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版権ゲームに降りかかるこれまでになかった課題

Wiiのバーチャルコンソールで『罪と罰』が配信されるみたいで、非常に楽しみにしています。ちなみに現在は『イメージファイト』を遊んでいる最中。結構ムズいです。

で、Wiiのバーチャルコンソールソフトを見ていて思ったのが、というか誰でも思うであろうことが「これから先、どんなソフトが配信されていくんだろう」ということ。そこで考えつく可能性は、任天堂製品は◎、今参加しているサード製品は○、未参入のメーカーは△。まあ当然といえば当然ですね。

しかし、それには例外があります。多くの方はお気づきかもしれませんが、それは「版権もの」。すなわちアニメやゲームなど、権利関係がほかにある製品ですね(まあ普通のゲームもメーカーが版権を持っている以上版権モノといえなくもないのですが、まあここでは通常使われるニュアンスにしておきます)。

そして現在でも版権モノらしい版権モノは配信されておりません。

そしてこれからも権利関係が複雑になっている場合、なかなか配信されてない可能性が高いです。というか、数年前まで書き換えをしていたディスクシステムも、一部のゲームは権利が切れているということで不可能だったみたいです。

となると、ファミコン時の名作でも出てこない可能性の高いものって結構ありますね。『忍者ハットリくん』(ハドソン)や『北斗の拳』なんかは、原作者も版権会社もはっきりしていますので交渉次第でどうにかなるかもしれませんが、
『ドラえもん』『火の鳥』なんかはどうでしょうねえ……
あと、当時『スペランカー』に準ずるくらいの難易度を誇っていた『オバケのQ太郎ワンワンパニック』(バンダイ)も、最近は原作コミックからして封印気味なので、もし全面的に版権がバンナムになければ、出される可能性は低いでしょう。それに任天堂のゲームでも(大モトはアイレムですが)『スパルタンX』は難しいかも。面白いのに……
まあ、権利の形態はそのソフト毎に違うので一概には言えませんが、このように版権がからむと、たとえ後でソフトを出したくても契約が枷になって出せない、という場合はあるのではないかと。

さて、近年まで……というか今でも版権もののソフトというのは、わりと安定した売り上げを残しています。まあ俗に言う「タイアップ」ですね。故に、版権取得に強い会社はそればっかり出していることもあります。
昔はそのキャラなり元作品の力に頼りきってしまって、肝心のゲームがおろそかになってしまうことがあり(まあこれは製作的に制約がかかるという事情もあるのですがそれはまた今度)、「版権モノに良作なし」みたいな風潮がありました。しかし最近は版権ものでも良作と呼ばれるものが多くなってきています。例えばMDの『幽遊白書』(セガ・トレジャー製作)だったり、DCの『ロードス島戦記』(角川書店・ネバーランドカンパニー製作)などですね。
しかし、それらはメーカー製作のゲームのようにゲーム会社が一括して権利をもっているわけではなくて、もとの権利者が存在します(作者、出版社)。そういうわけでこれらを出すのは困難でしょう。というか、契約次第では出来ないことはないと思いますが、あまりにも収入が分散するので、メーカーにとってうまみが減ると。
まあ、10年以上前に、このように一度出したゲームを配信出来ると想定した人はいたかもしれませんが、それを実際の製品に対して対策を及ぼそうとした人は皆無でしょうから仕方ありません。しかし、現在、それが枷となってしまっているのです。
まあ今までのことは仕方ないとしても、今後も版権モノは出続けるでしょう。しかしそれは数年後、そのソフトがネットで配信できるようなインフラが整ったとしても、権利的に必ずにもスムーズに行くものばかりではないでしょう。(そういえばゲームじゃないですけど、たのみ.comの復刊リクエストも交渉が難航していたり断念したものがわりとありますね)
だけどもし出来ないとなると、結局バーチャルコンソールも万能ではなく、それらを手に入れるためには中古屋に行ってソフトを買ってくるしかないという。しかも昔のハードを押し入れから出して。
版権モノを出すなとは言いません。なくなるとそれはそれで寂しいですし。でも、その版権が10年後に仮に何かで配信されるときにもスムーズに行くような契約を結んで欲しいなあと思ったりするのですね。たとえばバーチャルコンソールの次の配信システムが出来たとしても、そこに流すのは自由(使用料は一部払う)とか。そうすれば全てのソフトを半永久的にライブラリに収めるなんてことも可能となってくるので。
これは困難だとは思いますが、頑張ってほしいなと思う点です。ユーザーとしてはただ、いつまでもソフトが消えずに手に入り、好きなときに遊べるという安心が欲しいだけなのですから。

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