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ゲームサントラの「未使用曲」についてちょっと語ってみる

 ゲームサントラではたまに「本編未使用曲」というのがついてくることがあります。文字通り、本編で使っていないBGM。まあ、扱いとしてはおまけみたいな感じですね。
 さて、その曲は何故、本編で使わなかったのでしょうか。その曲の出来が悪かったというのだったら、普通そのままボツにして、CDにも収録しないはずです(まあたまにそうじゃないのもありますけどね)。しかし、実際にはそれほど悪くはないというものも多いです。もっともゲームに登場してない分、思い入れはちょっと薄くなりますが。
 おそらく使われなかった理由としては、これは「曲としてはまあいいけど、そのBGMを当てはめるシーンがゲーム中になかった」というのがほとんどではないかと。ゲームとは別に(先行して)音楽を先に作ったけど、実際にゲームに当てはめてみると合わない、もしくは曲の効果が強すぎてシーンを殺してしまうといった感じかと。もちろんその逆で、いい曲だけどインパクトが弱いということもあるでしょう。
 あと、ゲームの場合はテンポにあわないなんてのもあるかもしれません。それは、周辺で使う曲がアップテンポなのに、そこだけスピードを落とすわけにはいかないので、どうしても使う曲とテンポが違うと使えないという感じ。
 でも、これってポピュラー音楽とかのCDにはあまりない、ゲーム、そして映画などサントラ系の特殊な事情によるものですよね。まあ、バンドが解散したり歌い手の死後にCD収録されるものとして、こういうのがたまにありますが(でもやりすぎるとアルファレコード商法と言われたりする)。まあ、音楽が作品の主体ではないもの故でもあるかなと。
 ちなみに、映画DVDの特典映像などにも重なるものがあると思います。つまり本編では一応収録はしたけど、編集段階でカットした。だけどもったいないから、特典映像としてつけたというもの。もしくは「ディレクターズカット」ということで、後から付け足されるものもありますよね(『エクソシスト』とかかな?)。
 でも、表に出なかったものなのですけど、先述のようにその音楽としては悪くないものも多いのですよね。特に強すぎるから使えないという場合、単体の曲としてはかなりインパクトのあるものも存在します。で、こういうのはデータとしてゲームに埋まっている場合もありますから(特にパソコン系)、正直それを聞きたくなる気持ちもわからないではないです(まあ自分で楽しむ範囲でね)。ただ、演出上ゲームの作り手としては、それがなかったことにしたい場合もあるのかなあとも思います。(まあそれならデータには入れないでしょうが)。
 でも、収録されていない曲でも、二度と使えない映画のシーンなどとは違い、ゲーム音楽(ほかのサントラもですが)の場合、ほかのゲームなどでこっそり生かされる、なんてこともあるのではないかと。特に納品されておらず、自分のところで作って止めていたものは、アレンジして流用されるなんてのもあるかもしれませんね。そう考えると、ある意味未使用曲というのは、レアな、しかしちょっと悲しき産物なのかもしれません。まあ、全然出てこないよりはマシと思うしかないのかなあと。
 余談ですが、ゲームの未収録曲として一番に思いつくのは『レイストーム』のCDにある「Experiment 2_ DESTRUCTIVE OF POWER」かな。これ、2曲目のボス曲になるはずだったのに、何故か未使用。でも、4面のボスにはわりと合うと思うのですけどね。まあなんか事情があったのかなあとか考えつつ、CDでそれを聴いたりしています。

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