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ドラクエ行列を回想してみて思うこと

このようなニュースが。

ドラクエ10はWiiで発売--ドラクエ9は2009年3月28日、5980円で登場
ドラゴンクエストX(ドラクエ10)が任天堂のWii向けに発売されることが決まった。また、最新作「ドラゴンクエストIX」(ドラクエ9)の発売日は3月28日で、価格は5980円となる。

さて、ドラクエといえば、このように発表の度に大きく採りあげられます。それは普段あまりゲームを扱わないような新聞紙上でさえ。FF含めてサードパーティーのソフトでは、かなりの売り上げを占めているのが、その理由の一つとしてあるでしょう。
ただ、実は一部の本編よりもGBのモンスターランドが売れていたりしますが(ちなみに8は国内約361万本だそうです)。

 

そして、この手のニュースが流れる時には、多くの場面で3あたりの時のドラクエ行列、すなわち量販店の前にドラクエを求めて並ぶ人行列が流されます。しかし、今思うとこれは人気を示すものというよりは、褒められたものではないのですよね。それについてちょっと書いてゆきます。

まず、当時から言われたのが、あれに並ぶことにより学校を無断で休む子供が出たり、カツアゲ(ほぼ死語)の対象になったということ。それ以降、警備が厳しくなったり日曜発売になったりしていました。

 

ではそもそも何故並んだのか。答えは簡単で、そうしないと発売日に手に入らないから。しかし、これをよく考えてみると、これはある意味供給側の落ち度ではないでしょうか。だって、発売日に需要に対しての供給が出来ていないということなのですから。

たしかにこの時代、今の光学媒体と違ってROMでしたから、急な増産は難しかったというのもあります。しかしあまり作りすぎると、今度は不良在庫をかかえてしまい、損をする危険性もあります(当時のエニックスはそんな大きな会社ではなかった。まあそれはゲーム会社全般に言えますが)。メーカーとしては抑えて不良在庫を防止したいところですが、あまり少ないと今度は店、それに行列的問題発生により警察からも文句を言われる可能性があると。その狭間でかなり頭を悩ませていたのではないでしょうか。

あと、流通体制の不備もあるかも。すなわち、うちの店にはいくつ入ってくるのかが直前までわからないという感じ。わかれば予約で切れますが、わからないとそうはいかないでしょうし(このへんの事情はさすがに当時の人に聞かないとわからないですが)。

つまり、3の行列は人気の面もありますが、需要を読み違えた、もしくは応えられなかったということで別に褒められたものではなかったということです。実際、歴代ソフトにはドラクエより売れているけど、行列にはならなかったソフトもありますし。ま、前述のようにあの当時は生産体制も流通も今ほど整っていなかったので、仕方ない面もありますね。まあゲームの歴史が浅かった時代の産物なのかもしれません。

ただ、それ以降は教訓があったのか幾分改善されてきた感じで、あのような行列ではなく、ちゃんと予約で一定数を揃えられた感じがあります。それでもファミコン、スーファミ時代には列がありましたが、CD媒体に移ったドラクエ7以降は、もう行列自体もお祭り目的のもの以外はなくなっていましたね(FFも同じく)。そして今は、さすがにドラクエで並ぶ人はお祭り目的以外はないでしょう。

 

ともあれ、行列は作り出そうと作り出せるのです。ゲームでもある程度知名度があるものならそれが出来るでしょうね(今なら「限定版」とかで)。

■参考

行列の長さから販売数の比較を行うことは出来ないという話 - 空中の杜
年末はコミケに行って、年始から部屋は同人誌でいっぱいという方もいらっしゃることでしょう。さて、コミケに行ったことのある方はもちろん、もしくは行ったことのない方でもネットの情報などで「大手サークルの大行列」なるものを知っておられる方は少なくな...

新規ハードの発売日に徹夜の行列も出来ますが、あれも正直人気を示すというのではなく、褒められたことではないのですよね。だって、供給を適性にできていないということですから。まあこれも出だしで余らせたりしたら、そのハードの存亡にかかわるので慎重になるのはわからなくもないですが、あまりに少ないと「物売るってレベルジャネーゾ!」という言葉も生まれてしまうわけで。

 

さて、今の場合行列を避けなければ行けない理由はもうひとつ。それはプレミアを求めて「転売屋」。つまりああいうところで希少な物を転売利益目当てで購入して、それを売却するという存在が入り込む可能性があるからです。ですので、その意味でももう行列は褒められたものではなくなっているでしょう。

やはりゲームは入手困難性ではなくて、その内容で楽しみたいですしね。

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