『大乱闘スマッシュブラザーズX』には、特徴的な楽曲がいくつもありますが、その中でもある意味において異彩を放っているものがあります。それは『フラットゾーン2』という曲。スマブラXには、ゲーム&ウォッチから「Mr.ゲームウォッチ」も参戦していますが、そのゲーム&ウォッチ風ステージでよく流れるのがこの曲。ゲーム&ウォッチで使われた、及びそれ風の音を駆使して、それらしくもノリの良いBGMに仕上がっています。
さて、これを作曲したのはおおくまけんいちさんという人。(ちなみに、ゲームキューブのスマブラDXから引き継ぎの、『フラットゾーン』という曲が存在しますが、こちらはHAL研の誰かの作曲らしい。こっちもいい曲ですが)。GMをよく知る人でも、聞き慣れない名前かもしれません。しかし、音楽をご存じの方は多いと思います。
コンシューマでは、ゲームアーツの竹本泉アドベンチャー『だいな・あいらん』の作曲(元TWO FIVEだからかな?)、そしてPSの『メルティランサー』シリーズ、そして『ミスティックアーク まぼろし劇場』などの作曲をされています。だいな・あいらんは歌詞のインパクトもありますが、今でも頭の中で再生されますね。
そして何より、PC、コンシューマとも話題となった、恋愛アドベンチャー『水月』の音楽を担当されています。この中でも、テーマ曲の『水月』は、私の知るギャルゲー曲の中で、有数のお気に入り曲となっています。アドベンチャーゲームの場合、構成要素から操作性がやや薄くなる分、世界観を構築する音楽は重要なものとなります。これは作品にあった透明感のある曲で、オープニング画面で一気に引き込まれるくらいいんぱくのとあるものでした。今でもiPodの中に入っている、数少ないギャルゲーの曲です。
しかし、スマブラXってどれだけ多方面の作曲家が参加しているのか。やっぱサントラでないの勿体ないよなあ……ソニック、メタルギアは仕方ないにしても、なんとかでないかなあ…と思い続ける今日このごろ。