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Webにおける「クエスト」

ちょっとニュースが気になりまくりな日だったので、そっちに気がいってしまいました。
ですので今日はすみませんが、過去別の所に書いたのをちょっと修正して載せさせていただくことにします。
今から7年前の2000年夏、据置型ゲーム機においてはすでにPS2が発売されていたとはいえ、まだまだ旧型のプレイステーションが独走状態でした。
そんな時期、ある意味プレイステーション独走の一因となった2つの大作RPG『ファイナルファンタジー』及び『ドラゴンクエスト』の両シリーズの新作が、ほぼ同時期に発売されました。 その2つのソフトは『ファイナルファンタジーⅨ』(2000年7月7日発売)と、『ドラゴンクエストⅦ』(2000年8月26日発売)。
しかしながらこの『ファイナルファンタジーⅨ』、今までのシリーズとは、ゲーム外で今までとは大きく変わった点がありました。それは、「雑誌に攻略情報がほとんど載らなかった」ということ。さらにRPGでは通例となっている攻略本自体、最初のうちは発売されませんでした。
これは、FFシリーズの統括者であった坂口博信氏の「自分で発見する、もしくは友人と情報を交換する喜びを味わって欲しい」という意向によるものでした。(まあ、当時スクウェアが絶好調だったから出来たというのもあるのでしょうが)でも実際、このゲームのバランスは良く、攻略本無しでもクリアできるものでした。
しかし、この時期にはインターネットがかなり普及をしており、ネット上では自らの攻略を記したサイトがいくつも存在していました。
それらのネット攻略に対し、坂口氏はあまり肯定的ではない発言をしたため、ネットではそれについてちょっと話題になったように記憶してます。
さて、それから約2ヶ月後に、ドラゴンクエストⅦが販売されました。こちらは時期による攻略統制は行われていたものの、雑誌でも普通に攻略は行われ、攻略本も発売されました。
当時ファミ通で連載されていた鈴木みそ氏のマンガで、ドラゴンクエストの制作トップである堀井雄二氏にインタビューを行ったのですが、
その時、このFFⅨのことを意識してか、ネットによる攻略情報についてどう思うかという質問を堀井雄二氏に投げかけていました。
それに対しての堀井氏の回答は「ネットで(攻略を)探すというのも一種の”クエスト”(だからあまり気にしていない)」というような返答だったと思います。
これを見た時、「なるほどなあ」と感心したのを覚えています。

この坂口氏の意見と堀井氏の意見、どっちにも分があり、どちらがよいかは人によって見解が分かれるでしょう。
でも最近は、大作RPGが出る前から、もうまとめ攻略サイトが立ち上げられ、雑誌よりも遙かに速い速度で攻略がなされています。
検索エンジンでそのゲームの名前を入れれば、かなり上位にその攻略サイトが出てくるという昨今、だいぶ簡単なクエストになってしまいました。そして、このネットで攻略という動きはもはや止められないでしょう。
私の考えでは、それを見る見ないは個人の自由だと思うので、たとえ簡単になったとしてもネットでの「クエスト」はあっていいのではないかと思います。あと、ネットには一方的に情報を与えられるだけではなく、掲示板などで情報を「共有」するということも出来ますからね。(これについては日を改めてまた分析します)
さて、この堀井氏の言っていた「(Webで調べるということは)一種のクエスト」というもの、何も家庭用ゲームのRPGに限ったことではありません。
我々は何かを調べたい時、検索エンジンを使いますが、これも「探す」という点においては、娯楽かそうでないかの差はあるにせよ、一種のクエストだと思います。
となると、これを利用すれば面白いことができるのではないでしょうか……などと思ってしまうのです。とはいっても、テレビの「検索ちゃん」のように問題を見つけてきて出題するのとは違います。
例えば、とあるブログに第1ヒント、また別のHPに第2ヒントを置いておき、それの置き場所(つまりどっかのブログやHP)のヒントを一定時間毎に出し、検索エンジンその他いろいろなものを駆使して調べる、もしくはその謎を解く専用の掲示板を用意して、そこに集まったユーザーで検討するetc…まあ推理ものをリアルなネット上でやるみたいなやつですな。
実際にはけっこう人も案も必要そうで難しいかもしれませんが、なんかそれこそ88時代のアドベンチャーみたいで楽しそうなので、機会があれば作ってみたい気もしますな。

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