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ギャルゲーのサントラ編成は他と比べてちょっと難しいかもしれない

前回、『音楽CDにおけるアルバム文化はなくなるのか』を書いた最後に、以下のようなことを書きました。

あ、でも面(進行順)の概念があまりないゲームは編成するのがけっこう難しいかも。それはギャルゲーとかもそうですね。ですのでギャルゲーのサントラの編成というのは、案外注目する価値はあるのかも、と思ったりしました。

ゲームミュージックの場合、一般的なJ-POPアルバムより、サントラにするにも曲順がある程度決まっていると思われます。それは、すでにゲームの時点で曲順が最適な演出(面構成など)として決まっているので、あえて曲順を崩すことはない(というかあまり崩しちゃいけない)ので、進行順に入れればよいから、というのがこの前書いた主旨でしたが、それはあくまでゲーム中での音楽が進行順で直列になっている場合。

直列というのは、1面をクリアしたら2面、その次に3面……ラストという感じで、基本的に1ルートのもの。つまりそのゲームにおいて音楽が出現する順番もある程度決まっているものです。例えば一本道のシューティングやアクションゲーム、それにRPGもだいたいそうではないかと(たまに『Gダライアス』みたいな演出の違いで並び替えがおきることもありますが)。しかし、必ずしもそうとは限らないものがあります。

 

例えば、面を選択するもので、ステージ毎に音楽が違うものも多いですよね。するとその部分だけは並列になっているわけで順番が固定されていません。例えば対戦格闘ゲームなんてのはそうでしょうか。あれも途中のステージはランダムのものが多いので(バーチャみたいに固定なのもありますけど)、そこをどういう順番にしたらいいか、悩むことにあります。
こんな場合、今までの格闘ゲームでは主にこういった編成をとっているものが多かったです。

 

OP→主人公格のステージ音楽→準主人公格のステージ音楽……プレイアブルで一番強いキャラ(主人公の敵など)の音楽→ラスボス曲→エンディング

 

並列の部分は太線ですね。これを一応理由の立つ順番にしています。

ただ、これ以上に難しいと思われるものがあります。それが「ギャルゲーの音楽サントラの編成」。

 

今まで書いてきた理由の通り、今のギャルゲーの多くは分岐型(多くはヒロインによる)です。そしてそこではそれぞれ音楽も違う場合が多いです。それはヒロインによる曲だけではありません。シーンによる曲なども、ストーリーによって使われ方が変わってきます。さて、こういう場合どうへんせいをすればいいのでしょうか。
とりあえずOP曲を一番前のほう、エンディングを一番後ろは確定、それにクライマックスシーンの曲は後ろの方でよいとします。では、他の多くの曲はどうすればいいのでしょうか。
たしかに、適当に入れ込むのもいいですが、よいサントラはそこでちゃんと工夫をしていると思われます。

 

さて、あまりギャルゲーを扱わないこのブログですが、今日はせっかくですので一つ実例を出しながらやってみることにします。出すのは、ボーカル付きギャルゲーとしては、自分の中で五指に入る『ホワイトアルバム』のサントラ。

White Album サントラ(旧)

これの曲目編成から、どういったものかを分析しましょう。

1. あの頃のように……ネームエントリー曲(ピアノ)
2. WHITE ALBUM……OP曲(ボーカル)
3. 朝陽……汎用さわやか系の曲(落ち着き)
4. 森川由綺……ヒロイン曲
5. 緒方理奈……ヒロイン曲
6. 澤倉美咲……ヒロイン曲
7. 河島はるか……ヒロイン曲
8. 観月マナ……ヒロイン曲
9. 篠塚弥生……ヒロイン曲(これだけちょっと特殊)
10. フランク長瀬……慣例曲(このメーカーのゲームで流れることの多い曲)
11. 出逢いの街……やや明るい
12. 聖夜……静か、夜系
13. ひとときの休息……落ち着き
14. TENSION……やや暗め
15. WINTER VACATION……このゲームでは数少ない盛り上がり曲
16. SOUND OF DESTINY……挿入曲(ボーカル)
17. ぬくもり……静か、夜系
18. 星を見上げて……静か、夜系
19. FILL YOU……静か
20. 冷たい雨……暗い曲
21. WHITE ALBUM PIANO……メインテーマピアノ
22. POWDER SNOW……ED曲(ボーカル)

さて、1ではメインテーマに入る前にインストメンタルにしていますが、これがいい感じ。そして2でOP,それからヒロインメインテーマがあるので、それが順番にまとまっています。ヒロインは基本ゲームにおける重要度順かな? ただ偶然かもしれませんが、ヒロインの最後の曲が他と微妙に異なるテンポのものとなっているので、このゾーンのシメに使われるのに適してします。

それからは平坦な曲が続きますが、12あたりからちょっと暗さが出てきます。しかし、落ちきる前にこのゲームで数少ない明るい曲である15と、挿入ボーカル曲16でテンションを上げます。しかしそこから先は20まで落ちっぱなしです。
そして最後にメインテーマのピアノという静かだけど「強い」21が出てきて(事実上劇中のメインテーマ)、そして一番盛り上がりつつ、最後エンディングという一番強い曲で終わります。

これ、見事に昇ってまだ下って最後に昇るという「曲調の波」が出来ているのですよね。少なくともいきなり上がっている状態から一気に落ちているのを度々繰り返すみたいなことはあありません(それをやられると目まぐるしくなる、いや耳まぐるしくなるとでも言うのか?)。さらにゲームの進行順としても抵抗がないものです。
でも逆で、ゲームの進行順から並列なところを当てはめていったら偶然よい編成になったという可能性も十分ありますけどね。まあ、どの曲もよく、特にボーカル曲と『WINTER VACATION』の力が強いので、言い編成になったと思います。

 

人によってはギャルゲーのサントラを多く持っている方もいらっしゃるでしょうが、その手持ちのサントラで曲順はどうなっているのか注目し、またそれが良い感じなのか確かめてみると面白いかもしれませんよ。

 

■追記
唐突に思い出しましたが、音ゲーの編成も別の意味で難しいかもと思いました。これについてはまた研究してから。

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