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ゲームの評価はプレイ環境も同時に呈示した方がよいかもしれないという話

とあるオーディオマニアの人に聞いた話。自分がオーディオを出来うる限り最高にするのは、もちろん自分の趣味でもあるけど、それはその曲を作った人への敬意を示すものだと。曲を作る人は細かいところまで工夫するのだから、それを全部受け止めるのは聴き手のとしての礼儀だと。これを聞いた時、ああ、なるほどなと思いました。

たしかに、オーディオやヘッドホンを買い替えた時などは、新しいものから流される以前のものとのギャップに驚くことがあります。そして、それまでは満足して聴けていたはずの環境では違和感を覚えてしまうと。オーディオマニアは冥府魔導(1mケーブルに数万円の世界)と言いますが、気持ちはわかります。

では、ゲームの場合はどうか、というのが最近気になったことです。

 

実は、数日前にPCモニターを22インチワイドに変えて(これで2万半ばとは、いい時代になったもんだ……)、それまでPCで使っていた19ワイドをゲーム用のお下がりとしました(うちではアップスキャンコンバータを使って、モニタに出力しているので。テレビ殆ど見ないからこれが最良)。それまでは17インチの4年前の液晶を使っていたのですが、この変化は著しいものでした。なんといっても画面が綺麗。今まで認識出来なかったような細かい文字まで見えるようになりました。さらに反応速度が12m/sから5m/sに変化して、なんとなくスムーズな動きになったような。唯一の欠点であったアップスキャンコンバータによる、ラインが波打つ現象も、この機会にS端子に取り替えたら直りました(セレクターの関係でD端子は出来なかった)。

で、これで感動したので、昔のゲームを引っ張り出してきて遊んだりしています。いやあ、印象変わりますね。

 

そこで思ったのは、同じゲームをしているとしても、この環境の違いによって評価というのは変わってくる可能性があるのではないかということ。いや、それは絵の美しさだけではなく、文字を読めるか読めないかのストレスや、確認すべきもの(落ちているアイテムとか敵弾とか)の見えやすさというのもあります。さらに音質の良さ次第で、盛り上がりも変わる可能性があります。ネットでは発売後のゲームに対して評価がなされていますが、それら1人1人の環境は違うでしょう。となると、その評価は個人の好き嫌い以外でも動く要素はあるのではないでしょうか。

今まで、ゲームってのはこういったモニター環境やサウンド環境の呈示をしませんでしたよね。それはオーディオがほとんどの環境で聴けるのと同じで、テレビを持っていればゲームが出来るからだったと思います。そしてそれは、普及という面において、利点だったとも思えます。しかしながら、現在ではモニターも14型のブラウン管テレビからそれこそ32型以上のテレビまであります。さらに私のようにパソコンモニタを使っている場合もあります。そしてそれらによって評価にブレが出てくる可能性があるなら、それを考慮する必要もあるような気がします。

これを解決するためにはふたつ、すなわちメーカーはそのゲームにおける推奨環境を呈示すること、そしてユーザーもレビュー時にプレイ環境を呈示すること。これにより、メーカーはそのゲームをプレイするに当たり、どのくらいの環境を想定しているのかがわかり、ユーザーもそれにあわせることが出来ます。もちろん高級であればよいということではなく、解像度の低いものでもきちんと楽しめるようにするというのも、開発者の腕の見せ所でしょう。で、ユーザーはそれぞれの環境で評価してみれば、今あると予想される環境によるブレが少なくなるのではないでしょうか。

■参考

コンシューマゲームにもディスプレイの推奨環境を書いて欲しい気がする
最近、部屋を掃除したので、ゲームも一度全部コードを外して、つけ直しました。サターンとドリキャスが現役なので、セレクターの6配線全部使っていることによるたこ足の絡まりが酷かったので。そしてアップスキャンコンバータをつけてモニターに繋ぎ、再構築...

 

発想としては、PCゲームでのスペック呈示と同じ感じですね。昔はコンシューマではあまりなかった環境の差が出てきたので、こうする必要があるという感じ。

いや、よくよく考えれば昔は差が殆ど無かったハード自体も差が出てきてますね。たとえばPSソフトでも、初期PSとPS2やPS3とでは違うでしょうし。そこも考慮する必要があるかもしれません。

そう考えると、環境の差がほとんどない携帯ゲーム機でも、PSP新型とかDSiとかの登場でハードによる環境格差が生まれ、それを考慮しなくてはいけなくなるのかもしれません。

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