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現代になって戻ってきたアーケード移植のスペック差とそれを克服する工夫

 マジアカDSやってます。うん、たしかにアーケードに比べるとショボい面はあるけど、DSでなかなか再現している感じ。そのうち準備できたら、通信対戦にも乗り出そうと思います。
 さて、このDSマジアカをやっていて、なんというか久々の感覚を味わいました。それは、移植ゲームにおけるハードのスペック不足を、工夫で補おうとしている感じ。
 前述のように、アーケードの大型筐体(大画面タッチパネル)の作品を、DSの画面に表示したのでは多少無理が出てくるのは当然です。実際、モーションの数は減っていますし、キャラの台詞も最低限はあるにせよ、抑えめになっています。しかし、なるべくそれを感じさせないように、いろいろな要素が盛り込まれたりしています。特に(まだローカルでのプレイのみですが)レスポンスのよさがいい感じ。少なくともちょっと木になるところはあるにせよ、ストレスを感じるまでにはなっていません。通信はどうなのかはまだ見ていませんが、楽しみにしています(少なくとも携帯アプリ版よりよければそれはそれでいい)。
 でも、この感覚って昔のゲーム、とりわけスーファミ~PS時代にも味わった記憶があるのですよね。
 昔、アーケードゲームはスペックにおいてかなり先を行っていました。たしかに超初期、ファミコンで『ドンキーコング』や『ゼビウス』が出た時こそ、ほとんどアーケードゲームと家庭用ゲームで差があまりないくらいのものが出せましたが(というか、当時はファミコンがあの低価格で信じられないスペックを持っていたとも言えるのですが)、年月が経つにつれて、だんだんとアーケードゲームのスペックと差が出てきました。それはもちろんアーケードゲームの進化が早かったこともありますが、一度リリースされてしまうと、次世代ハードが出るまでの5年間はあまり大きな変動が出来ないコンシューマハードと、ゲーム毎(正確にはシステム基板毎)にゲームのスペックが変えられるアーケードゲームでは、差がつきやすかったという面もあるでしょう。
 故に、それからのアーケードゲーム移植というのは、ほぼすべてが劣化したものとなってしまいます。ものによっては『クソゲー』(クソ移植)の烙印を押されたものもあるでしょう。ただ、それをどうにかしようと工夫や技術力で頑張っていたものも多数あります。例えばスーパーファミコンの『ストリートファイターII』など、ハード後期だったのにかなり頑張って移植されたものもありましたね。それと似たような匂いを、今回のマジアカDSに感じたのですね。
 しかし、PS,SS時代になると、ほとんど差がつかないようになってきます(あるとすれば、ポリゴンの同時表示数くらい)。そして『鉄拳3』『バーチャファイター2』では、ほとんど見分けがつかないレベルとまでなり、それに加えて家庭用オリジナルの要素まで付け加わります。ここで事実上、アーケードゲームと家庭用ゲームがスペック的に並んだと言ってもよいでしょう。そしてここからゲーセンの利点の一つが失われ、格ゲーブームの終了と同時に冬の時代を迎えそうなあたりで音ゲーブームが来たりしますが、今日は割愛します。
 で、DS、PS2時代になると、家庭用のスペックはアーケードを追い越したと言ってもよいくらいにまでなってしまいます(もっとも移植において技術的にそれ以上にする必要はないので、実際に追い越していることはあまりないでしょうが)。そんなわけで、ここにくるともう家庭用とアーケードの違いなんてものはなくなって、同じ画面のようになってしまったのですよね。
 しかし、ここに来て据置機を携帯機が追い越し、そして携帯機にもアーケードの移植がされるようになります。まあ多くは据置機移植作→携帯機移植の流れだったのですが、『クイズマジックアカデミー』の場合はアーケードをそのまま携帯機に移植してきました。そしてスペックがそうしても劣るのを、いろいろな要素を駆使して工夫していると。
 昔の経験からすると、こういうのってやっていると、最初のうちは違和感がありますが、なんかそのうち馴染んでくるのですよね。ストIIにしても、アーケードとスーファミ版、両方に馴染んだ人というのはいるでしょう。
 携帯機が絶好調の今、おそらく、マジアカ以外にもこの手のDS移植は出てくるでしょう(というかいくつかありますね)。しかしそれは、元ゲームとは微妙に違うけど、楽しみを与えてくるものであってほしいと思います。
 とりあえず『ケツイ』のDS版を。
 クイズマジックアカデミーDS(通常版)

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