さて、今まであえてこのブログでは触れてこなかったサントラのプレミア価格について書こうと思います。理由は今日、中古屋に行ってきたから。（でも買うものがなかった……）
さて、多くの方はご存じだと思いますが、現在、ゲームサントラの一部にはかなりのプレミアがついてしまっています。最近だと再販前の『カオスシード』に６万の値段をつけていた店がありましたね。他にも再販前の『エストポリス伝記II』で３万とか。
とはいえ、これらのプレミアの価格というのは正直かなりいいかげんだと思います。
いい加減というと怒られそうですが、多くのサントラの場合、手探りで値段設定をしている感じがします。
例えばその手の中古サントラ取扱店に行くと、ものによっては値段がついているのですが、他店では半分以下で売っていたりする場合も多く、ひどい時にはまだAmazonで新品が売っていたりもします。（ですので中古プレミアCDを買うときは、一度Amazonあたりで検索したほうがいいですよ。もしかしたら、新品があるかもしれないので）
しかし何故こんなことが起きるのかというと、私は店の人間ではないのであくまで推理でしかありませんが、現段階ではあまりにもデータが少なくて、マイナーな品物にまで的確な値段をつけられる人がほとんどいない」のではないでしょうか。
それもそのはずですよね。ゲームサントラが注目され始めたのってここ１０年以内で、かつてはマンガ、アニメ専門店でもキャラものでない限り買取拒否されてましたから。（今でもその傾向はありますが）
しかも、プレミアがつくソフトというのはたいてい供給（発売枚数）が少ないものですが、それの需要ってのは最新のものでない限りわかりにくいですから。過去のゲームの、それもサントラの需要なんてそれだけ望まれているのか、判断するのが恐ろしく難しそうです。
余談ですが、サントラ同様やけにプレミアがついているゲームソフトがいくつかありますが、それでも再販売されないのは、このような「（過去のゲームの）需要が読めない」のが理由の１つとしてあるような気がします。サントラの場合は再生環境がいくらでもありますので、一定の採算分岐点が見えれば再販も出来るかもしれませんが、ソフトの場合、昔のゲームはやはり売れるか非常に微妙でしょうし。（サターンはもう製造ラインがないと聞きますし）
そんなわけで、価格設定はその店の集められたデータ（他店の買い取り価格やヤフオク相場とかもそうかな）を元にして値段をつけるしかないわけですが、あまりにも情報が少ないと、カンでつけるしかないわけです。その結果、様子見ということで最初は高めにつけてしまい、その時点で「需要の少ないプレミア価格のサントラ」なるものが出来るというわけです。まあ普通はそのうち値段下げて調整しますけどね。
もちろん逆（需要の多い製品の安価）もあるでしょうが、そちらはすぐ売れてしまうので存在に気づきませんね。
さらに、その一時的なプレミア値段を見た他店も真似してその価格で売り、それを真似してヤフオクでもその価格で出品、なんてケースがあるように思えます。
しかし、その価格でも欲しい人がいなければもちろん売れません。そして店ならショーウインドウの肥やし、ヤフオクなら回転寿司（落札者０～再出品が続いて、永遠に商品が残り続ける状態。出品料だけがかさむ）となるわけです。
というわけで、高額な値付けがされているプレミアサントラと言われているものも、実は全部が全部、その値段通りの市場価値ではないと思うのですよ。
でもまあ、ゲームサントラより数は少ないものの、ゲームでも普通のＣＤでもある話ですよね。
もしプレミアもので欲しいものがあっても、一度どっかで検索してからでも遅くないかもしれませんよということで。
ま、あくまでプレミアなんてものは市場原理、需要と供給のものでしかないのですから、価格ではなくて、自分に価値のあるサントラを手に入れるのが一番ではないかと。
まあ……そうはいってもプレミアが気になってしまう気持ちもわからないではないですが。それにたしかにいい曲のサントラ多いんですよね。（だから復刻再販も多いのでしょうが）
あ、あとついでにもうひとつ。
ゲーム音楽CDでせどり（転売）をしようとしている人、上記の理由からやめといたほうが無難ですよ。
それでもやるのでしたら、前述の疑似プレミアを見抜くくらいの相当な知識が必要だと思います。しかしおそらく私（中杜）でも無理かも。さらに某ゲームのサントラ１にはプレミアがついていても、２はアマゾンで新品が普通に売っているとかいうこともよくありますしね。
とはいえ、おそらく低価格で売っているものってのは一昔前のギャルゲーのシリーズサントラ（キャラ別）くらいしかないのですが、それを定価以上で売りに出して買い手がつかなくてもまあそれはそれで。
