアス外伝(タイトー)
5位・ヴァンパイアハンター(カプコン)
6位・サムライスピリッツ(SNK)
7位・レイフォース(タイトー)
8位・鉄拳3(ナムコ)
9位・ダライアス(タイトー)
10位・ストリートファイターZERO2(カプコン)
11位・G-ダライアス(タイトー)
12位・レイストーム(タイトー)
13位・D&D シャドーオーバーミスタラ(カプコン)
14位・ザ・キング・オブ・ファイターズ’96(SNK)
15位・バトルガレッガ(ランジング)
15位・スーパーストリートファイターIIX(カプコン)
17位・餓狼伝説スペシャル(SNK)
18位・ストリートファイターIII(カプコン)
18位・スーパーストリートファイターIIダッシュ(カプコン)
18位・バーチャファイター3(セガ)
21位・ティンクルスタースプライツ(ADK)
22位・バーチャファイター2(セガ)
22位・電脳戦記バーチャロン(セガ)
24位・グラディウス(コナミ)
25位・怒首領蜂(CAVE)
25位・R・TYPE(アイレム)
27位・マーヴルスーパーヒーローズVSストリートファイター(カプコン)
28位・ゼビウス(ナムコ)
29位・真サムライスピリッツ(SNK)
30位・ファイナルファイト(カプコン)
あと『ナイトストライカー』『メタルブラック』『テトリス』『ドルアーガの塔』『源平討魔伝』『ファンタジーゾーン』などが30~50位の間に入っています。
このランキングの順位表示にも誤植があるため、ちょっと手直ししてます。さすがゲーメスト。
当時は格ゲーブームの真っ最中(やや後期)。よってどうしても格ゲーが強いですよね。その中でのダライアス(外伝)、レイフォースは立派というか(まあ、ゲーメストの読者層が本来シューターが多かった感じはありますけどね)。
これも今見るとたしかにちょっと疑問に思うところはあるでしょう。たとえば何でこれが上位なのとか、これがないのとか。でもこれも、あくまで1997年時点での歴代ベストゲームということをふまえた上での参考にはなるかと思います。
ちなみにこの後、『アルカディア』や他の雑誌で行われたかどうかは不明です。もしあったらここに書いたものとどう変わっているのか比較してみたいところです。今ならリリース数も少ないから、けっこう昔のゲームが出てくる可能性もありますし。
余談ですが、ここには前述の通り歴代ゲーメスト大賞の記録もあるのですが、そこには毎年のベストVGMというのがあります。しかしこれも今見ると、なんだかいろいろ思うところがあります。なんというか、ほとんどその年の人気ゲームがVGM賞の順位と似ているんですよね。このあたり、多くの人にとってはVGMは良くも悪くもそれ単体では判断されず、ゲームの出来とともに判断されるものなのだなあと思いました。