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東京ゲームショウの存在意義について考える

 今日まで東京ゲームショウでした。でも行くと徹夜モードだったので、電車の中で寝て海浜幕張ではなくそのまま蘇我駅まで運ばれそうだったために、行きませんでした。というか、そもそもそこまで出かける気力がなかったので。
 しかし、こんな私でも10年前の東京ゲームショウがスタートした時は、朝から行っていたのですよ。あの時はちょうどPSとSSがスタートした時期でものすごい盛り上がっていて、且つ会場もものすごい混雑でした。しかし去年顔を出した時もそうですが、なんというか、混雑しているブースはけっこう混んでいるのですが、それ以外のところはまばらな感じ(国内コンシューマ会社以外は特に)。なんというか、「せっかく入場料払って入ったから、暇だし寄ってみるか」程度。たしかにこの傾向は5、6年前のPS2安定期にもありましたが、年を追う毎に顕著になっている感じ。
 もしかしたら私の気のせいかもしれません。しかし、来場者が減ったり、熱気がない理由として思い当たることはいくらもあるのですよね。ちょっとそれについて書いてみようと思います。
■会場(幕張メッセ)が遠い
 実は大昔の東京ゲームショウは、東京ビックサイトで行われていたのですよね。しかし、当時の盛り上がりに対して2ホール開催とかやってパンク、そして3ホールにしても足りないという状況が生まれました。そこで広い幕張メッセに移動したという経緯があるそうです。
 しかしここ、交通の便が最近いろいろ繋がってきたビックサイトに比べてかなり悪いのですよね。ほぼ京葉線1択ですし。しかも交通費が高く、東京駅からの往復で1080円かかります(もっともビックサイトのゆりかもめ、りんかい線もここまでではないけどけっこう高いのですが)。おまけに時間がかかるtと。さらに、駅から会場まで10分歩くのも、ちょっとマイナスです。
 たしかに千葉方面からの人にはいいのですが、東京方面の人にとってはかなり交通の便が悪いのですよね。これ、かなりマイナス要因だと思います。実際私もこれで躊躇しましたから。
 今なら人数も安定してきたし、広さもそれなりでいいような気がするので、東京ビックサイトに戻してもよいと思うのですが。
 
■費用がかかる
 交通費が東京からでも1080円かかるというのは前述の通りで、さらにそこから居住地までの交通費、それに入場料が1000円程度と、意外に金がかかるのですよね。仮に吉祥寺住まいの人だと2780円最低でもかかります。それだけの意義があるかどうかというところですね。
■インターネットの存在
 これが一番大きいのではないかと思います。つまり、最新の情報は一般日の前、業者日にすでに各ゲーム系ニュースサイトで報道されてしまうのですよね。故にサプライズもないし、知るために行く必要がないと。ただ、試遊は行かないとできませんが、盛り上がるのはせいぜいハード発表時くらいですし、それもすごい行列ができますから、そこまでして遊びたいという人もそんなに多くないかもと。
■出展者が実は少ない
 ブースを見るとかなり出展者が多いように見えます。しかしここから来場者があまり目的としてないであろう海外系ブース、ゲーム専門学校などを抜き、国内ゲームメーカーのみにすると、かなり減ってしまいます。これ、ゲームメーカーが多額の費用がかかるゲームショウに出展しなくなったというのと、ゲームショウでの費用対効果に疑問を持っているという点もあるでしょうが、単純にメーカーが統廃合によって減っているというのもあります。バンダイ+ナムコ、セガ-+サミー、スクウェア+エニックス等々。
 でもそうなると、ユーザーにとっては「見るところが少ない」と思えるかもしれません。
■任天堂がいない
 これは10年前から言われている、東京ゲームショウの不完全部分です。一番注目作があり、もら勝手いる任天堂は企業として参加していないために、どうしてもメインのひとつが抜けた感じになってしまうと。今回もゲームショウ直前にDSiが発表されましたが、それはゲームショウに行っても見ることができませんし。
■物販、配布物の衰退
 それこそ1996年には、スクウェアがFF7の体験版を10万枚配布するというよな、バブル崩壊後とは思えないような力業を示し、他のメーカーも積極的に販促グッズや体験版を配布していましたが、現在では費用が無くなったのと、その効果にメーカーが疑問をもったためか、あまり積極的には行われないようになりました(あと、PS時代のCDに比べて、媒体単価が高くなったというのもあるかな)。さらに、昔はここでしか買えない物販も盛り上がっていたのですが、今では昔ほどの販売力がなくなったのか、ネット通販の存在のためか、それも限定的になってきました。故に、これらが目的で出かけていた人がメリットを見失ったということも考えられます。
 ただ、一時期「東京物販ショウ」と揶揄されるほど、ゲーム展示よりも物販が多くなっていた時期もありましたので(ちょうとセンチメンタルグラフティが盛り上がっていた時期と言えばわかるかな?)、今くらい落ち着いて、ゲーム試遊がメインの方が個人的にはよいと思います。
 そういうわけで、ゲームの盛り上がりもそうですが、それ以前にこのような要素によって東京ゲームショウというものへの来場メリットが薄くなってゆき、来場者も減っているのではないかと。同じことはここだけではなく、世界的大ゲーム展示会E3が昨年縮小してしまったことも、同じ理由でしょうね。
 さて、この先ゲームショウは縮小し、なくなってゆくのか、それとも新しい形で生まれ変わるのか、注目したいと思います。

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