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ブームは時として枷になるのはゲーム機も同じという話

 前に私の頭に浮かんで何となく気に入った言葉、それは『流行は 時代遅れの 第一歩』。決して、自分が流行に乗れないひがみとかではなく(本当か?)、『正月は 冥途の旅の 一里塚』の変形版みたいなものです。
 さて、最近これを思うのはNintendo DS。数年前、大ヒットを飛ばしたDSですが、このところ安定期に入っています。悪く言えば、昔ほどの勢いはありません。さて、2~3年前、DSは『おいでよどうぶつの森』や『脳トレ』などで、一大ブームを湧き起こしました。それはゲームの枠のみにとらわれず、ゲームになじみの無かった一般層、つまり女性や主婦、高齢者を巻き込み、全商品含めてその年の流行グッズとなりました。しかし、それが最近足かせになってしまったのではないかとも思うのです。
 つまり一般層には、今DS自体が、2005年頃の過去のブーム品と見なされてしまい、それを持つことに心理的な抵抗感がうまれているのではないかということ。つまり、今『たまごっち』を鞄にぶら下げているのと同じ反応を周りにされるのを避けている可能性があるのではと思うのです。特に女性はその傾向が強いかもしれません。まあ家ではどうかわかりませんけど、昔はよく見た最近は電車でDSをやる人も少ないですし(まあこれもほとんどはぶつ森だったから、さすがに飽きたのでしょうが)。もしこうだとすると「目立ちすぎた弊害」ではないかと。
 同じことは若い女性ではなく、高齢者や主婦にも言えます。DSを『脳トレ』もしくは『お料理レシピ』専用機と思ってしまっている人もいるのではないかと。となると、そういう人が新しいゲームをこれからさせるためには、かなり大変な労力が必要でしょう。
 つまりはDS発売当時『ゲームから去った人を取り戻す』ということで、既存のゲームにはない新たな試みをしてきた任天堂ですが、その既存のゲームの枠に、DSのソフトが入ってしまったのではないでしょうか。特にDS売り場に行ったときの実用系、知育系の多さでは、私もそう感じてしまうことがあります。
 となると、現在のDSの実稼働数がどのくらいだか、知りたいところはあります。総実売数ではPSPより上ですが、もしかしたら実働数ではもっと差が縮まっているのかもしれません。そうなると、ソフトの売り上げに影響が出てきそうで心配です。もっとも知育系、実用系は個人的によほど新しいものが出てこないとかなりお腹いっぱいなのですが。
 こう書くと、DSのお先真っ暗で、早く新ハードに切り替えないといけないようにも思えますが、必ずしもそうではないと考えます。たとえ使っていないにせよ、すでにかなり多くの人はハードを持っているのです。これはたとえ前述のようなデメリットを持っていたとしても、ゲームとしては強みではないかと。だって、あとはソフトがあれば、ハードを買わせるよりははるかに手軽にゲームに戻ってこさせられるのですから。もちろん大変ではあるでしょうが。
 脳トレなどのブームが去った今こそ、ゲーム機としてのDSの真価が問われる時かもしれません。

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