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テレビと据置型ゲームの微妙な関係

テレビ放送のアナログ停波は2011年7月とあと4年を切ってしまいましたが、正直それまでに完全移行できるかどうかとなると、微妙な感じとなっていますね。

「地デジの普及」は2011年に間に合うのか?

さて、これが2011年までに普及するかはわかりませんが、もし、普及に失敗すれば、テレビというメディアが急激に衰退に向かう可能性はあります。
そういえば周りでも、もしチューナーが安くならなければそこまでしてテレビを見る必要はないから買わない、って言っている人間がいくらかいますしね。特にネット利用者にその傾向が強い気がします。かくいう私も最近は意識してみるテレビはニュースくらいしかないし(あとたまに『世界遺産』)、なくてもいいかなあとは思いますね。
ただ、それについて思ったことがひとつ。「もしテレビの普及率が激減したとしたら、据置型ゲーム機はどうなるんだろう」ということ。


見ての通り、ここ20年間の据置機は、全てテレビ画面に出力する形となっています。というか据え置き機の定義の一つが「テレビに出力するもの」になっている気もします。まあアップスキャンコンバータとか使えば、PC用ディスプレイにも出力できますが、あくまでイレギュラーでしょう。

以前『ゲームのというか娯楽の相対的価値は昔より下がっているのかもという話』のエントリーで、現代でさまざまな媒体で娯楽時間を奪い合っているという主旨で文章を書きました。となると、テレビ視聴時間が減る分、ゲームのほうに娯楽消費時間が回ってきていい……と思うでしょう。しかし、完全にテレビが無くなってしまうと、据置機にとっては同時に滅びを意味することにもなるのです。

もうお気づきの方も多いでしょうが、テレビが無くなる、ってことは、ゲームを表示するものもなくなるわけで、据置型ゲーム自体が出来なくなるわけですね。

「テレビは家にあるもの」という、20年前では当たり前だったことが、PCや携帯の普及により最近では必ずしもそうではない状況になる可能性も出てきたわけです。ということは、もうすぐ据置機自体のターニングポイントになるとも言えなくもないのです。

いや、テレビの有り無しまではいかなくとも、現在からもうゲームにおけるテレビの問題は生まれているのかもしれません。というのは、昔はだいた同じようなサイズで同じような性能だったテレビが、技術の進歩によって多様化してきたからです。

今、向かしながらのコンポジットの14型テレビの家もあれば、大画面HDMI端子のテレビを持っている家もあるわけですが、一応ほとんどの型のテレビにゲームは対応しています。しかし、すべてのゲームが必ずしもそれを想定しているとは限りません。

最近気になったのは、Wiiのポインタですね。これ、14型でやった時と大画面テレビでやった時ってのは、視覚効果だけではなくて操作感覚が違うんですね。14型でプレイすると、狭い分大画面よりポインタが合わせづらい場合があるのです。つまり腕の1度の傾きで移動する距離が異なったりするのです。同じゲームをプレイしても、それぞれの環境で視覚効果だけではなくてプレイ感が違うって現象が生まれてきているのかも。

 

そんなわけでこのテレビのある、ないまで含めたこのテレビ格差、どこまで広がるのかはわかりませんが、ゲーム業界に与える影響は大きいと思います。

だけどそのうち本当にテレビの普及率自体が下がっていったら、テレビに繋げるという据置機の定義が崩れ、別の形になるかもしれません。おそらくテレビが減少したとしたらそれに変わるのはパソコンでしょうし、となるとディフォルトでRGBにも対応しているとか。

案外、光速船以来のモニター一体型据え置き機なんてのが復活するかもしれませんね。ただ、今出るとしたらノートパソコンタイプでしょうけど……まあそれを据置機と言っていいのかは微妙ですけどね。

ただ、ここまでになってしまうと、据置機ってものが必要とされなくなってなくなってしまうって可能性もあると思います。

 

ま、どっちにしてもテレビがすぐなくなるなんて状況は今のところ考えられませんし(もしデジタルが普及しなくても、現在のテレビは当分動くでしょうし)、あったとしても10年、いや20年は後と思いますので、しばらくはテレビとゲームの関係は続いてゆくのでしょうね。

当面は、スペースの都合で19型くらいしか置けない私の部屋のテレビでも、ポインタが合わせられなくてイライラすることがなくなればいいと思ったり。

 

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